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華陽ニュース
不定期配信 江戸ネタ 40
今年の大河ドラマ「べらぼう」の舞台、江戸。文化の担い手が特権階級から町民へと広がり、政治に与える経済の影響が拡大するこの時代には、様々な文化や風習が新しく生まれ、現代へとつながっているものもあります。
江戸時代の出版や紙、風習や様々な出来事などについて、小ネタをご紹介致します。
40 「暦」
江戸時代の暦は「陰暦」。月の運行に合わせて30日まである「大の月」と29日までしかない「小の月」を組み合わせ、2~3年ごとに「閏月」を入れて季節とのずれを修正するというものでした。
その月が「大の月」か「小の月」か、閏月はいつか、というのは生活していく上で大切な情報でしたので、それを知ることができる暦が様々な形で出版されました。本の形になったもの、大切なところだけ抜き出した「略歴」、柱に貼れる略歴の「柱暦」、持ち運びできる「懐中暦」。文字で書かれたもののほか、絵を文字代わりに使ったり、画のなかに月を隠して表現した「絵暦」など、遊び心あふれる暦も残されています。