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紙の市況(2026.2)詳細 2月20日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.製紙8社 2026年3月期第3四半期業績発表

 製紙8社は2月13日までに2026年3月期第3四半期(2025年4月1日~2025年12月31日)の連結業績を発表しました。

 各社の決算短信や決算説明会資料等では

王子HD 【プラス要因】
・国内で段ボール、大人用おむつ、家庭紙、機能紙、印刷情報用紙等の価格修正効果
・国内エネルギー事業での販売電力増加
・海外サステナブルパッケージ事業でのWalki社の買収・子会社化
・PanPac社でのサイクロンによる被災からの復旧
【マイナス要因】
・海外事業でパルプ・紙の市況悪化
・国内事業で販売数量の減少
・国内で子供用おむつ事業からの撤退
・国内事業で物流費・人件費の上昇
日本製紙 【プラス要因】
・他社の事業撤退などによる洋紙国内販売数量の増加
・2024年度稼働のクレシア宮城工場の売上高寄与
・家庭紙の価格修正効果
【マイナス要因】
・洋紙・板紙の輸出市況の悪化
・板紙の国内需要の低迷
・欧州市場での感熱紙需要の低迷
・労務費・物流費のコストアップ
レンゴー 【プラス要因】
・製品価格改定効果
・軟包装事業で販売量増加
・重包装事業で電気材料分野の好調
【マイナス要因】
・固定費、物流費の上昇
・欧州における自動車産業低迷の影響で重量物段ボールの採算が悪化
大王製紙 【プラス要因】
・競争環境変化により新聞用紙の販売量増加
・洋紙、ホーム&パーソナルケア部門で価格改定浸透
・ホーム&パーソナルケア部門で付加価値商品の販売伸長
【マイナス要因】
・国内段ボール需要低迷
・ベビーケアで少子化による需要減退
・海外事業で各エリアの構造改革を進めたことによる減収(収益性は大幅に改善)
北越コーポ 【プラス要因】
・原燃料価格の改善
【マイナス要因】
・世界的なパルプ市況軟化、販売数量減少
・洋紙・板紙の販売数量減少、輸出市況軟化
三菱製紙 【プラス要因】
・原燃料コスト改善
・価格改定効果
・ドイツ事業の構造改革、コストダウン
【マイナス要因】
・ノーカーボン、PPC等情報用紙の需要減
・欧州の感熱紙市況低迷
・2025年12月8日発生の青森県東方沖地震の影響
・老朽化による設備トラブル
【通期業績予想修正】
・2025年11月13日公表の通期予想より売上高、営業利益、経常利益、当期純利益を下方修正
中越パルプ 【プラス要因】
・印刷用紙等の価格改定効果
【マイナス要因】
・海外市況悪化によるパルプ輸出価格下落
・紙需要の減退
・物流費、人件費等の上昇によるコスト増
・原燃料価格の上昇
特種東海製紙 【プラス要因】
・段ボール原紙、クラフト紙の日本東海インダストリアルペーパーサプライ向け売上堅調
・前年同期の設備トラブルによる電力販売停止の反動
・特殊印刷用紙、生活商品の価格改定効果
・海外向けファンシーペーパーの拡販
・業務用トイレットペーパー製品の安定需要
・前期に子会社化したリサイクル会社の損益の寄与
【マイナス要因】
・特殊印刷用紙の国内向け需要減少
・情報用紙の需要減少

等の要因が説明されています。
  
【その他の市況/状況】

1.ENEOS 高硫黄C重油価格を引き下げ

 2月6日付の日本経済新聞紙上にて、ENEOSが高硫黄C重油の1~3月期の価格を引き下げると報じられています。2025年10~12月期比で4%安くなるとのこと。原油価格の下落を反映したものと記事では伝えられています。

2.レンゴーのCNF 顔料分散安定剤に採用

 レンゴーは2月9日、同社のセルロースナノファイバー製品がインクジェットインキの顔料分散安定剤に採用されたと発表しました。顔料の沈降を抑制し、インキ噴射ノズルが目詰まりしにくいなどの効果を評価されたものとのこと。同社のCNF製品は透明性、高い熱安定性、チキソトロピー性などから増粘剤や乳化・分散安定剤など様々な用途での利用拡大が期待されているとして、同社は今後も用途拡大に向け取り組んでいくとしています。
 

3.古紙輸出入札価格下落

 2月18日付の日本経済新聞紙上にて、古紙の2月積み輸出入札価格が前回比で2%下落したと報じられています。関東製紙原料直納商工組合の入札によるもので、対象は段ボール古紙、輸出先はベトナムとのこと。1月は実施が見送られたため、2025年12月積み比と記事では伝えられています。
 
【印刷、製品、その他関連】

1.紙製人工芝 量産体制を整備

 KPPグループホールディングスは2月3日、「王子ファイバー小松撚糸工場」の竣工と株式会社酒井商店を製造受託者とする紙製人工芝用の紙糸に関するOEM契約の締結を発表しました。ともに紙製人工芝の供給体制の安定化と品質向上を目指してのもので、新工場の生産能力は2026年度で紙製人工芝換算で2万5千平方メートルを見込むとのこと。同社は同日、従来の屋内向け紙製人工芝に加え、屋外向けの紙製人工芝2種を開発したとも発表しており、

・パイル部分がちぎれて海洋に流出してもマイクロプラスチックの発生源にならない、紙製ならではの高い生分解性
・繊維が強靭で耐水性が高く、船舶用ロープやコーヒーフィルターなどにも使用されている、バショウ科の植物「アバカ」を原料とした紙から製造
・社外秘の撚糸技法により原料の紙以上の強度を実現
・人体と自然環境に対して有害な影響を与えない、国際的な安全性認証の基準をクリア
・屋外用にロングパイルタイプとショートパイルタイプの2種類を開発。ショートパイルタイプはパイルを高密度に植え込むことで、防炎剤不使用で防炎性能を持たせている

等の特長を説明しています。

2.日経広告研 2026年度広告費を2.6%増と予測

 2月17日付の日本経済新聞紙上にて、日経広告研究所が2026年度の国内広告費を2025年度比2.6%増と予測したと報じられています。企業の旺盛なマーケティング投資意欲を背景に好調が続くインターネット広告に加え、サッカーワールドカップなど大型イベントを控えるテレビ広告もやや増加すると見込んでいます。紙媒体についても部数減は続くものの、信頼性など紙媒体の特性を生かした取り組みが進み、雑誌広告でも独自企画が活発になりそうだと記事では伝えられています。
 

※文中敬称略
※文章は2026年2月18日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。