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新聞記事に見る出版・書籍の環境変化 (2010.08)

印刷

1.国内広告費6.2%増に 日経広告研、今年度予測
2.凸版、企業向け映像制作 販促に活用

出版

1.三洋堂書店 新刊本でもFC展開 10月以降開始 幅広い加盟促す
2.書店、ショーケースの役割果たす ジュンク堂書店:工藤社長

インターネット・電子書籍関連

1.大日本印刷、丸善などと協力 電子書籍販売に進出 講談社など作品提供へ
2.広済堂 電子書籍を販売 iPadなど向けに
3.洋書にICタグ 在庫管理効率化 紀伊国屋
4.ジブリ新作映画 電子書籍で原作 岩波書店が配信
5.シャープが電子書籍 端末・配信 年内にも 日本語表記で独自規格
6.企業サイトに他社広告 博報堂など、相互集客促す
7.電子書籍の業界団体発足 ドコモ・東芝など参加
8.電子書籍化は作家に主導権? 出版社、中抜き回避に苦悩
9.セブン&アイ 電子雑誌使いネット通販強化 出版社と連携 商品はコンビニ店頭で
10.ドコモ・大日本印刷電子書籍参入 高い回線品質と顧客基盤が強み 多様な端末対応アピール
11.ドコモと大日本印刷 提携発表 電子書籍、今秋から 他社配信や海外も視野


ジャンル : 印刷

1.国内広告費6.2%増に 日経広告研、今年度予測

日経広告研究所は、2010年度(10年4月~11年3月)の国内広告費が前年度比6.2%増えるとの予測をまとめた。今年1月には同4.0%減との見通しだったが、景気の回復基調を反映して増加に転じる。ただ、過去のピークだった07年下期の水準まで回復したとはいえない。媒体別広告費ではインターネット広告費が2ケタ台の伸びを見込む以外は高い伸びは期待できない。
国内広告費は08年秋のリーマン・ショック以降世界的な景気悪化で08年度、09年度と2年連続で前の年度を下回った。特に09年度は同13.0%減と大きく落ち込んだが、10年度は同6.2%増と回復する。新聞、雑誌、テレビ、ラジオのマス4媒体広告費は同4.8%増える(09年度は12.4%減)。このうち、新聞1.2%増(同16.2%減)、雑誌2.9%減(同27.3%減)、テレビ6.9%増(同9.3%減)、ラジオ2.6%減(同14.4%減)の見通し。テレビはスポット広告の回復が寄与し、増加に転じる。新聞は持ち直すものの伸びは小さい。雑誌、ラジオは低落傾向が続く。
一方、今回からマス4媒体以外でインターネット、交通、折込・チラシの3倍体の広告費も予測した。インターネットは17.3%増(09年度は6.1%増)。08年度以来の2ケタ成長を見込む。交通0.6%増(同17.7%減)、折込・チラシ6.8%増(同11.4%減)といずれも回復基調にある。

(2010年7月15日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : 印刷

2.凸版、企業向け映像制作 販促に活用

凸版印刷は企業向けの映像制作事業を本格展開する。店頭の電子看板やイベント会場での上映など、商品の販促用途を見込む。立体(3D)映像など最新の映像技術に対応した制作部門をこのほど発足。7月下旬から本格的な受注活動に入る。
3D映像に加え、実写映像にCG(コンピュータグラフィックス)を継ぎ合わせた「拡張現実(AR)」映像の制作設備を導入した。ARを使えば、架空の映像をその場で上映できる。衣料品店で消費者が自分の姿をカメラで取り込むと、洋服を試着した様子をすぐに再現できるといった活用方法を提案する。
3D映像については実写撮影のほか、商品や商業施設の再現映像をCGで制作する。凸版は博物館向けに歴史遺産の立体構造をCGで再現し、上映用作品を制作する事業を展開している。この制作設備を転用する。電子看板販売や上映設備の設営などの受注も含め、2012年に100億円の売り上げを見込む。

(2010年7月17日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : 出版

1.三洋堂書店 新刊本でもFC展開 10月以降開始 幅広い加盟促す

三洋堂書店は8日、子会社を通じて新刊本事業をフランチャイズチェーン(FC)方式で展開すると発表した。今年4月に中古本売買事業をFC展開するため設立した子会社で、新刊本事業も取り扱う。中古本と合わせて幅広い事業者の加盟につなげる狙い。
子会社のメディサイトコーポレーション(名古屋市)を通じて加盟を募り、10月以降に事業を開始する。加盟店には三洋堂書店が開発して運用している独自の発注システムや店舗運営支援、発注代行などのサービスを提供する。
メディサイトは4月以降、中古本のFC店加盟の募集を開始している。当初は新刊書店に中古本売買のノウハウを提供する狙いだったが、加盟を希望するのは書店以外の小売業が多いという。
三洋堂書店は直営店で新刊本販売と中古本売買を組み合わせた店舗を拡大している。FC店も同様のシステムにしたほうが、より加盟店のニーズに応えられると判断した。
2011年3月期に中古本事業で10店のFC加盟を目指すとした当初の目標は変更しない。

(2010年7月9日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : 出版

2.書店、ショーケースの役割果たす ジュンク堂書店:工藤社長

「電子書籍の時代、書店はショーケースの役割を果たす」。大手書店のジュンク堂書店(神戸市)の工藤恭孝社長は21日、こう語った。膨大な新刊書籍や雑誌の情報を整理して消費者に提供するほか、「ブックカバーや書店店頭で書籍の宣伝をすることもできる」からだという。
電子書籍の普及で紙の書籍の市場縮小に拍車がかかり、書店経営は一段と厳しくなるといわれている。「消費者は電子書籍を購入する前に、まず紙の本で立ち読みをしてから決めるなど選択肢が広がる」。電子と紙を対立の構造ととらえるのではなく、その相乗効果に期待を寄せる。「書店の存在意義は必ず残る」と明言していた。

(2010年7月22日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

1.大日本印刷、丸善などと協力 電子書籍販売に進出 講談社など作品提供へ

大日本印刷は丸善など傘下の書店チェーンと共同で、電子書籍の販売事業に乗り出す。10月末にも専用の販売サイトを開設し、開始時点で書籍や雑誌など10万点をそろえる方針だ。電子書籍に慎重な出版社に作品の供給を促すため、電子書籍のデータ制作請け負いなど、出版社向けの支援サービスも始める。凸版印刷も同様のサービス開始を表明済みで、印刷大手2社の参入により、日本でも電子書籍市場が一気に立ち上がる可能性が出てきた。

大日印は小学館や新潮社、文芸春秋など出版各社に協力を要請した。このうち講談社は「作品提供に応じたい」(野間省伸副社長)としており、岩波書店も前向きに協議に応じる考えだ。
大日印は出版社に対し、傘下の書店と電子書籍サイトの販売データを提供、データ分析から電子書籍の企画や販売方法まで指南し、作品提供を促す。電子書籍を巡っては著作権者の了解や収益分配方法などの課題もあるが、2011年中には販売点数を30万点に増やしたい方針だ。
電子書籍はまず、米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」や携帯電話、パソコン向けから手掛ける。ソニーなど国内メーカーが年内にも投入する電子書籍端末にも配信先を順次広げていく。
各作品の価格は出版社の希望を踏まえて決めるが、紙の書籍より安い商品が多くなるとみられる。利用料金はサイト入会時に登録するクレジットカードや電子マネーなどで決済する。
電子書籍の普及に向け、傘下の丸善、ジュンク堂書店(神戸市)、文教堂グループホールディングスとの連携も強化する。3社と共同で、紙の書籍と電子書籍で共通に獲得できるポイントを導入する。そのために3社共通で使える会員カードを11年上期にも発行する。1つの会員IDで、電子書籍サイトと、参加企業が運営する書籍通販サイト「bk1」も利用できるようにする。
会員や在庫の情報を、書店と電子書籍サイトで共有。会員が電子書籍サイトから書籍の在庫状況を調べ、店頭で受け取れるサービスも始める。購入履歴をサイト上で確認することもでき、履歴を基に会員の好みにあった商品も推奨できるようにする。
店頭の顧客と電子書籍の消費者を相乗効果で増やし、不振が続く書店経営の立て直しにもつなげたい考えだ。
大日印は今後2~3年で、新サイト開設や電子書籍のデータ制作工程、bk1の強化などに300億円を投資する。傘下3書店チェーンの年間売上高は直近で1700億円規模。
5年後には電子書籍関連で売り上げ500億円を目指しており、書籍通販も合わせ、書籍流通事業の年間売上高を2500億円規模に拡大する計画だ。

電子書籍販売を巡る今後の主な動き
企業 内容 開始時期
大日本印刷と丸善など 電子書籍販売サイトを新設 今年10月
凸版印刷とソニーなど 電子書籍配信サービスを開始 今年中
紀伊国屋書店 SDカードで電子書籍を販売 今年中
日本電子書籍出版社協会 電子書籍販売サイトをiPadに対応 今年中

(2010年7月8日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

2.広済堂 電子書籍を販売 iPadなど向けに

広済堂は7日、米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」など向けに、電子書籍の販売サービス「Book Gate(ブックゲート)」を7月末にも始めると発表した。開始時点でマガジンハウスや朝日新聞出版、PHP研究所など出版社51社が書籍やマンガなどを提供する。新たな提供元を開拓し、10月までに300作品を用意する。
ジャンルや著者などで購入したい作品を検索でき、試し読みや購入済み商品の管理機能も持つ。アップルの高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」にも対応する。
作品を提供する出版社からは、1作品あたり数万円の料金で電子書籍のデータ作成も請け負う。初年度に5000万円の売り上げを見込む。

(2010年7月8日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

3.洋書にICタグ 在庫管理効率化 紀伊国屋

紀伊国屋書店は7日、店頭で販売するすべての洋書にICタグを装着すると発表した。まず今月13日までに新宿本店(東京・新宿)で販売する3万冊の洋書に装着。来年初めには洋書を扱う28店舗にある全23万冊への張り付けを完了する見込み。在庫の確認作業が簡単になるため、管理コストを抑制できるという。
RFID(無線自動識別)方式のICタグを使う。価格や出版社などの商品情報を専用の機械で読み取れる。凸版印刷の技術を活用する。
越谷物流センター(埼玉県越谷市)から出荷する際、1冊ごとにICタグを張り付ける。ICタグを生かし、日々の為替レートに合わせて洋書の価格を設定することなども今後検討する。

(2010年7月8日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

4.ジブリ新作映画 電子書籍で原作 岩波書店が配信

岩波書店は15日、英作家による児童文学「床下の小人たち」を電子書籍で配信すると発表した。同作品は17日公開のスタジオジブリの新作アニメ映画「借りぐらしのアリエッティ」の原作。書店で販売を拡大している文庫本に電子書籍を加え、読者層を広げる。
電子書籍サイトを通じ携帯電話向けとパソコン向けに配信。価格は588円で文庫本より約2割安い。8月中に米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」向けも追加する予定。

(2010年7月6日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

5.シャープが電子書籍 端末・配信 年内にも 日本語表記で独自規格

シャープは20日、電子書籍事業に年内にも本格参入すると発表した。電子書籍用端末を発売するほか、出版社などに幅広く連携を呼びかけ電子書籍の配信サービスも始める。日本語独特の表記に適した独自の電子書籍規格をテコにコンテンツを増やし、広がる電子書籍市場での成長を目指す。
同日、都内で記者会見した大畠昌巳執行役員は「魅力的なコンテンツを素早く簡単に電子化できる。日本の電子書籍ライフを新しくしたい」と強調した。具体的な配信方法や価格は今後詰める。
タッチパネル機能付き液晶パネルで新書サイズ(5.5型)と週刊誌サイズ(10.8型)の開発を進めている。コンテンツは日本経済新聞社や毎日新聞社のほか、日本電子書籍出版社協会に加盟する大手出版社などが供給する予定。
シャープは携帯電話など向けの技術をベースにして、日本語表示に適した電子書籍規格を開発。既に携帯電話やゲーム機向けに発売済みの書籍3万種類が新端末で読めるほか、動画や音声を盛り込んだ電子書籍が容易につくれるようになる。著作権保護機能などで出版社などから信頼を得ているのが強みだ。
シャープは海外でも電子書籍事業を展開する方針。米国市場での連携に向け米通信大手のベライゾン・ワイヤレスと交渉している。

(1面)

電子書籍、サービス競う シャープが参入 作品の提供広がる 基盤整備へ連携模索

シャープが20日、電子書籍事業に本格参入すると発表したことで、年内には日本でも複数の電子書籍向け端末が出そろう。出版社や新聞社などがコンテンツ(情報の中身)提供準備を加速。米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」以外にも選択肢が広がり、配信サービスを通じて購入できる作品や記事購読サービスは一気に増えそうだ。

シャープは端末投入に合わせ、年内にも電子書籍の配信サービスに乗りだす。詳細は未定というが、複数の出版社から作品供給の合意を取り付けた。作品調達から販売までかかわる見通しだ。
シャープが投入を準備するのは板状の「スレート型」と呼ばれる電子書籍向け端末。開発する2種類のうち大型の10.8型はiPadよりやや大きい。価格は「他社製品と大きく離れない設定とする」(千葉徹執行役員)考え。
電子書籍向けに縦書きや禁則、ルビなど日本語独特の表記や、著作権の保護に強みを持つ独自の規格「XMDF」を開発した。すでに様々なメーカーの携帯電話や携帯ゲーム機7000万台以上で採用されているシャープの表示規格を改良した。写真や絵、文字に加え動画や音楽などを簡単に電子書籍向けに加工できるのが特徴だ。
シャープはこの規格を他の端末メーカーにも有償で提供し、連携を狙う。技術供与で出版社が端末の違いを意識せずにデータを制作できれば、電子書籍市場の普及に弾みがつくと見ている。
米国で電子書籍端末「リーダー」を販売するソニーは、国内で年内に端末を発売する。凸版印刷やKDDI、朝日新聞社と共同で設立する事業会社が配信サービスを手がけ、ソニーやKDDIが投入する端末向けに電子書籍の作品を供給する役割を担う。
ソニーも他メーカーにも事業会社への参画を要請し、「様々な端末に作品を提供できる電子書籍の流通基盤を作る」(米ソニーエレクトロニクスの野口不二夫上級副社長)考えだ。
東芝が8月下旬に発売を予定する「リブレットW100」は7型の液晶画面を2つ搭載する見開き型の小型端末。縦方向に持てば、本を読むように使える。基本ソフト(OS)に米マイクロソフト「ウィンドウズ7(セブン)」専用を搭載し、パソコンとしても利用できる汎用端末だ。
スレート型端末ではNECが10月、OSに米グーグル「アンドロイド」を搭載した企業向け端末を発売するほか、東芝やソニー、富士通も参入を検討している。
すでに講談社や小学館、主婦の友社など出版大手は、iPad向けに一部新刊書の提供を始め、書籍や雑誌、マンガの品ぞろえが拡充してきている。各社は今後出てくる他の端末向けにも対応作品を広げていく考え。出版社が複数の端末向けに電子書籍を提供しやすいように、大日本印刷や紀伊国屋書店などが、対応した販売サイトや支援サービスを近く始める方針だ。

米、端末多様化で市場拡大 1~5月電子書籍 売上高3.1倍に

米出版社協会(AAP)によると今年1~5月の電子書籍の売上高は1億4600万ドル(約130億円)となり、書籍販売全体に占める割合は5%近くに達した。
1~5月の売上高は電子書籍が前年同期の3.1倍になったのに対し、空港の売店やスーパーマーケットなどで売る「マスマーケット・ペーパーバック」が7%減。電子書籍は読み捨て感覚で手軽に購入できるペーパーバックの市場を侵食しているようだ。
アマゾン・ドット・コムは19日、過去3ヶ月間の電子書籍の販売がハードカバーを上回ったと発表。独自端末の値下げに加え、米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」や各社のスマートフォン(高機能携帯電話)でも電子書籍を閲覧できるソフトを無料配布する戦略が奏功した。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は米誌のインタビューで「利用者に好きな端末で読んでもらうのが当社の戦略」と語った。
今夏に電子書籍の販売に乗り出すインターネット検索最大手の米グーグルも特定の端末に縛られない“全方位戦略”を採用する見通し。今春独自に電子書籍の販売を始めたアップルは閲覧を自社の端末に限っているが、米市場では多様な端末に対応する動きも進んでいる。

(9面)

(2010年7月21日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

6.企業サイトに他社広告 博報堂など、相互集客促す

博報堂DYグループは企業のウェブサイトに他社の広告を配信する新サービスを始める。「自動車メーカーのサイトに自動車保険の広告」といった具合に、関連する商品やサービスの広告を掲載して相互の集客に生かす。多くの利用者が訪れる企業サイトを広告媒体として活用する。
新サービスは、博報堂、インターネット広告のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムなどグループ4社が提供する。自社サイトに他社の広告を掲載する場合の表示形態や掲載基準作りなどに関するコンサルティングとセットで提供する。まずは年内に20社程度の利用を見込む。
企業のサイトは一般に「オウンド・メディア(自社媒体)」と呼ばれ、中には月間1000万人以上が訪れるサイトもある。博報堂グループは媒体価値の高い企業サイトに参加を呼びかけ、相乗効果の見込める企業サイト同士で相互に広告を掲載する。

(2010年7月24日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

7.電子書籍の業界団体発足 ドコモ・東芝など参加

電子書籍の制作や流通関連企業で構成する業界団体「電子出版制作・流通協議会」が27日発足した。大日本印刷と凸版印刷が発起人となり、電機、通信、印刷、書店業界などに参加を呼び掛けた結果、89の企業・団体などが参加を決めた。
この日開催した設立総会には、東芝やパナソニックなどの電機メーカー、NTTドコモなどの通信会社が参加した。ほかに20社以上から参加希望が来ているという。年内に電子書籍事業に参入するソニーとシャープは現時点では未定。
協議会は参加企業が円滑に協業できるよう電子書籍の取引規約や技術仕様を決めていく。例えば書籍を特定できる「ISBN」コードの電子書籍版を作ることを検討している。

(2010年7月28日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

8.電子書籍化は作家に主導権? 出版社、中抜き回避に苦悩

有名作家が著書をインターネットで配信するなど「電子書籍元年」を迎えた日本の出版業界。出版社が果たす企画、宣伝などの機能を作家が担えるようになった。“中抜き”を恐れる出版社は作家と電子化契約を結んだり、著作権に準じた法的権利を得ようとしたりしているが、道は険しい。

「作家が店となる、電子書籍の商店街をつくりたい」。7月上旬、動画サイト「ユーストリーム」で、作家とデザイン事務所、階段社(東京都武蔵野市)の穂井田卓志社長らによる会議が公開された。今秋にも「solosolo」という電子書籍配信サイトを立ち上げ、各作家が自著を販売する予定だ。
発案者の中村うさぎ氏をはじめ、漫画家の倉田真由美氏など計7人が参加を表明。中村氏は、紙の書籍が絶版になった短編ホラー集を1話ごとネットでばら売りする。挿絵などは新たに付ける。「電子書籍なら絶版本も工夫次第で再生可能。宣伝映像も自分で作りたい。作家も出版社から自立して売り方を考える時代」と中村氏は意気込む。

穂井田社長が集めた専門家がサイトを運営し、制作支援するが、作家が自分で校閲者や編集者を雇い、作品を配信することもできる。各電子書籍の売り上げの40~90%を作家側に還元する。紙の書籍の場合、作家の取り分(印税)は定価の1割程度。企画、宣伝など出版社の機能を作家自身が引き受け、より多くの収益を確保する仕組みだ。
7月16日には、作家の村上龍氏が長編小説「歌うクジラ」の電子書籍を、紙の単行本に先行して米アップルの情報端末iPadで配信し始めた。価格は1500円と電子書籍としては高額だが、作曲家の坂本龍一氏の音楽と組み合わせたことで話題となり、「1週間で当初予定の5000ダウンロードを達成した」(電子化を手掛けた企画制作会社グリオの船山浩平社長)。
村上氏は「歌うクジラ」を講談社の文芸誌に連載していたが、電子化では「スピードを重視した村上氏の意向を汲んだ」(船山社長)グリオと組んだ。講談社は単行本についての契約は村上氏と結んでいたが、電子化については結んでいなかった。
出版社は、著作物の伝達に貢献するものに認められる「著作隣接権」を持たない。出版社に隣接権があれば、作家といえどもその許可を得なければ書籍をネット配信できない。しかし現状、出版社は作家と電子化に関する独占契約を結ぶようにしなければ、中抜きを止めることは難しい。
外資系企業による発表の場の提供も進む。米グーグルは2011年、権利者の許可を得た書籍の全文閲覧サービスを開始する。「売り上げの半分以上を作家・出版社側に戻す」(グーグル日本法人で事業を担当する佐藤陽一マネージャー)。グーグルには出版社のような編集、宣伝機能は無いが、作家にとっては有力な直販ルートになりそうだ。
出版社側は海賊版対策などを強化するとの理由で、隣接権を出版社にも認める法改正を求めている。ただ、著作権法を所管する文化庁は「権利付与については業界で合意していない」(著作権課)としており、出版社側にとって同権利の獲得は容易ではない。
法的権利がなくても、出版社が主導権を握ることは可能だ。既に作家と電子化の契約を結び始めている出版社もある。主婦の友社は3月から契約書に電子出版の条項を加えた。講談社も8月から導入する。ただ、様々な選択肢を持ちつつある人気作家が、どこまで出版社側の意向に沿った契約を結ぶかは不透明だ。

電子書籍の台頭で出版社以上に苦境に立つ書店も危機感は強い。丸善は図書館流通センターと経営統合し2月にCHIグループを発足。「店頭の販売情報を出版社と共有し、電子書籍と紙の本を効率的にさばくための提案力を高める」(CHIグループの服部達也執行役員)という。
書籍流通の新たなビジネスモデルが立ち上がるなか、出版業界では従来の役割分担が大きく変わりつつある。ただ、より高い付加価値を提供する者が、拡大する電子書籍市場の果実を手にすることは間違いない。

「配信側との交渉 新たな役割に」講談社・野間副社長に聞く

出版社も生き残りに向け知恵をしぼる。講談社の副社長で日本電子書籍出版社協会の代表理事も務める野間省伸氏に、電子化時代の出版社の役割を聞いた。
「作品の公表手段が紙だけという時代は終わった。4月に全額出資してネット配信と紙の書籍の連携を目的とした星海社を設立した。同社では電子書籍についてはコピーフリーにするなど、実験をしたい。電子書籍を紙に先行して販売する場合、紙より高額の定価を設定することも選択肢のひとつになる。作家への配分も紙より大きくなる」
「出版社に従来通り、企画、編集、校閲などの機能を求める作家もいる。一方で、(米アマゾンなど)電子書籍の販売側への影響力や海外への販売、映画化の後押し、売り上げの管理などが今後、作家から出版社側に求められる機能だろう」
「当社の09年度の電子書籍事業の売り上げは約15億円で、全体に占める割合は(1%強と)微々たるものだ。電子書籍を含む紙の出版物以外の売り上げを5年以内に10%程度まで引き上げたい。7000点の刊行物が既にデータ化されているが、年内に2万点に増やしたい。外資の電子書籍書店など外部の媒体を排除する気はない。収益の分配など条件次第だ」

(2010年8月2日 日本経済新聞朝刊・瀬川奈都子氏の署名記事より)
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9.セブン&アイ 電子雑誌使いネット通販強化 出版社と連携 商品はコンビニ店頭で

セブン&アイホールディングスは電子書籍市場に参入する。電子版の雑誌に掲載された商品をインターネット通販で簡単に購入できるサービスを年内にも始める。消費者は多機能携帯端末などを使って雑誌を眺めながら、気に入った商品を注文し、コンビニエンスストアの店頭などで受け取る。電子書籍を活用して、ネットと店舗を融合したサービスを展開する。
3日に出版社や音楽ソフト関連企業など約750社を集め、新サービスへの参加を求める。事業を担うのは、グループでネット通販を手掛けるセブンネットショッピング(東京・千代田)。セブン&アイの通販サイトを通じて、電子化した雑誌の内容の一部や商品情報を提供する。まず800誌前後の雑誌の電子版を導入したい考えだ。
雑誌に掲載された商品のネット通販では、衣料品やアクセサリーなどの需要を見込んでいる。セブン&アイは、ネット通販経由で売れた販売額の一定割合を出版社などに還元していく。
2011年度には電子書籍のダウンロード販売も始める。セブン&アイのネット通販事業は現在300億円超だが、電子雑誌を使ったネット通販をテコに、12年度に3倍の1000億円規模に引き上げる。高機能携帯電話(スマートフォン)や多機能携帯端末で雑誌を閲覧する。米アップルの製品だけでなく、シャープやソニーなど幅広いメーカーの端末に対応できるようにする。
出版社やネット通販会社も雑誌と連動した通販サービスを手掛けているが、大手流通小売りでは初めて。セブンイレブンの書籍販売は雑誌を中心に年間約1300億円に達しており、国内の雑誌販売としては最大手。コンビニで送料無料で商品を手渡すだけではなく、店頭に並べていない雑誌を無線LAN(構内情報通信網)を通じて店内で配信することも検討。通販で人気の高い商品を店頭の品ぞろえに生かすなどネットと店舗の相乗効果を狙う。

(2010年8月3日 日本経済新聞朝刊より)
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10.ドコモ・大日本印刷電子書籍参入 高い回線品質と顧客基盤が強み 多様な端末対応アピール

NTTドコモと大日本印刷は提携し、年内にも電子書籍事業を始める。4日に両者が記者会見を開いて発表する。凸版印刷などと提携したKDDI陣営、米アップルの「iPad(アイパッド)」を押し立てるソフトバンクと通信3社のサービスが出そろう。ドコモと大日本印刷の「最大手連合」の強みは通信回線の品質と顧客基盤にある。
新サービスではドコモが年内に投入を予定している電子書籍型端末やスマートフォン(高機能携帯電話)に通信回線をセットにして販売。大日本印刷が出版社などから調達した雑誌や書籍などのコンテンツをデジタル化し、配信する。両社はコンテンツの配信・課金などを一括して手掛ける事業会社の設立も検討する。
ドコモ陣営の強みの1つは回線品質だ。同社は12月に国内で先駆けて現行の約5倍の通信速度を実現する次世代携帯電話サービスを始める。
携帯電話に比べて画面が大きくなる電子書籍では、映像などを再生するためには高速通信機能が欠かせない。2011年以降、次世代携帯電話サービスを搭載した電子書籍端末を投入できれば、回線品質で他の端末との差異化が可能となる。
一方、大日本印刷が強みとするのは顧客基盤と出版業界への太いパイプだ。同社はこれまで電子書籍で約5万点の取引実績がある。10月には丸善などと共同で電子書籍の販売サイトを開設、書籍や雑誌など10万点をそろえる方針。これをドコモと契約する5600万の携帯ユーザーに売り込める。
最近は出版社に対し、紙と電子の両方で書籍や雑誌を出版することを提案しており、電子書籍端末にも新刊を豊富に提供できる可能性がある。
電子書籍市場にはアップルのほか、「キンドル」の米アマゾン・ドット・コム、ソニーと組むKDDI陣営など、参入表明が相次いでいる。
ドコモと大日本印刷が今回、あえて特定の端末メーカーや出版社と連合を組まなかったのは、多様な端末への対応をアピールするためだ。このオープン戦略が奏功するかどうかは、強みをどれだけ生かせるかにかかっている。

(2010年8月4日 日本経済新聞朝刊より)
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11.ドコモと大日本印刷 提携発表 電子書籍、今秋から 他社配信や海外も視野

NTTドコモと大日本印刷は4日、電子書籍事業で提携し、11月をめどに配信事業を始めると正式発表した。両社は共同事業会社を設立。書籍、雑誌、コミックなどを電子書籍端末や高機能携帯電話(スマートフォン)向けに配信する。まずドコモの専用端末など8機種に配信し、将来は他の通信会社の端末向けにも広げる。海外市場も開拓する方針だ。
両社はまず共同でコンテンツの配信・課金を一括で担う「電子書店」をつくる。大日本印刷が調達した約10万点を手始めに配信し、今後賛同する出版社や端末メーカーを募る。既に講談社、小学館、NEC、韓国サムスン電子などが賛同している。
同日開いた記者会見でドコモの辻村清行副社長は「新しい読書文化をつくりたい」と話し、書店で紙と電子書籍の両方を販売促進する手法や、日本のマンガやアニメなどを海外向けに配信する計画も明らかにした。
同社の試算では、国内電子書籍市場は5年後に5000億~6000億円の市場になるとみている。大日本印刷の高波光一副社長は「業界トップ同士の連携でサービスの利便性を格段に高めることができる」と強調した。
電子書籍事業をめぐっては、KDDI、ソニー、凸版印刷、朝日新聞社が共同出資会社を設立。ソフトバンクも米アップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」を使って電子書籍の配信を始めるなど通信3社が独自路線を歩んでおり、端末や課金方式などをめぐって今後競争が激化する見通しだ。

(2010年8月5日 日本経済新聞朝刊より)
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