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紙の市況 (2015.8)詳細  8月20日更新分

【洋紙 国内紙の市況/状況】

1.大王・北越・三菱 4~6月業績発表

 先日の王子・日本の発表に続き、大王製紙、北越紀州製紙、三菱製紙も、平成28年3月期 第1四半期(平成27年4~6月)の業績を発表しています。各社発表の決算短信によると、

大王製紙(カッコ内は対前年同四半期比)
売上高 営業利益 経常利益 四半期純利益
112,957百万円
(+9.4%)
4,610百万円
(+4.6%)
4,413百万円
(+38.8%)
1,896百万円
(△19.5%)
プラス要因 ・ベビー用紙おむつで、海外拠点事業・輸出ともに順調。国内でもリニューアルが奏功し販売数量・金額ともに増加。
・大人用紙おむつ、キッチンタオル、フェミニンケア用品も国内で堅調。
・印刷用紙で高付加価値品拡販、品種構成改善、価格修正が寄与。
・段ボールで飲料を中心とした加工食品分野の堅調、いわき大王製紙新マシン稼働が寄与。
マイナス要因 ・新聞の発行部数減少(広告出稿量は前年並みで、ページ数も横ばい)
・印刷用紙の需要減少
・原燃料コストの増加
・段ボールで、天候不順による青果物の減少が一部見られる
・前年同四半期は子会社の清算に伴う税負担の軽減があったため、純利益は前年同四半期比で減少
今期の取り組み 洋紙事業 ・塗工紙から非塗工紙・包装用紙へのシフト
・平判比率アップ
板紙・段ボール事業 ・いわき大王製紙新マシン増設による安定供給体制の確立
家庭紙事業 ・国内市場では、衛生用紙の価格修正、拡販、新工場新設による生産能力の拡充、可児工場にティシュー設備増設
・アジア市場では、中国・タイの現地設備の増強、三菱商事との合弁のインドネシア工場の年内生産開始、韓国・中国での大人用紙おむつの本格販売
北越紀州製紙(カッコ内は対前年同四半期比)
売上高 営業利益 経常利益 四半期純利益
57,574百万円
(+4.6%)
1,294百万円
(+239.8%)
2,732百万円
(+208.3%)
1,815百万円
(+128.5%)
プラス要因 ・洋紙の価格修正効果
・輸出販売数量の増加
・各種コストダウン効果
マイナス要因 ・円安による原材料価格の高騰
・洋紙の国内販売数量減少
三菱製紙(カッコ内は対前年同四半期比)
売上高 営業利益 経常利益 四半期純利益
52,787百万円
(+1.8%)
△1,031百万円
(赤字縮小)
△1,119百万円
(赤字縮小)
△1,873百万円
(赤字縮小)
プラス要因 ・洋紙の価格修正効果
・国内でPPC用紙、写真感光材料、印刷製版材料が堅調に推移
・産業用インクジェット用紙等の輸出増加
・不織布で水処理膜用支持体の販売増、リライトメディアの海外販売増、バッテリーセパレーターの大手電池メーカー向け販売開始
マイナス要因 ・円安による原材料価格の高騰
・国内紙需要の構造的縮小
・欧州子会社業績の為替の影響
・欧州でのノーカーボン紙・感熱紙の市況悪化、写真感光材料で市場環境悪化
・建装材関連が低調

 製紙メーカー各社の業績発表が出揃い、各社とも収益は改善していると報じられていますが、その要因は、

・洋紙の価格修正
・海外事業好調
・輸出増
・紙事業以外の新たな収益源の育成

であるとも報じられており、国内の印刷用紙に限れば、依然厳しい状況が続いていると言えそうです。

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2.製紙各社 CNFに注力

 日本の製紙メーカーがセルロースナノファイバー(CNF)の量産に取り組んでいると報じられています。8月14日の日本経済新聞の報道等によると、

日本製紙 今年10月にCNFを使い消臭機能を高めた紙おむつを発売。CNFを使った最終製品の実用化は世界初。
2016年度に量産ラインを新設。生産量は現在の10倍の年産300トン以上に。
今後、化粧品の原材料等の商品化も。
中越パルプ 高岡工場など国内に量産ラインを設け、2017年度に量産化。現在年間数十トンの生産能力を10倍に。今年1月には出光ライオンコンポジットと共同で、CNFを高分散したポリプロピレン複合材料の開発に成功。自動車部品、電機・電子材料など。
大王製紙 愛媛大学と共同で包装材料への応用を研究。5年以内の製品化を目指す。
王子HD 2013年、三菱化学と共同で世界初のCNFの透明連続シート化に成功。各国ユーザーにサンプル提供中。

 CNFは自動車の軽量化、食品の鮮度保持に役立つ包装材、液晶ディスプレイ用途など、様々な用途が期待できる新素材として注目を集めており、経済産業省も2030年に1兆円規模の市場に育てる目標を表明するなど、産学連携で研究開発を進める動きが推進されています。内需減少が続く印刷用紙に代わる収益の柱の候補として主要施策の一つに挙げるメーカーもあり、今後の開発の進展に注目と期待が集まっています。

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【洋紙の国外の市況/状況】

1.Xiangjiang Paper社に工場移転勧告

 中国・湖南省の永州市当局が、同市に位置するXiangjiang Paper社の工場に年内の閉鎖・移転を勧告していると報じられています。同工場は市の繁華街に位置しており、既に2013年から移転の話し合いが持たれていたとのことですが、ついに今年1月、湖南省環境局より強制的な年内移転の期限が切られ、永州市当局からも8月に至り再三の勧告がなされているとのこと。同工場は包装用紙・板紙で年産20万トンの生産能力を有していますが、排出ガスによる大気汚染の問題があり、工場周辺の住民は移転を歓迎していると現地メディアは伝えていると報じられています。
 7月にはAPP中国が、同じく大気汚染の問題から移転を迫られていた寧波市の工場の移転計画を発表しており、中国でも製紙各社が環境負荷低減を志向する必要に迫られている様子が窺えます。

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【板紙の国外の市況/状況】

1.中国・湖北省に年産150万トンの板紙工場

 台湾の三大製紙メーカーの一つ、栄成紙業が中国・湖北省の松滋市に年産150万トンの板紙工場を新設する計画を発表したと報じられています。まず年産85万トンとなる2~3機のラインを2017年6月に稼働、残り年産65万トン分を2020年6月までに増設する予定であるとのこと。同社は中国において玖龍紙業に次ぐ板紙メーカーとなることを目指しているとする報道もありますが、同国の段ボール原紙市場は現在低調な動きとなっており、2年後の稼働が市場にどのような影響を与えるか、注目が集まりそうです。

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【その他の市況】

1.再生トイレットペーパーの店頭価格が上昇

 再生トイレットペーパーの店頭価格が一段と上昇していると報じられています。東京紙商家庭紙同業会の調べによると、7月の東京地区の店頭価格の中心値は6月と比べて4%程度上昇しているとのこと。値上げが一段と浸透した結果だと同業会では見ているとのことで、現在値上げ交渉中のパルプ物にも波及するか、注目が集まりそうです。

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【印刷・製品関連】

1.凸版印刷 増益の4~6月期

 凸版印刷は8月7日、平成28年3月期 第1四半期の業績を発表しました。同社の決算短信によると、

平成28年3月期 4~6月業績(カッコ内は対前年同四半期比)
売上高 営業利益 経常利益 四半期純利益
354,771百万円
(+0.7%)
3,569百万円
(+219.9%)
7,786百万円
(+128.9%)
4,127百万円
(+82.6%)

とのことで、売上はほぼ横ばい、利益は前年同四半期比大幅増の結果となったとのことです。
 印刷業界の状況について、同社は『デジタルメディアは拡大、ペーパーメディアは縮小傾向』としており、雑誌や書籍、紙ベースのチラシやカタログなど、紙への印刷物は減少が続いていますが、

・金融機関や自治体などの事務代行受託、データプリント
・小売業の販売促進、キャンペーン企画などの販売支援サービス
・電子チラシサイト「Shufoo!」の売上、チラシ閲覧数
・透明バリアフィルムを活用した各種包材
・リチウムイオン二次電池関連部材
・半導体フォトマスク

などは好調で、収益の押し上げに寄与したと報じられています。
 消費増税の影響は一巡し、販促支援など商業印刷関連の需要が増えていると、8月8日付日本経済新聞の記事は分析していますが、紙に関連する事業は大半が減少となっており、デジタル分野や紙以外のメディアへの印刷がどう伸びるかが、今後の業績に大きな影響を与えるものと言えそうです。

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※文中敬称略
※文章は2015年8月18日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。

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