平成25年1月19日 当社経営計画発表会にて
(前編より続く)
事業構造転換とは事業再構築という意味で、具体的には競争力強化を図るしか無いと考えます。 当社は昨年10月から純粋持株会社制へ移行いたしましたが、意味するところは各カンパニー及びそこに属する各個人が自分たちの事業を守り、勝ち残るという強い意志を持って運営するという事で、これは正に競争力を強化することを意味します。 正にこの「経営計画発表会」が良い例で、企業とはそこで働く「人」によって成り立っています。すなわち全従業員が意識、意欲、戦意を高めなければ実行できません。 特に、時の流れが非常に速い現代社会では、何事においても先取りする意識を常に持ち、意識することが出来なければ戦えません。 会社が大きくなると、社長、担当役員に上がらない大事な情報が沢山出てきます。 重要な情報とは、決して都合の良い情報ではありません。むしろ会社にとっては悪い情報こそが経営トップが最も知りたいところであり、その情報を元にタイムリーに改善できるかどうかに会社の成長が決まると言っても過言ではないと思います。 特に状況変化が目まぐるしい現代においては、どの企業もどの業種においても迅速かつ的確な経営判断がなければ、一瞬のうちに経営状態が悪化するリスクを抱えています。
これは私個人の考えですが、決して家電メーカーのようにはならないよう最善を尽くすつもりです。 日本の家電メーカーの衰退は世界の品質競争に負けたのです。 先人たちが築き上げてきた日本人の優れた技術力に胡坐をかき、コスト削減方法が間違った方向に先行し過ぎた結果、負ける筈のない国にあっという間に追い越され気がつけば手の届かない品質格差と本来のコスト競争に大敗を期すことになるのです。 従って販売量も販売価格も製造業としてなり行かない、再生産できない状況に陥ってしまう訳です。 幸い我々国内メーカーの品質は世界のトップレベルを維持しております。 ただ、メーカーからの販売価格については残念ではありますが現状は、再生産できるレベルとは言えません。 冒頭、為替について円安は明るい話題とお話ししましたが、これはあくまで輸出貿易国である日本経済で見た場合の話です。 因みにトヨタの場合は為替が1円変動すると350億円影響するそうです。 ですからトヨタはこの1か月の間で収益は3,500億円良化したことになります。 ですが、王子製紙の場合は、原燃料、つまり紙を抄造するために必要な燃料或いは原材料は輸入に依存しているので、円安は逆にコストアップとなります。 どうか皆さんもメーカーが今後も再生産でき、皆様方も会社が成長を続けられる適正な価格での販売をお願いして終わりとさせて頂きます。
(横山様のお話・原稿より、華陽紙業にて抜粋)
2019-02-20
当社経営計画発表会ご来賓のお話 王子製紙様(2019年)
紙の市況 (2019.2)
紙の市況 (2019.2)詳細 2月20日更新分
2019年1月 品種別販売実績表 [全国版]
2019-02-08
紙の市況 (2019.2)詳細 2月10日更新分
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平成25年1月19日 当社経営計画発表会にて
中部営業支社 支社長
横山 慎一朗 様
(前編より続く)
3.今後の課題
事業構造転換とは事業再構築という意味で、具体的には競争力強化を図るしか無いと考えます。
当社は昨年10月から純粋持株会社制へ移行いたしましたが、意味するところは各カンパニー及びそこに属する各個人が自分たちの事業を守り、勝ち残るという強い意志を持って運営するという事で、これは正に競争力を強化することを意味します。
正にこの「経営計画発表会」が良い例で、企業とはそこで働く「人」によって成り立っています。すなわち全従業員が意識、意欲、戦意を高めなければ実行できません。
特に、時の流れが非常に速い現代社会では、何事においても先取りする意識を常に持ち、意識することが出来なければ戦えません。
会社が大きくなると、社長、担当役員に上がらない大事な情報が沢山出てきます。
重要な情報とは、決して都合の良い情報ではありません。むしろ会社にとっては悪い情報こそが経営トップが最も知りたいところであり、その情報を元にタイムリーに改善できるかどうかに会社の成長が決まると言っても過言ではないと思います。
特に状況変化が目まぐるしい現代においては、どの企業もどの業種においても迅速かつ的確な経営判断がなければ、一瞬のうちに経営状態が悪化するリスクを抱えています。
4.最後に
これは私個人の考えですが、決して家電メーカーのようにはならないよう最善を尽くすつもりです。
日本の家電メーカーの衰退は世界の品質競争に負けたのです。
先人たちが築き上げてきた日本人の優れた技術力に胡坐をかき、コスト削減方法が間違った方向に先行し過ぎた結果、負ける筈のない国にあっという間に追い越され気がつけば手の届かない品質格差と本来のコスト競争に大敗を期すことになるのです。
従って販売量も販売価格も製造業としてなり行かない、再生産できない状況に陥ってしまう訳です。
幸い我々国内メーカーの品質は世界のトップレベルを維持しております。
ただ、メーカーからの販売価格については残念ではありますが現状は、再生産できるレベルとは言えません。
冒頭、為替について円安は明るい話題とお話ししましたが、これはあくまで輸出貿易国である日本経済で見た場合の話です。
因みにトヨタの場合は為替が1円変動すると350億円影響するそうです。
ですからトヨタはこの1か月の間で収益は3,500億円良化したことになります。
ですが、王子製紙の場合は、原燃料、つまり紙を抄造するために必要な燃料或いは原材料は輸入に依存しているので、円安は逆にコストアップとなります。
どうか皆さんもメーカーが今後も再生産でき、皆様方も会社が成長を続けられる適正な価格での販売をお願いして終わりとさせて頂きます。
(横山様のお話・原稿より、華陽紙業にて抜粋)