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華陽ニュース

紙の市況(2020.6)詳細 6月20日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.「シールドプラス🄬」 生分解性樹脂とコラボ

 日本製紙は6月9日、三菱ケミカル株式会社と共同で循環型包装材を開発したと発表しました。同社の公式サイトの発表によると、

内容 日本製紙の紙製バリア素材「シールドプラス🄬」に、三菱ケミカルの生分解性樹脂「BioPBS™」によるヒートシール層を付与。高バイオマス・高生分解性を有しながら、バリア性も高い、機能性循環型包材を開発。
用途 お菓子やコーヒー豆などに使用される包材 等

 同社は共同紙工株式会社の協力を得、フラットボトム袋や角底袋等のサンプルを用意しており、今後国内外へ展開していく計画であると表明しています。
 


2.王子製紙 「OKピクシード01(ゼロワン)」の販売を開始

 王子製紙は6月10日、嵩高紙の新製品「OKピクシード01(ゼロワン)」の発売を発表しました。同社の公式サイトの発表によると、

製品 嵩高上質微塗工紙「OKピクシード01(ゼロワン)」。「OKピクシード」「OKピクシードNeo」の後継品。
特長 ・60g/㎡から105g/㎡まで、6米坪を用意。
・優れた印刷光沢、低密度、不透明度を実現。
・しっかりとした紙厚を維持。
・巻・平、両方に対応可能。

 一から出直す意味を込めて、生産工程・原料・薬品から見直しを行ったとのことで、シャープかつエレガントな印刷再現性を体感してほしいと、同社はアピールしています。
 


【板紙 国内の紙の市況/状況】

1.レンゴー ミツカンと共同でホワイト物流実現に向け取り組み

 レンゴーは6月8日、ミツカンと共同で実施した段ボールの物流効率化実証実験について発表しました。公式サイトの発表によると、

内容 ミツカン栃木工場にて使用する製品包装用の段ボールについて、両社で製品の生産計画や納入・配送予定を共有するなどし、段ボールの発注・生産フローを見直し。納入数量の平準化により、1日当たりの納入便数が6.6便⇒5.4便と、約2割の削減が可能との結果を実証。
効果 便数削減により
・トラック運転手の労働時間の削減
・排出する二酸化炭素の削減
の効果が期待される。

 同社はトラック運転手不足や二酸化炭素削減をはじめとする環境問題にに対応する、持続可能な物流環境の実現が急務であるとして、今後、ミツカンの他工場やレンゴーの他の取引先に同様の取り組みを広げ、持続可能な社会づくりに貢献していくと表明しています。


【その他の市況/状況】

1.王子HD 医療・福祉施設向けガウン・マスクを新発売

 王子ホールディングスは6月12日、医療・福祉施設向けに「アイソレーションガウン」「長時間フィットマスク」を発売すると発表しました。感染症専門医や医療現場の言葉を反映した商品とのことで、

ガウン 袖口がしっかりフィットして、動いてもめくり上がりにくい袖口を採用。着丈をひざ下まで伸ばすなど、衣服への汚れの付着や感染リスク回避に配慮。6月末に初回出荷予定。
マスク 鼻まわりのワイヤーを長く設計するなどし、長時間使用してもずれない工夫を実現。7月10日に医療・福祉施設向けに発売を開始する予定。
販売先 医療・福祉施設および公式オンラインショップ「nepia銀座店」

 いずれも材料の調達から縫製あるいは加工まで一貫して日本製とのことですが、医療・福祉施設での販売が優先とのことで、公式オンラインショップでの販売時期は未定となっています。


2.段ボール古紙 輸出価格が下落

 6月12日付の日本経済新聞紙上にて、段ボール古紙の輸出価格が下落したと報じられています。中国向け価格が足元で前月比1割下落しているとのこと。

・欧米で経済活動が再開し、中国や東南アジアへの古紙供給が回復。
・アジア各地で日用品や電子部品の輸出が以前の水準には戻っておらず、梱包用の段ボール箱の需要も弱い。

といった状況から日本産古紙への引き合いが弱まっているとのことで、段ボール古紙のさらなる値下げを求める声もあると記事では紹介されています。


3.家庭紙店頭価格 5月も横ばい

 6月16日付の日本経済新聞紙上にて、5月のトイレットペーパーなどの店頭価格が横ばいだったと報じられています。東京紙商家庭紙同業会の調べによるものとのことで、

・スーパーやドラッグストアなどで、顧客の密集を避ける目的から特売が控えられている。
・卸値の上昇。

といった状況が背景となっていると記事では分析されています。


【印刷・製品関連】

1.DIC 乾燥促進剤を開発

 6月16日付の日本経済新聞紙上にて、インキ大手のDICが速乾性に優れた塗料や印刷インキの乾燥促進剤を開発したと報じられています。記事や、DIC株式会社の公式サイトに掲載された内容によると、

特長 ・コバルト不使用で、環境負荷を低減。
・コバルト使用品と同等以上の速乾性能を実現。

とのことで、既にサンプル出荷を開始、2025年までに売上高10億円を目指すと同社は表明しています。


※文中敬称略
※文章は2020年6月19日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。