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新聞記事に見る出版・書籍の環境変化 (2010.10)

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1.半導体用回路原版 線幅20ナノに微細化 凸版IBMと量産技術
2.DIC、ロシアに新工場 12年メド 投資26億円 印刷用インキ1.7倍
3.広告、海外の採算が急改善 4~6月 電通・博報堂DYが黒字化 国内市場の不備補う
4.大日本印刷が光るポスター
5.印刷物受け取り 駅ナカの店舗で コクヨJR西

インターネット・電子書籍関連

1.グーグル、共同端末開発 日本含む世界の電機と連携 アップルに対抗
2.電子書籍 多様な端末対応 支援 博報堂DYメディア データ変換し配信
3.電子書籍 北米で参入 伊藤忠商事が来月 「仮面ライダー」など漫画30作品配信
4.書籍の電子化代行業続々 「私的」か「営利」か著作権法上微妙に 判断基準の整理進行中
5.電子マンガ活用 電通が映画販促 同名作品を無料配信
6.電機・通信、電子書籍で連携 サムスンとドコモ ソニーとKDDI iPadに対抗 端末・回線・コンテンツ連動
7.東芝、電子書籍に参入 まず米国でサイト開設
8.シャープ電子書籍 12月に 高機能端末「ガラパゴス」投入 日経や雑誌を配信 内外勢と競争激しく
9.中国大手、台湾で電子書籍端末


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1.半導体用回路原版 線幅20ナノに微細化 凸版、IBMと量産技術

凸版印刷は9日、米IBMと共同で、半導体の回路線幅を20ナノ(ナノは10億分の1)メートルまで微細化できるフォトマスク(回路原版)の量産技術を確立したと発表した。受注次第、量産に入る。フォトマスクで20ナノメートル台前半の量産供給を表明したのは凸版が初めてという。
フォトマスクを使って回路をシリコンウエハーに焼き付ける露光装置には、現在の主流であるArF(フッ化アルゴン)レーザー光を使える。純水を使い光の集約度を高める液浸技術にも対応。半導体メーカーは既存設備のまま、最先端の微細化技術を導入できる。
回路線幅20ナノメートル台の半導体は、東芝や韓国サムスン電子などメモリー大手が試作中。微細化のため、露光装置ではEUV(極紫外線)を使う新型装置の開発も進んでいる。凸版が量産レベルで既存技術の延命にメドをつけたことで、半導体メーカーの投資戦略にも影響する可能性がある。
フォトマスクは朝霞工場(埼玉県新座市)で生産する。新材料の採用で回路パターンの解像度を高めるなどした結果、線幅を狭めることができた。マスクの製造は既存設備をほぼ流用でき、大きな投資は不要という。

(2010年9月10日 日本経済新聞朝刊より)
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2.DIC、ロシアに新工場 12年メド 投資26億円 印刷用インキ1.7倍

印刷インキ世界最大手のDICは、2012年をめどに、ロシアに印刷用インキの新工場を建設する。約2500万ユーロ(約26億7000万円)を投じ、同国での生産能力を現在の約1.7倍に増強する。経済成長の続くロシアでは、今後も食品包装材向けなどのインキ需要が拡大するとみて生産体制の整備を急ぐ。

新工場はモスクワ市の西約30キロメートル程度の場所にあるペトロフスコエ地区に建設する。約4万2000平方メートルの土地を取得し、8月末に着工した。
新工場では主に、食品や飲料の包装材に使うプラスチック用インキを生産する。出版向けの紙用インキと合わせ新工場の生産能力は年1万5000トンになる見込み。
ロシアでは食品包装材向けを中心にインキ需要が拡大している。同社は現在、米子会社「サンケミカル」のブランドでインキ事業を展開。年間3万3000トン程度の同国の市場でシェア約3割を占める。
同社のロシア事業は過去5年間に包装材向けインキの売上高が年平均9%増加。モスクワ郊外にある既存工場は今年初めからフル稼働が続いている。今後もロシアの成長が見込めると判断したほか、既存工場が老朽化したため、モスクワ市近郊に主力工場として新拠点を整備する。
既存工場での生産は一部を継続し、2工場を合わせたロシア国内での生産能力は現在の1.7倍の年1万7000トンになる。
インキの需要は人口増や生活水準の向上に比例するとされ、先進国では頭打ち。一方、ロシアやインド、ブラジルなどの新興国では高い成長が続くと見込まれており、各社が進出を急いでいる。
DICは今年1月、インドに紙用インキの基幹工場を新設し、周辺国への輸出拠点としても活用を始めた。インドでは12年をめどにインキ原料となる顔料の基幹工場の建設を計画するほか、南米での工場新設も検討している。
09年度の同社の印刷インキ事業の売上高は約4105億円で、海外売上高比率は約8割。インドやロシアなど新興国の比率は全体の約20%だが、同社は新興国での事業拡大を進め、15年度にこの比率を28%に引き上げる計画を掲げている。

(2010年9月11日 日本経済新聞朝刊より)
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3.広告、海外の採算が急改善 4~6月 電通・博報堂DYが黒字化 国内市場の不備補う

広告大手の海外事業の採算が急改善している。電通と博報堂DYホールディングスは4~6月期の営業損益が前年同期の赤字から黒字に転換。アサツーディ・ケイも営業増益となった。リーマンショック後に急減した広告出稿の回復に加え、日本企業のアジア進出が追い風になっている。国内市場が低空飛行を続けるなか、海外の成長が業績の下支えになる構図が続きそうだ。

広告大手の海外事業の中核は日本企業の海外での広告・販促活動の受託。2008年の金融危機を挟んで大幅に需要が縮小し、3社合計の海外売上高は09年度に1800億円強と06~07年度の約7~8割に落ち込んだ。足元でようやく回復が鮮明になってきた。
電通は4~6月期の海外売上高の増加率が73%と国内(5%)を大きく上回り、営業損益も11億円弱の赤字から4億円強の黒字に転換。博報堂DYとアサツーDYも海外は2けたの増収だった。
海外売上高の比率は全体の4~10%程度にとどまるが、国内の不振で利益水準が下がっていることもあり、損益に与える影響は小さくない。
電通は前期、欧米の不振で海外全体の営業利益が6割減の15億円と低迷した。今期は欧米の持ち直しと中国・アジアの好調で営業黒字は20億~25億円程度まで回復する公算が大きい。
博報堂DYは前期、海外事業で3億円の営業赤字を計上したが、今期は4~6月期で1億円程度の黒字を確保した。通期で金融危機前の3億~4億円のペースまで戻れば、全体の営業増益幅の4分の1を海外で稼ぐ形となる。
今後の成長のカギを握るのはアジアだ。海外売上高に占める中国・アジアの割合は電通が6割、博報堂DYが7割、アサツーDYが8割に達する。自動車や電気機器、日用品メーカーなどがアジアでのブランド確立を狙ったテレビ・屋外の広告を積極化している。欧米市場は現地の広告代理店の支配力が強いこともあり、アジアの方が国内勢にとって成長余地は大きい。

(2010年9月15日 日本経済新聞朝刊より)
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4.大日本印刷が光るポスター

大日本印刷は21日、電圧をかけると発光する電子材料「無機EL」と印刷物を組み合わせた「光るポスター」を発売した。
光る部分をコンピューターで操作でき、図柄をアニメーションのように変化させることも可能。比較的低コストで消費者の目に留まりやすい広告を実現できるという。
カラー印刷したポスターの後ろから無機ELパネルの照明光を出すことで、図柄を浮かび上がらせる。縦約72センチ、横約103センチで100枚の場合、1枚当たり約28万円(デザイン作成費などは別)。駅構内や商業施設の中など屋内での利用を見込んでいる。

(2010年9月22日 岐阜新聞朝刊より)
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5.印刷物受け取り 駅ナカの店舗で コクヨとJR西

西日本旅客鉄道(JR西日本)とコクヨは10月1日、顧客がインターネット経由で申し込んだ印刷物をコンビニエンスストアの店頭で受け渡すサービスを始める。出張時などに大量の資料を持ち運ぶ必要がなくなる。受け渡しは新大阪駅など京阪神の31駅の駅ナカにあるコンビニ「ハート・イン」を指定する。注文を受けコクヨが印刷を仕上げてコンビニに届ける。「中とじ製本、A4サイズ、白黒、16ページ」の印刷物を100部作成した場合で1万3900円。

(2010年9月27日 日本経済新聞朝刊より)
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1.グーグル、共同端末開発 日本含む世界の電機と連携 アップルに対抗

インターネット検索最大手の米グーグルは、日本を含む世界の電機メーカーと情報端末を共同開発する。多機能携帯電話(スマートフォン)や電子書籍、インターネット対応テレビなどで先進的な端末を継続的に投入し、米アップルに対抗する。パソコン並みの情報検察機能を備えたネットテレビの開発ではソニーと提携しており、日本企業とグーグルの協業がさらに拡大しそうだ。

米グーグルのアンディー・ルービン副社長が日本経済新聞の取材で明らかにした。
携帯向け無償OS(基本ソフト)「アンドロイド」の最新版を搭載する多機能携帯電話を、今年の年末商戦向けに投入する。グーグルは液晶や半導体などで最先端の技術を持つ電機メーカーと共同で新型機を開発する。
今後も年2機種のペースで発売する新製品は「世界でアンドロイド携帯の市場拡大をけん引するリードデバイス(戦略商品)」(ルービン副社長)と位置づける。
電子書籍も楽しめるアップルの「iPad(アイパッド)」のようなタブレット型携帯端末でも戦略商品を発売する。ソニーと開発中のネットテレビは今秋まず米国で発売し、来年以降は日本を含む世界でも販売する。
戦略商品を共同開発する提携相手は「個別には言えないが、日本メーカーでない理由はない」(同)と含みを持たせた。あらゆる情報端末で自社OSを普及させ、業界標準を目指す。
グーグルはOSを無償で公開している。世界の端末メーカーは自社の新製品に自由に搭載できる。戦略商品は基本ソフトや配信サービスの仕組みを熟知しているグーグルがメーカーの技術者と一緒に開発する。最先端の機能を盛り込み、他のアンドロイド端末の「お手本」をつくる狙いがある。ソフトから端末まですべてを自社で開発しヒット商品を次々に送り出すアップルに対抗する。
ネットサービスの主戦場はパソコンから、情報処理能力が向上した携帯端末に移りつつある。グーグルはOSのシェア拡大を通じて携帯からのネット検索などを増やし、収益源となる広告収入の拡大につなげる戦略だ。携帯端末の機器、ソフト、サービスをめぐり、アップルとグーグルが激しくぶつかることになる。

日本勢 商機広がる 自社製品との相乗効果カギ

米グーグルが携帯向け無償OS(基本ソフト)「アンドロイド」で世界の家電・情報端末各社との連携を加速する。デジタル機器市場で米アップルにおされてきた日本の家電メーカーには強力な援軍となる。ただ、単純にアンドロイドを搭載するだけでは他メーカーとの差異化は難しい。グーグルのネット・ソフト力に、自社の製品力を組み合わせた商品を開発できるかが課題になる。
携帯音楽プレーヤー「iPod」や多機能携帯電話「iPhone」、タブレット型の情報端末「iPad」で次々とヒットを飛ばすアップル。同社の最大の強みは、音楽や動画などコンテンツ配信サービス「iチューンズ・ストア」、携帯アプリを集めた「アップストア」、それに基本ソフト「iOS」など、ソフト・サービス・ハードのすべてを1社で丸抱えしていることにある。
現時点でアップルと真っ向から対抗できる「デジタル総合力」を持つ日本企業は皆無。世界規模で配信サービスを展開するには、巨大なデータセンターも必要になる。
グーグルの無償OSや配信サービスを使えば、端末各社は“ただ”でアップルに対抗しうるソフトやサービスを手に入れることができる。共同開発を通じてグーグルの「ネット力」をうまく吸収、活用して自社の専用サービスにつなげるなど、ネット最大手の背中に乗るしたたかさが求められそうだ。

(2010年9月9日 日本経済新聞朝刊より)
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ジャンル : インターネット・電子書籍関連

2.電子書籍 多様な端末対応 支援 博報堂DYメディア データ変換し配信

博報堂DYメディアパートナーズは、雑誌社などが多様な電子書籍端末にコンテンツを配信できるよう支援するサービスを始めた。文章や画像などの情報を受け取り、それぞれの端末向けのデータに変換して配信する。電子書籍端末の種類が増え、雑誌社などコンテンツ制作会社の作業負担が重くなっていることに対応する。
雑誌社などは同社の専用サイトのひな型に文章などの素材を登録することで、複数の電子書籍端末にコンテンツを配信できるようになる。動画配信や双方向のやり取りなど多彩な機能の組み込みも可能。端末の位置情報機能を使い、端末を持つ人がいる場所に合わせた動画も配信できる。料金は月10万円から。
まず米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」や高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」、米グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」を使った携帯端末などに対応。今後、国内の電機大手や印刷大手が計画する電子書籍端末にも配信できるようにする。
調査会社のインプレスR&D(東京・千代田)によると、電子書籍の国内市場規模は2014年度に09年度比2.3倍の1300億円程度となる見込み。ただ複数の端末にコンテンツを配信する場合、データを端末ごとの仕様に変換する必要があり、コンテンツ制作会社の負担が増している。

(2010年9月16日 日本経済新聞朝刊より)
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3.電子書籍 北米で参入 伊藤忠商事が来月 「仮面ライダー」など漫画30作品配信

伊藤忠商事は10月、北米で電子書籍事業に参入する。出資先の石森プロ(東京・渋谷)が版権を持つ「仮面ライダー」など日本の漫画約30作品を翻訳し、米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」向けに応用ソフト(アプリ)として配信する。今後は配信端末の種類や扱う作品数を広げる。
米国などで日本の漫画人気は高まっており、商機があると判断した。伊藤忠が漫画の版権を持つ出版社などから作品を調達。同社の米国子会社が配信を担当する。まずアイフォーン向けアプリとして米、カナダで配信。アプリは基本料金は無料で、作品の第1話など冒頭は無料配信。2話目以降、1話当たり約1ドルを課金する仕組みなどを採用する。
当面は石森プロの「仮面ライダー」「サイボーグ009」のほか、女性に人気の「ハーレクインコミックス」シリーズなど日本漫画約30作品を配信。今後は日本漫画への呼び水として現地のコミックも扱い、来春には100作品を配信する計画だ。アイフォーン以外のスマートフォン向け配信も検討する。

(2010年9月18日 日本経済新聞朝刊より)
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4.書籍の電子化代行業続々 「私的」か「営利」か著作権法上微妙に 判断基準の整理進行中

書籍や映像、音楽などあらゆるコンテンツがデジタル化されるなかで、その利用を支援する代行サービスが続々登場している。個人が手持ちの作品をより便利に楽しむことを念頭に置いたものだが、著作権法上合法かどうかがあいまいなまま広がっている。日々進歩する技術の恩恵を消費者が享受することと、クリエーターの権利を保護することのバランスをどうとるか。後手に回ってきた法の手当てが課題となっている。

東京・三軒茶屋の賃貸オフィスビル1階。大和印刷の本社では、夜中の10時まで48台のスキャナーがフル稼働して、裁断した本のページの読み取り作業を行っている。20代の元同級生3人が立ち上げたベンチャーが今年4月、「ブックスキャン」の名称で始めた書籍の電子化サービスの現場だ。

相次ぐ新規参入

顧客から本が送られてくると、ページを切り離してスキャンし、PDFファイルなどにして納品する。「多機能携帯端末iPad(アイパッド)を購入したことがきっかけで思いついた」(大木佑輔取締役)。本棚の整理などを目的として、消費者自らが手持ちの本を電子化する“自炊”を代行するサービスだ。
今春以降、同様のサービスを提供するベンチャーは数十社立ち上がっている。1冊100~200円程度で頼めるため、専門書などを数十冊単位で送る顧客が多く活況を呈している。
ただ、この新サービスは、著作権法上微妙な位置にある。著作権法は個人が自ら楽しむ範囲で書籍や音楽などの作品を複製する場合は「私的複製」にあたり、作家などの著作権者に許可を取る必要はないとしている。だが、複製行為の主体が事業者の場合は許可が必要になる。書籍の複製代行が私的複製の延長線上にある行為か、事業者による複製行為かの判断を示した裁判例はない。
権利者の団体は「利用者が自分のスキャナーでPDFを作成するのは私的複製だが、営利目的の業者がかかわっている場合は違法だ」(日本文芸家協会の三田誠広副理事長)と主張する。
一方、大和印刷の顧問を務める山川典孝弁護士は「代行業者は利用者の依頼によって複製しているだけなので、広義の『私的複製』にあたる可能性はある」とみる。大和印刷の岩松慎弥社長は「利用者本人が複製の主体であることをより強調するために、ホームページ上の実行ボタンを利用者が押すとスキャナーが作動するようなシステムの導入も検討中だ」と話す。
新しいデジタルサービスが登場するなかで、既存の法の枠組みでは合法・違法の判断が難しいものが増えている。似た事例で最近話題になったのがテレビ番組の転送サービスだ。海外などに住む利用者が日本国内の自宅から見たい番組をインターネットを通じて転送し、視聴することを助けるサービスだ。
知財高裁は2005年、利用者のテレビパソコンを預かりテレビ番組の録画と転送をする「録画ネット」サービスについて、番組の複製行為の主体は事業者なので違法とする判断を示した。その一方で、知財高裁は08年と09年に別の似たサービス2件については合法判断を示した。この2件は現在、最高裁で係争中だ。

見方には温度差

裁判所が行為の主体を特定する根拠のひとつが、「カラオケ法理」と呼ばれる1988年の最高裁判決だ。カラオケの著作権法上の利用主体は、機器による演奏を管理支配して利益を得ているスナックだとの判断を示し、店の著作権侵害を認めた。録画ネット判決はこの法理を援用したものだ。
現実には客が歌っているのにスナック経営者が歌っているとみなして、店を侵害主体とするカラオケ法理の論理は一般の感覚では理解しづらく、専門家の間でも無理があるとの指摘が目立つ。似たような番組転送サービスを巡る知財高裁の判決が分かれているのも、侵害主体の認定基準が揺らいでいることの表れだろう。
文化庁のワーキングチームでは、利用者の行為に間接的にかかわる事業者の合法・違法性の判断基準を整理する議論が進行中だ。「認定の仕方によっては書籍の電子化代行サービスは利用者が行為者で、事業者はその手足として複製しているにすぎず、私的複製の範囲内という見方もできる」(ワーキングチームの座長を務める東京大学の大渕哲也教授)。このため、議論の行方は同様の代行サービスの命運を大きく左右する。
作家の権利を代弁する立場にある出版社の認識はどうか。電子化代行サービスへの見方は企業によって温度差があるようだ。集英社は「著作権者の許諾がない場合には明らかな違法行為」(広報室)と指摘している。
一方、主婦の友社の田中信行デジタルビジネス課長は「違法の可能性はあるが、過渡的なビジネスで過敏になる必要はないのではないか」とみる。「電子化された書籍に利用者がなじめば、むしろ出版社にとっての商機となる可能性もある」と考えるからだ。紙の本を買った利用者にコンテンツのダウンロード特典を付けるなど、新サービスの余地が生まれるという。
手持ちのコンテンツを電子データとして所有し、自由に利用したいというのはデジタル時代の新たなニーズだ。消費者の期待に権利者側が応えなければ、すき間サービスの横行を止めることはできないだろう。

(2010年9月20日 日本経済新聞朝刊 瀬川奈都子記者の署名記事より)
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5.電子マンガ活用 電通が映画販促 同名作品を無料配信

電通は電子コミックを使った映画の販促を始める。同社が出資した映画と同タイトルの電子コミックに声優の音声を付け、24日から携帯電話向けに無料で配信する。原作の小説読者や声優のファンを取り込み劇場興行収入の拡大につなげる。電通は今後出資する他の映画でも同様の宣伝を展開することを検討する。
10月22日に劇場公開する時代劇映画「雷桜」と同名タイトルの電子コミックを配信する。月刊のアニメ誌に連載された同名の漫画を電子コミック用に転用する。コミックのふきだし部分を声優が読み上げる趣向で、視聴時間は5分前後。声優を通じて映画の公開日なども告知してもらう。

(2010年9月24日 日本経済新聞朝刊より)
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6.電機・通信、電子書籍で連携 サムスンとドコモ ソニーとKDDI iPadに対抗 端末・回線・コンテンツ連動

電機、通信各社は相次ぎ電子書籍型端末を実用化する。韓国サムスン電子はNTTドコモと組み年度内に日本市場に進出するほか、ソニーはKDDIと組んで参入を検討している。端末と回線、書籍などコンテンツ配信の仕組みをセットにして家電量販店や携帯電話ショップで販売する。ソフトバンクモバイルが扱う米アップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」に対抗、競争激化で普及に弾みが付きそうだ。

サムスン電子が年度内にも発売する「ギャラクシータブ」(画面サイズは7型)はアイパッドと同様の多機能端末。米グーグルの基本ソフト(OS)アンドロイドを搭載しており、書籍だけでなく専用サイトから様々なアプリケーションソフトもダウンロードしてパソコン並みの機能が利用できる。
サムスンはNTTドコモが大日本印刷と始める電子書籍の配信サービスと連動する計画で、携帯電話回線を通じて約10万のコンテンツを利用できる見通しだ。
ソニーは電子書籍型端末「リーダー」を年内に発売する予定。KDDIなどと開設するサイトを通じてコンテンツを配信する。東芝は電子書籍にも使える新型の多機能端末を年度内に日本市場に投入する。同社の組む通信会社は決まっていない。
電子書籍型端末ではソフトバンクが「アイパッド」に携帯電話回線を搭載したモデルを販売し、月額制で雑誌などを配信するサービス「ビューン」を始めた。
米アマゾン・ドット・コムも電子書籍専用端末「キンドル」を年内にも日本で発売する予定。日本の電機メーカーも端末開発を急いでいた。内外各社の競争で機能やコンテンツの充実が進むとみられる。
調査会社によると電子書籍事業の市場規模は約600億円で、2014年度には1300億円を超える見通し。携帯電話業界では、まずドコモが12月から光回線並みの通信速度を実現する次世代サービスを開始する予定。携帯電話サービスの高速化とコンテンツの充実により市場がさらに拡大する見通しだ。

(2010年9月25日 日本経済新聞朝刊より)
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7.東芝、電子書籍に参入 まず米国でサイト開設

東芝は電子書籍配信サービスに参入する。第1弾として28日に米国で電子書籍サイトを開設する。端末だけでなく書籍の配信まで含めたサービスを手がけ、多様な収益源の確保につなげる。まず電子書籍の利用が比較的進んでいる米国で新規事業に進出を果たし、その後は日本や欧州でも同様のサイト立ち上げを視野に事業化を検討する。
米で電子書籍サイトの運営を手がけるIT(情報技術)ベンチャー、K-NFBリーディングテクノロジーと提携、コンテンツの提供を受ける。サイト名は「Toshiba Book Place」。立ち上げ時点で約100万冊の無料書籍、数千冊の有料書籍の閲覧が可能だという。
利用者はK-NFBが提供する電子書籍閲覧用の無料ソフトウェア「Blio(ブリオ)」を端末にダウンロードしたうえで書籍を閲覧する仕組み。パソコンや多機能携帯端末など多様な端末から書籍を閲覧できる。有料書籍の代金はクレジットカードで決済、一部が東芝の収益となる。分配比率などの詳細は明らかにしていない。
東芝は年内をめどに欧州などでタブレット端末「フォリオ100」を投入する。コンテンツ配信にも参入し、サービス体制の整備・構築を目指す。

(2010年9月26日 日本経済新聞朝刊より)
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8.シャープ電子書籍 12月に 高機能端末「ガラパゴス」投入 日経や雑誌を配信 内外勢と競争激しく

シャープは27日、タブレット型の電子書籍端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を12月に発売すると発表した。日本経済新聞などの新聞や、雑誌の定期配信サービスも同時に始める。先行する米アップルの「iPad(アイパッド)」を追撃する。年内にはソニーも「リーダー」を日本で発売する予定。インターネット経由で電子書籍などを購読できる高機能端末が普及しそうだ。

「ガラパゴス」の画面は、雑誌が見開きで読める10.8型のホームタイプと、持ち運びに便利な5.5型の2種類。基本ソフトは米グーグルの「アンドロイド」をベースに開発した。3万冊の電子書籍に加え、来春からは音楽や映画も配信する予定。
価格は11月にも発表するが他社製品と同程度で、「2011年のなるべく早い段階で販売100万台を達成したい」(シャープの大畠昌巳執行役員)としている。
当初読めるのは新聞では日経のほか朝日新聞、北海道新聞、日刊スポーツ、雑誌では日経ビジネスや週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、ニューズウィーク日本版など。定期購読契約をすれば、読者が希望する時間帯に記事を自動配信する。購入履歴に基づいてお薦めする本の「お試し版」を配信し、気に入ればクリック一つで完全版を買える機能なども盛り込んだ。
解像度が高いカラーの液晶パネルを搭載し、雑誌のグラビアなどもきれいに表示できるようにした。縦書きやルビなどの日本語表現に対応した独自規格「XMDF」を開発し、新端末に採用した。シャープは配信するコンテンツを増やすため、同規格を使った電子書籍の制作支援も手がける。
「ガラパゴス」という商品名は、生物が独自の進化を遂げた南米のガラパゴス諸島にちなみ「環境の変化に対応し、進化する商品との思いを込めた」(同社)という。
指などで画面に触れて操作ができるタブレット型の端末では、5月にソフトバンクが発売したiPadが人気を集めている。アップルが運営するサイトからゲームや音楽、電子書籍などを購入して楽しめる多機能性が特徴だ。
ソニーも米国で販売している電子書籍端末「リーダー」を、年内に日本で発売する。画面には、白黒しか表示できないが活字が読みやすい「電子ペーパー」を採用する。消費電力が少なく、2週間連続で使えるなど工夫を凝らす。

(2010年9月28日 日本経済新聞朝刊より)
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9.中国大手、台湾で電子書籍端末

中国の電子書籍閲覧端末大手、漢王科技(北京市)は27日、台北市で記者会見を開き、10月に台湾で閲覧端末の販売を始めると発表した。漢王は経済協力枠組み協定(ECFA)締結により中台間の自由化が進むとして、台湾の電子書籍を将来、中国で配信する計画も表明。中国語のコンテンツ配信での主導権確保を目指す姿勢を鮮明にした。漢王が台湾で発売する「N620」は6インチ型の白黒画面を採用しており、重量はバッテリー込みで255グラム。価格は1万2千台湾ドル(約3万2千円)としている。

(2010年9月28日 日本経済新聞朝刊より)
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