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【紙のソムリエ】シートくんとロール先輩の紙修行 86 次は基礎用語

 季節はいつしか夏。初々しい新入社員たちも、それぞれの配属場所で頑張っています。
 紙屋さんとの商談に同席していたコマキさん、疲れ切った顔で席に戻ってきました。
「お疲れ様。商談は難しかった?」
「あ、シート先輩。・・・いえ、とても勉強になりました。先輩が紙屋さんとどんな風に商談を進めておられるのか分かりましたし。・・・ただ」
 話についていけなかった部分があった、と肩を落とします。
「聞きなれない用語があって、引っかかっているうちに、話が先に進んでしまっていて・・・先輩の隣でニコニコ笑っているだけで時間が過ぎてしまいました。」
「新入社員のうちは、みんなそんなもんだと思うけど・・・でも、話の内容が分かった方が楽しいよね。紙に関する基礎用語を、ちょっと、おさらいしておこうか。」

1.紙に関する基礎用語

「紙屋さんとの商談に出てきそうな基礎用語っていうと、こんなところかな。」

品種 紙の原料や特徴などによる分類の名称。紙の表面に印刷効果を上げるコーティングがしてあるかどうかで『塗工紙』と『非塗工紙』が分かれ、さらに『塗工紙』の中が塗工量などによって『A2コート』『A3コート』などに分かれるなど、多層構造に分類されている。
銘柄 各メーカーが製造している紙の固有名詞。例えば、同じ『非塗工紙』の『上質紙』という分類でも、王子製紙の製品は『OKプリンス』、大王製紙の製品は『ユトリロ上質』、等。
寸法 紙や板紙の工場出荷時の寸法は日本工業規格(JIS規格)で決められている。四六判、B判、菊判、A判など、主な規格の名称とミリ単位での寸法だけでも覚えておくと、紙の必要枚数の計算などの時に便利。また、規格寸法ではない寸法の製品のことを『別寸』と呼んだりする。
面積 規格寸法の平判の紙1枚の面積(平方メートル)や、四六判とA判の面積比などを覚えておくと、同じく計算の時に便利。覚えていなくても、寸法さえ覚えていれば計算で求められる。
米坪(べいつぼ) ある紙の1平方メートル当たりの重量(g/㎡)。紙は基本的に薄いものなので、この『米坪』や後に出てくる『連量』などの重量の違いで厚さを表現する場合が多い。同じ『銘柄』であれば、米坪が大きい方が厚い紙。
数量の単位。紙なら1,000枚=1連(R)、板紙なら100枚=1B連(BR、びーれん)。紙と板紙で伝達ミスが起こりやすいので、慣れるまではすべて『枚』で話した方が無難。
連量 1連当たりの重量。紙なら寸法X米坪X1,000、板紙なら寸法X米坪X100で求められ、kg単位で表現する。
目なり 紙を構成する繊維が向いている方向。長い辺に沿って繊維が平行に並んでいる場合を「たて目(T目)」、逆(長辺に対し繊維の方向が直角)の場合を「よこ目(Y目)」という。印刷の作業適性だけでなく、後加工の作業適性にも関わってくるため、重要な要素。
白色度 紙の白さを表す指標。紙の表面に特定の光を当てた時の反射率、で数値化されているが、窓辺で見た時と蛍光灯の下で見た時や、青っぽい白さか赤っぽい白さかなど、白色度と実際に感じる白さでは『ずれ』が生じる場合があるため注意。
平滑度 紙の平さ、滑らかさを表す指標。紙表面の凸凹が少なく滑らかであれば「平滑性が高い」と表現する。
光沢度 塗工紙で紙の表面のツヤを表す指標。ツヤがあるものを「グロス」、ないものを「マット」と呼び、写真などの光沢を増したい時には「グロス」、落ち着いた目に優しい紙面にしたい時は「マット」といった使い分けがされる。
紙腰 『剛度』や『こわさ』『あて』とも言い、曲げようとする力に対する紙のたわみやすさ(あるいは、たわみにくさ)を表す。コシが「強い」「弱い」「ある」「ない」といった表現がされる。一般には紙腰が強い製品の方が、印刷の作業適性が高い。
不透明度 紙の透けやすさを表す指標。透けにくいほど「不透明度が高い」と表現する。薄くて多くの文字を印刷する辞書の用紙などでは、不透明度の高さは重要な要素。
抄造 紙を造ること。いつ造るか、という情報と合わせて「〇月抄造」という言い方をする。

「例えば、『頼まれてたOKプリンスの55キロ、7月抄造で仕上がってくる予定ですよ』っていう会話が出てきたら?」
「王子製紙の『非塗工紙』で『上質紙』である『OKプリンス』の連量『55キログラム』の製品が『7月に製造される』予定ですよ、ということなのですね。」

2.知識を組み合わせる

「実際の商談だと、お互いに最低知識は知っているものとして、それを組み合わせた話になってるんだと思うよ。例えば、
『プリンスの70ベースが10R欲しいんですけど、在庫はありますか?』
『菊半の機械ですか?』
『いや、菊四です。』
『今、Y目の48.5を切らしています。ユトリロでも良いですか?』
『プリンスだといつになりますか?』
『6月抄造には入れていますが。』
っていう感じ。」
「えっと・・・プリンスの連量70kgの厚さの商品が1万枚欲しい。でも、ないから、同じ『非塗工紙』で『上質紙』の大王製紙の製品の『ユトリロ』でも良いですか?っていう交渉ですよね。」
「そう。あと、連量の部分が抜けてるね。お互いにプリンスで70kgといったら四六判の連量だということが分かっている。でも印刷するのは菊判四切の機械だから、四六判の70kgと同じ米坪の菊判の商品、つまり、『プリンスの菊判Y目48.5kg』が必要だというわけ。で、その在庫が切れてるからユトリロでどうですか、と紙屋さんは言っている。6月抄造の予定には入っているけど、一般に6月抄造の製品が紙屋さんに入荷するのは6月より後のことが多いから、急ぎであれば代替商品でいかがですか、っていう会話だね。」

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「お互いに四六判70kgと菊判48.5kgが同じ厚さだという理解がなければ商談がスムーズに進まない。だから、最低限の寸法とか連量とかは暗記しておいた方が良いよ、っていう話になるんだよね。」
「そうですね。実際の商談を聞かせて頂いて、その意味が良く分かりました。」
 有難うございました、と頭を下げるコマキさんに、鷹揚にうなずくシートくん。ところが。
「美しい先輩後輩の図、かな?」
「う~ん。でも、私としては、シートくんがいつになったら『経費の精算は1週間以内』っていう最低限のことを覚えてくれるかに興味があるんだけど~」
 外野の先輩2人のツッコミは、あえて聞こえない振りをするシートくんなのでした。

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