岐阜の印刷用紙・情報用紙・再生紙・上質紙のことならお任せ下さい。

市況情報

  • ちょっといい話
  • 市況情報
  • 商品情報
  • 印刷情報

当社経営計画発表会ご来賓のお話 2)日本紙パルプ商事様

日本紙パルプ商事株式会社 取締役常務執行役員中部支社長 松田浩之様

今回は、皆様にとって主力の販売品種であり紙業界にとって最も苦戦している印刷用紙を主体にお話をさせていただきます。

1.2010年を振り返って

①2010年1月~11月累計印刷用紙国内払い出し実績(代理店会統計による)

110210PPC・フォーム用紙を含む非塗工印刷紙、微塗工紙、塗工紙合計の1~11月累計の全国国内払い出し実績は、月平均633千トンで前年比98.8%と2年連続で減少となりました。前々年比でも83.8%と依然、低迷した一年間であったといえます。
一方で中部10県を所管する名古屋代理店会統計をみると月平均54千トンで前年比104.7%と増加に転じております。しかし前々年比では、87.9%と回復には程遠いといわざるを得ません。代理店会における中部地区のシェアをみると2008年が8.1%、09年が8.0%、10年が8.5%と我々にとりましてあまり実感もありませんが他地区と比べると恵まれたといえるかもしれません。全体を押し下げたのは全国需要の65%を占める東京で前年比は、97.7%でありました。中部地区が相対的に良い結果となったのは、正確な分析は出来ていませんがa.比較的需要が安定している北陸地区を抱えていることb.名古屋を中心とした地区が首都圏、関西圏の下請け印刷が多く低工賃での受注が増えていること等が考えられます。いずれにしても中部地区は、全国需要の8%程度ですから需要が集中する東京や通販の多い関西地区のように環境変化で大きく増減するようなことはなく堅実な地区でありそれを皆さんが大事にしていくことが肝要であると思います。

②輸入紙動向

2010年の紙合計の輸入紙は、1~11月の月平均で118千トン前年比99.1%と若干ながら減少に転じております。2009年は、過去最高を記録し2010年もその勢いが続くものと予想され3月くらいまでは増加傾向にありましたが国内需要の減少とともにその勢いも衰え9月以降は、前年を大きく割り込んできております。
2009年に大幅増となったコーテッドペーパーは、月平均58千トンで前年比3千トン減の94.2%とそれを裏付ける結果となっております。
円高メリットもあり一般的には、輸入紙が増えているのではと考えられますがa.国内需要が春需期を終えて急速に低迷し輸入紙がターゲットにする大型案件が少なくなっていることb.国内印刷用紙市況が印刷業界及び紙業界の過当競争からジリジリと下がり国内紙との価格差が縮まりユーザーからみて輸入紙を使うメリットを感じられなくなったこと等が考えられます。しかしながら増えなかったとはいえ今や通販や出版、チラシなど評価を得て定着していることも事実でありユーザーからみて国内紙と並ぶ選択肢のひとつの地位を得ている流れは変わらないものと思われます。
一方で日本からの輸出は、国内需要不振をカバーすることと国内メーカーの海外戦略で2009年の10月から大幅に増やしてきましたが2010年に入ってからの急激な円高でブレーキが掛かり1年経った2010年10月からマイナスに転じております。現在の円高基調が続く限り国内メーカーの採算は、合わず輸出するならマシン停止へと動かざるを得ないと思われます。
次に2011年以降の輸入紙動向を少しお話したいと思いますがそれには今や世界最大の製紙国である中国の動向が欠かせないものとなっております。
2010年から2011年に掛けての中国での塗工紙・非塗工紙の増産計画は、王子製紙の南通工場40万トン/年産を含めてそれぞれ270~300万トン/年産程度の増産が計画されていると言われております。中国における需給状況は、日本に多く輸入されている塗工紙を例にとると中国国内における上質コート紙の2010年の年間消費量は、470万トンで前年比118%と高い伸びでした。生産量は、540万トンで前年比108%であったようです。能力は、生産量を上回り予定されている増産がなされると800万トンを上回ることになります。しかも2010年の輸出は、110万トンで前年比16%減少しております。今後も中国の高成長が続くにしてもこれからの2~3年でこれだけの増産分を中国国内だけで吸収する伸びは考えられません。従って今まで以上に海外市場への輸出ドライブを掛けていくことになるわけです。しかし、昨年は、アメリカ・EU地域他でのアンチダンピング問題もあり輸出先が限定され必然的にターゲットは、日本を中心としたアジアに向けられることは必然です。このことからも2011年も日本国内の内需が低迷したとしても輸入紙は、一定の量を確保する動きをすることは間違いなく2010年を大きく上回ることはないにしても下回ることは考えづらく少し増加傾向にいくのではないかと考えるのが妥当ではないかと思います。

2.国内需要・価格動向(見通し)

①需要動向

国内需要の動向については、広告宣伝の動向によって紙を使用した媒体が大きく左右されることから広告費の媒体別推移で見てみたいと思います。(別紙配布資料参照)
代表的な「雑誌」「新聞」の広告費は、インターネット広告に押され低落傾向では、ありましたがリーマンショックのあった2008年から一気に落ち込み2009年では、2005年と比べて4割近く落ちているのが分かります。
又、ネオン等屋外広告や紙に関連するDM・フリーペーパー・折込み等を総称してプロモーションメディア広告といいますがそれも同様に大きく落ち込んでいます。一方でインターネット広告は、リーマンショック後も大きく伸ばし05年比では、2倍近くになっています。これをみても広告宣伝の媒体が紙を使用した媒体からインターネットへと移り変わっていくのが分かります。2010年も同様な傾向で新聞・雑誌は、やや下げ止まっていますが相変わらずインターネット広告は、好調なようです。
さらに昨年来、評判となっている電子書籍が今年から大きく飛躍する可能性もあります。今年は、ハードメーカーが競って端末機器に参入し新製品の発表を行なうこともありブームも予測されます。しかしながら日本では、まだまだ書籍等のコンテンツが少なく紙に対する愛着を持った人も多く一気に置き換わることは考えられません。我々、紙業界に携わるものとして印刷業界とも連携し「紙の良さ」を広くアピールし紙文化を残すように日々、努める必要があると思います。
又、昨年は、景気対策として「エコポイント制度」「エコカー補助金」が行われ少なからずプラス要因となりました。昨夏の猛暑特需や煙草値上げ特需も若干ながら押し上げ効果があったと思います。これらは抜本的な景気対策でなく一時的なものでありその反動による今年の影響が懸念されるところでもあります。さらには昨年には「冬季オリンピック」「サッカーワールドカップ」「上海万博」「COP10」「開府400年」等のイベントがありましたが今年は大きなイベントは見られません。そういった意味では、期待できるものはありませんが年初の新聞等に掲載されている今年の景気見通しで評論家・経済界の方々の発言で「今年後半から景気回復が期待できる」とあります。しかしながら確約のない発言なので大きな期待は出来ませんが小さな期待はしたいと思っております。以上、縷々申し上げましたが2011年の国内紙需要に大きな期待をしてはいけないということだと思います。2011年も前年比で2%程度減の覚悟は、しなければならないと思います。しかし減ったとはいえまだまだ大きな市場です。我々が一つ一つの商売の積み重ねを大事にしていけば十分にやっていける業界であるということを肝に銘じて仕事に取り組んでいただきたいと思います。

今後の価格動向に関しては次月掲載させて頂きます。

関連する記事

CONTACT より詳しい情報をお求めの方は、お問い合わせ、もしくは、担当営業までまで、ご遠慮なくお申し付け下さい。

お問い合わせ

PAGE TOP