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華陽ニュース
不定期配信 江戸ネタ 19
今年の大河ドラマ「べらぼう」の舞台、江戸。文化の担い手が特権階級から町民へと広がり、政治に与える経済の影響が拡大するこの時代には、様々な文化や風習が新しく生まれ、現代へとつながっているものもあります。
江戸時代の出版や紙、風習や様々な出来事などについて、小ネタをご紹介致します。
19 「浮絵」「眼鏡絵」
江戸中期に活躍し、「歌川派」の祖となった浮世絵師、歌川豊春は「浮絵」と呼ばれるジャンルの絵画を数々残しています。西洋画法とも呼ばれた透視遠近法を用いて描いた画を「浮絵」と呼びますが、浮絵の画法を風景にも展開して、奥行き感のある風景画や室内画を残し、後の絵師たちにも影響を与えたと、歌川豊春の貢献は評価されています。ちなみに浮絵は、鏡に映して凸レンズで拡大してみるという鑑賞法がされることもあり、「眼鏡絵」とも呼ばれ、観賞用の「眼鏡」と呼ばれる器具も残されています。