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新聞記事に見る出版・書籍の環境変化 (2010.04)

印刷

1.共同印刷 資金、グループで一元管理
2.凸版、子会社を再編 120工場を90に 3年で1000億円削減
3.凸版印刷社長に金子氏昇格発表
4.印刷機用ロール 生産コスト1/10 ニッセー、金属削らず「転造」
5.大日印と凸版 自社株買い減少
6.在宅勤務・介護休暇 大日本印刷が新設 家庭との両立後押し
7.凸版、免許証など偽造検知

出版

1.中古本売買をFC展開 三洋堂書店 来月、子会社を設立
2.揺れる出版(上) 外資主導の電子化 大手「中抜き」恐れ連携
3.揺れる出版(下) 取次・書店が仕入絞る 返本4割、コスト重く

インターネット関連

1.角川グループ 「ケータイ小説」の草分けサイト買収 利用者600万人 電子書籍拡大へ
2.国会図書館の蔵書電子化 紀伊国屋・凸版、共同で受注 明治~戦前の24万冊
3.電子書籍に統一規格 流通や著作権、官民で整備 中小出版の保護狙う
4.アマゾンの電子書籍 マックでも閲覧可能に
5.アスキー創業者の西氏 電子書籍VB設立
6.大手出版社31社 電子書籍で協会
7.米でコンテンツ争奪戦 「iPad」きょう発売 アマゾンソニー対抗 電子書籍市場が拡大
8.アマゾン アップル 「ライバル」奇妙な共存 iPad発売で構図が変化 コンテンツ配信市場 主導権争い混沌


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1. 共同印刷 資金、グループで一元管理

共同印刷は2010年6月から、グループ会社内の資金を一元管理するキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入する。子会社が持つ余剰資金を本社に集約し、医療・産業向けの包装材など成長分野に振り分ける。グループ全体で資金を有効活用する狙いだ。利払い費用の削減も見込む。
同社は医療・産業資材部門を成長の柱と位置付けており、16年3月期の部門売上高を100億円に拡大させる計画を打ち出している。吸湿性を備えた高機能包装材の量産に向けて、茨城県守谷市に10年11月に新工場を完成させる予定であるなど、設備投資を積極化している。
一方、主力の商業・出版印刷で苦戦が続いている。このため、同社は拠点集約をはじめ合理化を進めている。足元では、外注費や不採算取引を抑制し、原価率の低減に努めている。

(2010年3月4日 日本経済新聞朝刊より)
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2.凸版、子会社を再編 120工場を90に 3年で1000億円削減

凸版印刷はグループの生産子会社を再編する。2013年3月期までに現在120ある国内工場を90前後に集約し、設備の無駄を削って生産効率を高める。印刷や電子部材の単価下落に対応、初年度に約300億円、3年で計1000億円以上のコスト削減を目指す。09年3月期で1.8%に落ちた営業利益率を改善し、太陽電池向け部材など成長分野への投資余力を高める。
まず4月1日付で地域ごとに分かれていた主要生産子会社13社を、合併などで6社に再編。さらに余剰な工場を洗い出し、設備更新に合わせて工場の統廃合を進める。
子会社再編は印刷と、包装材などを生産する生活資材の2事業が対象。印刷では製版、印刷、製本の3社に集約する。営業が受注した案件を、全国の工場の繁閑を見ながら配分して全体の効率を向上。各地域で外注していた案件も順次内政に切り替え、工場の稼働率を引き上げる。

凸版印刷社長 金子氏が昇格

凸版印刷は金子真吾副社長(59)が社長に昇格する人事を固めた。足立直樹社長(71)は代表権を持ったまま会長に就く。18日の取締役会で内定し、6月下旬の株主総会後の取締役会で正式決定する。足立氏が就任10年の節目を迎えたのを機に、若返りを図る。
金子氏は商業向け印刷の営業畑を長く歩み、2006年から経営企画を担当。印刷や電子部材で海外企業との提携を主導した。国内市場が低迷するなか、工場再編などによる事業効率化や新興国の開拓に力を入れる。

(2010年3月18日 日本経済新聞朝刊より)
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3.凸版印刷社長に金子氏昇格発表

凸版印刷は18日、金子真吾副社長(59)が社長に昇格する人事を正式に発表した。足立直樹社長(71)は代表権を持ったまま空席の会長に就く。6月下旬に就任予定。同日記者会見した金子副社長は、2010年度からの工場再編などグループ全体の経営効率化に取り組むと発表。太陽電池向け部材など環境や、医療関連部材など新規事業の育成にも力を注ぐという。

(2010年3月19日 日本経済新聞朝刊より)
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4.印刷機用ロール 生産コスト1/10 ニッセー、金属削らず「転造」

自動車部品の加工機などを製造するニッセー(山梨県大月市、新仏利仲社長)は従来品と比べ生産コストを約10分の1に抑えた印刷機用ロールを開発した。強い力で金属を変形させる「転造」と呼ぶ手法で作る。一般的なロールは金属を削って加工するが、転造の方が短時間で加工でき、材料の無駄も減らせるため、生産コストを抑えられるという。
ロールは印刷物を送り出すと同時に、文字などを印刷する版にインクを供給する印刷機の基幹部品。新型ロールはニッセーが独自に開発した数値制御式の転造加工機で製造する。円筒状の金属に力をかけながら、筒の表面に刻む微細な溝などをマイクロ(マイクロは100万分の1)メートル単位の誤差で仕上げ、インクをむらなく塗れるようにする。
長さ155センチメートルのロールなら、約1時間で加工できる。金属の棒を特殊な糸を使って削る従来の手法だと3日程度かかっていたという。印刷機メーカーと共同で、印刷機に実際に搭載するために必要な開発を進め、来年4月の量産を目指す。
ニッセーは自動車のパワーステアリングに使うギアなどの転造加工機の製造販売が主力。転造は単純な加工に向くとされてきたが、同社は自社装置を使い、ロール以外にも転造による精密加工の用途開拓を進める。

(2010年3月24日 日本経済新聞朝刊より)
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5.大日印と凸版 自社株買い減少

印刷大手2社の2010年3月期の自社株買いが低水準になりそうだ。大日本印刷は8期ぶり、凸版印刷は2期ぶりに1億円前後にとどまる。両社とも09年3月期に最終赤字に転落。今期は単元未満株などの買い取りにとどめ、業績の立て直しを優先している。
大日印は03年3月期から前期まで180億~586億円の自社株買いを行っていたが、今期は09年12月末で9600万円。前期に93億円の自社株買いを実施した凸版も、今期は09年12月末で7200万円にとどまる。

(2010年3月26日 日本経済新聞朝刊より)
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6.在宅勤務・介護休暇 大日本印刷が新設 家庭との両立後押し

大日本印刷は社員の育児や介護を支援する新制度を4月に導入する。在宅勤務制度や介護休暇を新設するほか、育児休暇の回数制限をなくす。育児や介護のために取得できる休暇や休業を増やし、仕事と家庭生活の両立を後押しする。
在宅勤務は、小学4年生までの子供か介護が必要な同居家族を持つ社員に認める。一部を除く全職場で導入し、主要子会社などにも段階的に広げる。同社が在宅勤務制度を導入するのは今回が初めて。
介護休暇も新設する。要介護者1人につき年に5~10日まで休暇が取れる。育児休業は男女とも子供が2歳になるまで回数の制限なく取れるようにする。体調を崩した家族を看病するための看護休暇は1人年間5日を10日に増やす。時短制度では残業免除と勤務時間の2時間短縮を同時に利用できるようにした。

(2010年3月29日 日本経済新聞朝刊より)
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7.凸版、免許証など偽造検知

凸版印刷は、運転免許証など本人確認書類の偽造をソフトウェアで自動判定するサービスを4月1日から提供する。券面に印刷された字体や発行番号などから、偽造や改ざんをほぼ見破れるという。口座開設時に本人確認が必要な銀行やクレジットカード会社のほか、レンタルビデオ店などの需要を見込む。
免許証とパスポート、健康保険証の3種類に対応、書類の白黒コピーでも判定できる。こうした本人確認書類は、名前や住所など記載事項ごとに字体や文字間隔などが細かく定められている。書類の画像をソフトで解析し、規則にあわないものを検知する仕組みだ。
免許証番号などは誤り検証用の数字が埋め込まれており、規則性も判定に使う。判定項目は数十にわたる。利用企業には読み取り機とパソコン向けの専用ソフトを貸す。

(2010年3月30日 日本経済新聞朝刊より)
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1.中古本売買をFC展開 三洋堂書店 来月、子会社を設立

三洋堂書店は16日、中古本売買事業をフランチャイズチェーン(FC)方式で展開すると発表した。4月1日付で同事業を手掛ける子会社を設立。今年後半から加盟店の開拓を本格化する。消費低迷のなかでも比較的堅調な中古本ビジネスには専門的なノウハウが必要として、各地の新刊書店を中心に加盟を募る。2011年3月期に10店の加盟を目指す。
新会社は「メディサイトコーポレーション」。資本金4000万円は三洋堂書店が全額を出資する。子会社を通じて展開した方が顧客を円滑に開拓できると判断した。基本的には、三洋堂書店の店舗網と重複しない中部以外の地域で営業していく。
加盟店には、POS(販売時点情報管理)システムや物流機能、在庫管理、作業方法など業務全般に必要な枠組みを提供する。三洋堂書店は中古本コーナーの導入により「集客力などが高まって既存店を活性化できる」(開発本部)としている。

(2010年3月17日 日本経済新聞朝刊より)
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2.揺れる出版(上) 外資主導の電子化 大手「中抜き」恐れ連携

出版業界が電子化の波に揺れている。来月には米アップルが新端末「iPad」を日本で発売し、米アマゾン・ドット・コムも電子書籍端末「キンドル」の日本語版投入を検討中。端末の進化が書籍の電子化を加速させ、出版社は事業モデルの再考を迫られる。不況にあえぐ業界は本格的な電子時代を生き抜けるか。

有力作品囲う

「御社のコンテンツを提供してほしい」。今月上旬、米アマゾンの販売担当の上級副社長が来日し、複数の大手出版社のトップを訪ねた。狙いはキンドルで配信する書籍の確保。アマゾンは1月末にも出版社を対象にキンドルの説明会を開いている。出版社に働き掛け、有力な作品を早期に囲い込む戦略という。
その一方で同社は1月、作家に販売価格の最大7割の報酬を支払う新たな契約モデルを米国で発表。アマゾンジャパンは「日本では出版社を通り越して作家と直接取引しない」(渡部一文メディア事業部門長)とするが、日本で出版社が作家に支払う印税は販売価格の8~10%。大手出版幹部は「日本で導入されれば有力作家が流れる」と不安を募らせる。
外資主導で進む書籍の電子化。出版社が恐れているのが作家と配信会社が直接契約する「中抜き」だ。現在の法律にこれを防ぐ手立てはない。レコード会社や放送局は「著作隣接権」と呼ぶ権利を持ち、ネット配信などを拒否したり、対価を請求したりできる。出版社にそうした権利はなく、交渉で決めるしかない。
「日本の出版事情に合う電子書籍市場を構築したい」。24日、日本電子出版社協会が発足し、代表理事に就任した講談社の野間省伸副社長は力を込めた。設立総会には主要出版社31社の代表らが集結。他社との連携に消極的だった大手が重い腰を上げたのも中抜きへの危機感からだ。
17日には総務省、文部科学省、経済産業省で電子書籍の統一規格を定める懇談会も発足。「日本主導で国内のルール作りを進める」(内藤正光総務副大臣)という。
だが事態はすでに進行している。電子書籍の8割を占める携帯コミック。デジタルマンガ協会(東京・豊島)の立野康一事務局長によると「出版社を通さずに配信される作品が昨年ごろから急増した」。古い作品だけでなく、里中満智子氏などはネット用の書き下ろし作品も手掛ける。
「コブラ」で知られる寺沢武一氏もフランスやアジアなど国内外で作品を配信。同氏の著作権管理会社エイガアルライツ(東京・世田谷)の古瀬学氏は「キンドルやiPadで直接販売できるのは大きな進歩」と話す。

契約は配信前提

小説や実用書も実力のある作家ほど直接配信に傾く可能性は高い。こうしたなか一部の中小出版社は電子化で事業機会を広げようと動き出した。
PHP研究所(東京・千代田)は25日、4月7日発売の本の一部をウェブで無料公開し本の販売に生かす。主婦の友社(同)は4月から作家との執筆契約時に電子配信を前提とした条項を追加。「書籍やムックの半分以上をiPadなどで配信する」(同社)という。
09年11月期に57億円の最終赤字だった講談社をはじめ、不況でどの出版社も業績は厳しい。電子書籍への対応は各社の経営の行方を大きく左右する。いや応なく進む変化をどう生かすか。出版社の体力が落ちれば、作家を発掘して育てる機能まで損なわれてしまう。

(2010年3月25日 日本経済新聞朝刊より)
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3.揺れる出版(下) 取次・書店が仕入絞る 返本4割、コスト重く

「御社の実績では1000部しかとれない」「この本は2800部は書店に流してほしい」。
出版取次大手、日本出版販売(東京・千代田)の本社。仕入担当者が、新刊書籍の見本を持つ出版者の担当者と激しくやり合っていた。仕入部数を巡る交渉は普段のことでも、両者の表情はいつになく厳しい。

日販の荒療治

日販は今年、出版社から仕入れる本を金額ベースで5%減らす「総量規制」に乗り出した。従来は出版社の言う通りの部数を受け入れ、書店にそのまま流すことも多かった。売れない本の仕入れを絞るのは当たり前だが、出版業界には驚きが広がった。
中には7割カットを通告された出版社もある。出版社は「初期投資を回収できず資金繰りに影響する」と反発。書店も「予定の冊数が来ない」といった混乱が続く。
規制の対象は売れ残りを書店が返品できる新刊本。返品されれば取次の利益はなく、手間や運送費だけがかかる。販売不振の窮状を脱するため返品覚悟で「粗製乱造」に走る出版社もあり、荒療治に踏み切った。
出版科学研究所によると2009年の書籍の販売額は8492億円で、ピークの1996年の4分の3。逆に新刊点数は25%多い8万点弱に増加した。その結果が40%台の返品率だ。作りすぎは業界全体の効率を悪くする。流通コストがほとんどない電子書籍の時代に向け、紙の本の無駄は放置しておけない。
出版社も返品抑制へ販売の条件を見直し始めた。小学館は今月発売の図鑑で、書店が「返品不可」を選ぶと、販売価格に占める書店の取り分が5割増しの35%になる仕組みを採用。角川グループパブリッシングもヒット小説で、返品できない代わりに書店の注文数を確実に配本する「責任出荷」を導入した。
「責任ある仕入れ」。丸善・お茶の水店(東京・千代田)の休憩室にはこんな表題の紙が張られている。発注ミスの一覧表で、売れない書籍を発注したグループが一目で分かる。社内には反発もあったが、導入後4カ月で、34%だった返品率が21%に改善した。
取次から届く本をそのまま並べ、売れなければ返品する受け身の運営は改めた。売れるかどうか1点ずつ精査し、取次や出版社に配本数の削減を要請。月に4千タイトル以上仕入れていた新刊本を2500に減らした。小城武彦社長は「この取り組みを全国の店舗に広げる」と意気込む。

電子化に危機感

読者が必要な時にダウンロードして読む電子書籍に在庫や返品といった概念はない。米アマゾン・ドット・コムは米国で電子書籍端末「キンドル」向けのベストセラー本を通常の本の半値以下の9ドル99セント(約900円)で販売。余計なコストがかからない分だけ、価格も安く設定できる。
「電子化が進んでも読みやすい紙の本はなくならない」と関係者は口をそろえるが、価格の差が広がれば節約志向の消費者は電子書籍に流れていく。過去のしがらみや既得権益を捨てなければ、変化する市場には対応できない。

(2010年3月27日 日本経済新聞朝刊より)
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1.角川グループ 「ケータイ小説」の草分けサイト買収 利用者600万人 電子書籍拡大へ

角川グループホールディングスの子会社で出版事業を手がけるアスキー・メディアワークス(東京・新宿)は、若者に人気の「ケータイ小説」サイト大手、魔法のiらんど(東京・千代田、谷井玲社長)の株式の過半を取得し子会社化した。豊富な投稿コンテンツと約600万人の利用者を持つ同サイトの買収により、角川グループの電子書籍事業拡大に弾みをつける。
4日までに魔法のiらんどの70%の株式を取得した。取得額は明らかにしていない。今後、完全子会社化も検討する。谷井社長は続投する。
同社は素人が携帯電話で執筆した小説を投稿したり閲覧したりする「ケータイ小説」分野の草分け。投稿数は120万作品。利用者は女子中高生を中心に600万人に上る。書籍や映画になった「恋空」などのヒットがある。角川グループは出版事業で手薄だった10代の女性向けコンテンツを強化する狙いがある。

(2010年3月5日 日本経済新聞朝刊より)
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2.国会図書館の蔵書電子化 紀伊国屋・凸版、共同で受注 明治~戦前の24万冊

紀伊国屋書店と凸版印刷は共同で、国立国会図書館から蔵書を電子化する作業を受注した。対象は大正末期から戦前までに刊行された書籍8万冊強、明治期から戦前までの雑誌16万冊で、受注額は11億円弱のもよう。国会図書館が計画する蔵書の電子保存プロジェクトで、本格的な業務発注の第1弾となる。
紀伊国屋と凸版が受注したのは、所蔵された書籍のページを読み取って画像データ化し、署名や著者、目次など検索用データを整備する作業。
蔵書は凸版の工場に運び込んで画像化し、紀伊国屋が書籍の運搬作業や目次データの入力、校正作業などを受け持つ。競争入札を通じて受注した。
両社は取り扱いに注意を要する古書の電子化ノウハウを蓄積し、大学図書館や公共図書館に向けた蔵書電子化サービスの開発、提供に乗り出す。
国会図書館は明治期から1968年までに刊行された書籍約90万冊を電子保存するプロジェクトに着手している。

(2010年3月10日 日本経済新聞朝刊より)
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3.電子書籍に統一規格 流通や著作権、官民で整備 中小出版の保護狙う

政府は17日、本や雑誌をデジタル化した電子書籍の普及に向けた環境整備に着手した。国内での流通や著作権に関する共通の規格作りを目指す。米国ではアマゾン・ドット・コムの情報端末「キンドル」が急速に普及する一方、日本での電子書籍への対応は遅れている。国が関与して国内ルートを整えることで、中小の出版業者の保護を図る狙いがある。
総務、文部科学、経済産業の3省は同日、都内で電子書籍の普及に向けた官民共同の懇談会の初会合を開いた。作家や出版者、新聞社、印刷会社、書店、通信事業者、メーカーの代表者も出席。6月に中間報告をまとめる。
電子書籍の形式は各メーカーが定めており、共通のルール、規格がない。端末ごとに読める書籍が限定されるほか、「資本力で勝るメーカーに企画決定の主導権を握られると、出版関連業界は中抜きされる恐れがある」(総務省幹部)との指摘がある。出版物の管理コードにあたる「書誌データ」も統一規格がなく、一連の基礎的な環境整備が検討課題になる。
懇談会では、国会図書館に収めてある約930万冊の書籍のデジタル化や、電子書籍をどう納本するかに関しても議論する。
内藤正光総務副大臣は会合後の記者会見で「アマゾンなどが日本市場で展開することを拒否できない。我々はそれに勝る市場をつくりたい」と語った。
出版科学研究所によると、書籍・雑誌の推定販売金額は1996年をピークに減少傾向で、2009年は1兆9356億円と21年ぶりに2兆円を下回った。
一方、電子書籍市場は08年度に前年度の1.3倍の464億円と拡大傾向にある。携帯電話で読む漫画が中心だ。米国ではキンドルなどの読書用端末が普及しており、日本でも4月、米アップルが電子書籍にも対応する新端末「iPad(アイパッド)」を発売、アマゾンもキンドル日本語版の発売時期を検討している。
ただ、国内出版業界では、新刊本やベストセラーなどの電子書籍化には「紙の本が売れなくなる」といった懸念が強い。電子化に際し、書籍の出版権を持つ出版社にも何らかの権利を認めるのかなども今後の課題となる。

(2010年3月18日 日本経済新聞朝刊より)
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4.アマゾンの電子書籍 マックでも閲覧可能に

インターネット小売り大手の米アマゾン・ドット・コムは18日、同社の端末「キンドル」向けの電子書籍を米アップルのパソコン「マッキントッシュ」でも閲覧できるようにするソフトの無料配布を始めた。アマゾンのサイトからダウンロードして利用。「キンドル」と同じ感覚で電子書籍を楽しめる。
新ソフト「キンドル・フォー・マック」はマックとキンドルを連携させる機能を搭載した。

(2010年3月19日 日本経済新聞朝刊より)
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5.アスキー創業者の西氏 電子書籍VB設立

アスキー創業者でマイクロソフト幹部もつとめた西和彦氏が電子書籍ベンチャーを設立し、4月に配信サービスを始める。米アップルの新型端末「iPad」などのネット機器で読める。主に経済書やビジネス書をそろえ、配信料金は当初1冊数百円ほどが主体の見込み。大手出版社だけでなく新興勢も交えて市場開拓の動きが本格化する。
西氏は経済学者の池田信夫氏らと新会社アゴラブックス(東京・千代田)を設立済み。ネットを通じてソフトなどを提供する「クラウドコンピューティング」の手法を使って書籍データを配信する。決済ではポータルサイト運営のライブドアが協力する。
まず西、池田両氏や前衆院議員、片山さつき氏の書き下ろし作品のほか、PHP研究所と連携し松下幸之助氏の著作などを配信する。

(2010年3月25日 日本経済新聞朝刊より)
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6.大手出版社31社 電子書籍で協会

講談社や小学館、新潮社など主要出版社31社は24日、都内で「日本電子書籍出版社協会」の設立総会を開いた。急速に立ち上がりつつある電子書籍市場に協調して対応する。代表理事に就任した野間省伸・講談社副社長は①著作者の利益や権利の確保②読者の利便性③紙とデジタルの連動・共存――の3点に取り組むと説明。協会内に著者との契約について研究する法務委員会などを設置し、電子書籍ビジネスに必要な環境整備を進める。

(2010年3月25日 日本経済新聞朝刊より)
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7.米でコンテンツ争奪戦 「iPad」きょう発売 アマゾンやソニー対抗 電子書籍市場が拡大

米アップルが3日に新型の多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」を米国で発売する。音楽や映画、ゲームに加え電子書籍にも参入し、この分野で先行するアマゾン・ドット・コムやソニーと利用者の囲い込みを競う。書籍の流通に変革の波を起こしそうだ。4月末に日本でも発売の予定だが、国内の電子書籍市場は販売の仕組みが未整備で、米に比べ普及は遅れかねない。

iPadは最も安い機種で499ドル。小型パソコン「ネットブック」並みの価格で機能が充実しており先行予約は好調だ。3月末以降に予約した分は出荷日が1週間以上遅れることが確定した。
コンテンツ(情報の内容)配信の準備も整ってきた。アップルは1日、ネット経由でコンテンツ配信する「iチューンズ・ストア」の米国版でiPad用アプリを一覧表示。実用ソフトやゲームなど少なくとも92種類が登場した。このほか、iPadはiPhone用の15万種類に上るアプリが楽しめる。
電子書籍を配信する「iブック・ストア」の品ぞろえはまだ明らかにされていないが、2010年だけで500万台以上出荷するともいわれ、米国の出版・メディア業界に大きな影響を及ぼすことは必至だ。
一方、ネット小売り大手アマゾンの「キンドル」やソニーの「リーダー」は、電子書籍専用端末の利点や品ぞろえでiPad登場に備える。
キンドルは45万冊以上の電子書籍に対応している。価格も画面が9.7型の「キンドルDX」が489ドル、6型で259ドルと手ごろだ。いずれも第3世代携帯(3G)に対応する。世界100カ国以上で電子書籍を取り込める。
アマゾンはiPadを意識し、原則9.99ドルだった電子書籍の価格を有力出版社の求めに応じて引き上げ始めた。英マクミランに続き、米サイモン・アンド・シュースター、米ハーパーコリンズとも合意したもようで、良質な書籍を囲い込むことを狙う。
ソニーは「リーダー」の廉価版を169ドルに設定。ネット検索大手グーグルと組んで100万冊以上の書籍に対応した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)から一部コンテンツの優先配信を受けて攻勢をかける。
電子書籍端末の普及台数は09年末で米国を中心に約300万台にのぼる。米調査会社イーンスタットは13年には約10倍の2860万台に伸びるとみている。iPodで音楽流通の仕組みを根底から変えたアップルだけに、iPadが出版・メディア業界の台風の目となることは間違いなさそうだ。

日本は雑誌先行 規格の整備には時間

国内出版各社もiPadが電子書籍普及の起爆剤になるとみて対応を急いでいる。週刊誌大の画面サイズやカラー表示といった特性から、雑誌の分野でiPad版を開発する動きが活発だ。ただ国内では書籍の電子配信に向けた地ならしが始まったばかりで、消費者に魅力的な品ぞろえを実現するにはまだ時間がかかりそうだ。
女性向け情報誌などを発行するスターツ出版はiPadの国内販売と同時に「オズマガジン」など3つの電子雑誌を発売する。紙の値段の7割前後で販売する。モデルが動いたり音楽と連動するなど「紙を超えた表現を追求する」(菊地修一社長)。
主婦の友社やコンデナスト・ジャパンもファッション誌などを販売する方針。写真集なども有力なコンテンツと見ている。
一方、書籍の分野は著作権切れの作品以外についてはこれからという段階だ。キンドルがベストセラーを紙の本の半値以下で配信して電子書籍市場を急拡大させた米国とは事情が異なる。
書籍の制作が電子化されている米国と異なり、国内では紙の書籍に遅れて電子データを作成することが多く、書店での販売と同時に最新刊を配信する体制が整っていない。また著者への利益配分などの契約問題や、電子データの規格統一も今後の課題といえる。
こうした事態に対応するため3月、総務省などが電子書籍の懇談会を設置したほか、主要出版社31社が集まり「日本電子書籍出版社協会」を発足させた。立ち遅れる日本の出版業界を尻目に、著名な作家や漫画家がアップルと直接交渉すれば、出版社の存在理由を問われかねないとの危機感も広がっている。

(2010年4月3日 日本経済新聞朝刊より)
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8.アマゾン アップル 「ライバル」奇妙な共存 iPad発売で構図が変化 コンテンツ配信市場 主導権争い混沌

音楽や映画配信に加え電子書籍にも対応する米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」発売で、コンテンツ(情報の内容)の電子配信市場で競合するとみられてきたアップルと米アマゾン・ドット・コムの間に奇妙な共存関係が生まれている。コンテンツを生む側の出版・メディア業界の力が増す展開も想定され、主導権の行方は混沌としてきた。
両社の激突が予想された電子書籍。iPad専用の閲覧ソフト「iブックス」で読めるのは6万冊で、先行するアマゾンの端末「キンドル」の45万冊に比べ劣勢に見えるが、そう単純ではない。
電子書籍の拡販を狙うアマゾンはiPadでキンドルの書籍を読むためのソフトを無料配布している。パソコンと連携し、購入した電子書籍を途中から別の機器で読むことも可能だ。
一方、iブックス対応の電子書籍はiPad専用。iPad購入者の大半は映画やゲームに使い、書籍を主用途とみていないためで、アップルはiPadへのアマゾンのソフトの搭載は認めるが、それもあくまでiPadの販売を上乗せするのが目的だ。市場では、電子書籍端末の普及台数300万台を超える700万台のiPadが出荷されるとの予測も流れる。
両社の「共存関係」で、コンテンツ配信市場の主導権を誰がとるのかは一段と読みにくくなった。今後の競争は、利用者が求める情報を判断して流す役割を担う出版やメディアも含めた構図となる可能性がある。

(2010年4月5日 日本経済新聞朝刊より)
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