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紙の市況(2025.5)詳細 5月10日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.北越 耐水・耐油紙『ポエム』シリーズの森林認証製品を発売

 北越コーポレーションは5月1日、同社の耐水・耐油紙『ポエム』シリーズについてFSC🄬認証製品の販売を開始すると発表しました。従来品の「ポエム‐S」について、認証紙を使用する「ポエム(F)片面」「ポエム(F)」「ポエム(F)カード」の生産を2025年5月より順次開始し、既存の「ポエム‐S」の在庫がなくなり次第、順次切り替えるとのこと。同社は認証製品の投入でこれまでより幅広い用途で使って頂けるとし、これまで同様ご利用頂きたいと呼びかけています。
 

【その他の市況/状況】

1.日本製紙、「第12回化粧品産業技術展」に出展

 日本製紙は5月1日、5月14~16日にパシフィコ横浜で開催される「第12回化粧品産業技術展」に出店すると発表しました。展示するのは木質由来の化粧品原料「セレンピア🄬」と差し替え式紙容器「SPOPS(スポップス)🄬」で、

セレンピア🄬 日本製紙が開発したセルロースナノファイバーのブランド名。
化粧品原料として加えることで、べたつかないさらっとした感触、保湿、乳化、シャンプーなどのきめ細かい泡の形成と保持などが期待できる。
スポップス🄬 中身を紙容器に充填し、使い終わったら紙容器ごと交換できる、差し替え式紙容器。交換の手間を軽減するなどの利便性向上と、紙容器であるため樹脂使用率を低減できるという環境対応の両立を特長としている。

といった点を紹介するとのこと。
 展示会には事前来場登録が必要となり、同社はご来場をお待ちしていると呼びかけています。
 

【ESG、SDGs等関連】

1.日本製紙クレシア 芯や空箱でキャンペーン

 日本製紙は4月24日、日本製紙クレシアが使用後の同社ブランドのティシューの空箱やトイレットペーパーの芯を必要数集めて応募できる「Action for Smile キャンペーン」を5月1日より開始すると発表しました。『クリネックス🄬』『スコッティ🄬』ブランドのティシュー・トイレットロールを対象とし、使用後の空箱や芯を必要数、実施期間中に応募用紙を同梱して郵便サービスで送ると抽選で毎月30名、合計300名にサステナブルな賞品をプレゼントするというもので、詳細や注意事項などはキャンペーンサイトで確認してほしいとのこと。同社は、ティシューの箱やトイレットロールの芯も「紙」で、捨ててしまえばゴミだけどリサイクルすれば地球のためになるとし、送ってもらった空箱や芯は日本製紙グループでリサイクルして活用するとしていくとしています。
 

2.大王製紙社有地が環境省の「自然共生サイト」に認定

 大王製紙は5月2日、同社が愛媛県四国中央市に保有する「横岡山」0.95ヘクタールが環境省の「自然共生サイト」に認定されたと発表しました。アラカシやコナラといった多様な樹種で構成されている横岡山には哺乳類、昆虫類、爬虫類等が多数生息しており、これらの自然環境を未来に残すための適切な整備、モニタリング、地域住民の利用に配慮した活動などが評価されたとのこと。
 同社は横岡山社有地での取り組みを通じて、地域社会との共生を図り、ネイチャーポジティブな社会の実現を目指して、『SDGsゴール15 陸の豊かさも守ろう』に貢献することを目指していくとしています。
 

【印刷、製品、その他関連】

1.日本製紙パピリア 「和紙マルチ」の販売を開始

 日本製紙は4月25日、グループの日本製紙パピリアが新製品の農業用マルチシートを「和紙マルチ」という製品名で5月1日に発売開始と発表しました。「和紙マルチ」は植物繊維であるパルプと生分解性プラスチック繊維を原料に、特殊紙の製造技術を活かして開発されたもので、同社高知工場が土佐和紙を源流とすることや「和紙マルチ」にも和紙が持つ「軽い」「強い」「薄い」という特徴が備わっていることが紹介されています。
 「和紙マルチ」は

・従来の生分解性マルチシートの課題だった「長期保管性」を実現
・地温上昇を抑制し、イチゴ・落花生・ダイコンなどの栽培テストで良好な結果
・軽くて薄いことで、運搬費用の抑制、設営作業の効率化に貢献
・土にすき込むと土に還るため、農作業の効率化に貢献。農家の高齢化やプラスチックごみ問題の解決につながる
・生分解性プラマークを取得

という特長を有していますが、さらに、

・樹脂も天然素材のものを用いるなどして、全て天然物で構成し、有機農業でも使用できるものを
・多孔質な紙を原料とすることで、害虫忌避剤や緩効性肥料の固定など付加価値を持たせたものを

といった開発・検討も進めているとしています。
 

2.日本紙パルプ商事 「小学生がえらぶ!”こどもの本”総選挙」に協賛

 日本紙パルプ商事は5月1日、NPO法人こどもの本総選挙事務局が2025年5月5日から実施している「第5回 小学生がえらぶ!”こどもの本”総選挙」に協賛すると発表しました。同イベントは「子どもたちと本が出会う機会をつくり、本をもっと身近に感じてもらいたい」との想いを軸に2017年から開催されているもので、全国の小学生に「今まで読んだ中で一番好きな本」を投票してもらい、選ばれた本のランキングを子どもたちと一緒に発表、上位ランク作品を全国の書店で紹介するほか、結果をまとめたタブロイド紙を店頭配布するというもの。
 イベントは2025年5月5日~9月8日に実施され、個人での投票のほか、申し込みを行えば団体での投票も可能ということで、結果発表は2026年2月7日の予定とされています。

※文中敬称略
※文章は2025年5月7日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。