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ニューノーマルにこの一品56 各地のカーボンクレジットの取り組み①岐阜県
【ニューノーマルにこの一品】
「ニューノーマル」という言葉は新型コロナウイルス下での生活や仕事の新しい様式を表す言葉として使われていますが、近年、私たちの生活や考え方に影響を与え、変えてきたものには、海洋汚染の深刻化による脱プラの動きや、SDGs、ESG、ダイバーシティ等、さまざまなものがあります。
その、様々なもので形作られる「ニューノーマル」に、紙で貢献できる製品とは、の観点からの取組みをご紹介いたします。
56 各地のカーボンクレジットの取り組み①岐阜県
林野庁の2022年3月31日現在の発表によると、森林面積は861,169ha、森林率は81%と、高知県に次いで高い森林率を有する岐阜県では、「森林活用推進課」を設け、森林の新たな価値の創造を進めることを目指しています。
| 森林活用推進課 | 「清流の国ぎふ」のキャッチフレーズのもと、清流の源である「森林」を「守り」「活かし」「親しむ」取組みを通した、森林の新たな価値の創造を進めるため
①「清流の国ぎふ森林・環境税」を活用した自然環境の保全・再生 の推進を目的とする。 |
| 森林吸収源対策室 | 「緑化推進係」と「森林吸収源対策係」の2組織を持ち、企業や県民、子どもたちと一体になって緑化活動を進めるとともに、国から自治体に譲与される森林環境譲与税を活用して森林整備やその担い手となる人材の育成、木材利用の推進や普及啓発の支援といった活動を行っている。 |
| 企業との協働による森林づくり | 森林の有する ・山地災害防止 ・水源涵養 ・二酸化炭素吸収源 などの公益的機能の向上に貢献することが出来る「森林づくり」を企業との協働で実施。 「企業の森」と呼ばれるこの企業との協働による森林づくりを岐阜県では2007年から進めている。 これまでイビデンや太平洋工業、岐阜造園、長良園など岐阜県内の企業だけでなく、県内外の企業と協同して、県内に32か所(2025年6月現在活動中のもの)の「企業の森」において植林や森林整備、環境学習、地域交流といった事業を実施している。 |
| G‐クレジット | J‐クレジット制度に可能な限り準拠した、岐阜県独自の森林由来クレジット制度「G‐クレジット」を開始。県が適切な森林管理により吸収された二酸化炭素の量を認証してクレジットを発行し、クレジットの売却で得た資金をまた森林づくりに還元する仕組み。 2023年11月から2025年2月までに計4回の認証委員会が開催され、22件のプロジェクトが登録、1,752t-CO₂のクレジットが認証されている(2025年6月20日現在)。 |
| G‐クレジットの活用 | これまでに ・建築・土木工事 ・お客様感謝祭や受賞報告会、FC岐阜ホームゲームのイベント開催時 ・会議開催時 ・事業活動 時に発生する二酸化炭素排出量をオフセットするために活用された事例が報告されている。 |
G‐クレジットには、創出や活用だけでなく、普及啓発をすることで県の森林づくりを応援できるG‐クレジットの森・応援パートナー登録制度もあり、森林に直接関係のない事業者でも活動を応援できる仕組みが用意されています。
※上記は2025年6月時点の林野庁、岐阜県、G‐クレジットなどのサイトを基に華陽紙業株式会社にて編集したもので、最新の動向を含まない場合があります。
※文章中、敬称略