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紙の市況 (2015.9)詳細  9月10日更新分

【洋紙 国内紙の市況/状況】

1.7月末紙在庫 段ボール原紙は引き続き『過剰』

 7月末の産業資材在庫が9月4日の日本経済新聞紙上にて報じられました。産業資材全般で在庫調整に停滞が見られると伝えられていますが、紙の分野でも段ボール原紙在庫の5か月連続になる『過剰』判定が伝えられています。

流通 品種 2月末 3月末 4月末 5月末 6月末 7月末
判定 判定 判定 判定 判定 前月比 前年同月比 判定
メーカー在庫 印刷用紙 適正 適正 適正 適正 適正 ▲1% ▲6% 適正
段ボール原紙 やや過剰 過剰 過剰 過剰 過剰 ▲3% +12% 過剰
流通在庫 印刷用紙 適正 適正 適正 適正 適正 +1% ▲19% 適正
段ボール原紙 適正 過剰 過剰 過剰 過剰 0% +20% 過剰

 9月1日付の日本経済新聞紙上では8月末の日経商品指数が発表され、紙・板紙は前月比0で変動が無かったものの、産業資材や燃料全般で下げ幅が拡大していると報じられています。在庫調整が停滞し市況が低下するという状態の背景には、国内需要の低迷、中国や新興国の景気減速、中国の活発な素材生産による供給増、などがあると伝えられており、素材全般に共通するこれらの要因がいずれ紙の市況にも影響を与えるのか、注目を集めそうです。

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2.製紙大手の売電 順調報じられる

 製紙大手が売電事業の収益を伸ばしていると、8月29日付の日本経済新聞紙上にて報じられています。製紙大手各社が発電・売電を主要な事業に掲げていることは、各社の決算説明会資料でも明らかにされていますが、改めて日経紙上に報じられたものをまとめると、

王子HD 今春に日南工場、来年1月には江別工場にてバイオマス発電設備を稼働。売電事業の売上高は前期比2.1倍に増加、営業利益は30億円程度になる見通し。
日本製紙 石巻工場の近くに売電専用の火力発電所を稼働させ、売電売上高を150億円から500億円に高める計画。
大王製紙 新設備導入を検討中。
中越パルプ 16年3月期の電力事業の営業利益が前期比2.2倍の12億円強となる見通し。
特種東海 2015年3月に売電事業に本格参入。16年3月期には全体の営業利益37億円中、売電事業の増益分が12億円程度となる見通し。

 売電事業に参入した企業では収益化に時間が掛かる例が少なくない、と記事は続けていますが、元々自社で使う電力を自社で賄ってきた製紙業界には、他業界に比べ収益化を早めるノウハウの蓄積に一日の長があるようです。

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3.王子HD CNFで化粧品原料を共同開発

 王子ホールディングスは8月31日、自社のサイトにて、日光ケミカルズと共同でセルロースナノファイバー(CNF)を化粧品原料として利用するための開発を行うことになったと発表しました。セルロースナノファイバーの

・保水性、増粘性、粒子分散安定性に優れている。
・べとつかず、瑞々しい感触。

といった性質が化粧品原料に向いているとのことで、共同開発前の基礎評価でも化粧品原料として有効な機能が新発見されたとしています。
 セルロースナノファイバーに関しては、三菱鉛筆が、インクに添加すると滑らかな書き心地が得られるとして、インクの増粘剤としてセルロースナノファイバーを添加したボールペンを既にアメリカで発売、好調なのを背景に9月中にはヨーロッパでも発売を始めると発表しており、汎用性の高い新素材として今後も様々な分野での展開が期待されています。

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4.古紙回収でワオンと提携

 国際紙パルプ商事は8月27日、同社が展開する古紙回収ポイントシステム『タウンecomo(タウンエコモ)』とイオンの電子マネー『WAON(ワオン)』がイオンの一部店舗で提携を開始したと発表しました。

タウンエコモ 家庭から出る古新聞・古雑誌を、同社がスーパー等に設置している古紙回収ボックスに持ち込むと、1kg当たり1ポイントが付与される仕組み。一定のポイントが溜まると商品券と引き換えに出来る。
2011年4月にサービスを開始。全国246店舗で展開。
ワオンとの提携 タウンエコモのポイントをワオンで溜められるように提携。
従来のタウンエコモポイントは500~1,000ポイントで商品券と引き換えだったが、ワオンであれば10ポイントから受け取ることが出来、より溜めやすく、使いやすい仕組みとなっている。
現在、イオンタウン木更津朝日、イオンモール羽生、イオン焼津店の3店舗で提携を開始。今後随時導入予定。

 買い物客にとっては、古紙を気軽に処分でき、ポイントも溜まり、環境保全にも貢献できるという、メリットの多いシステムであるとして、同社はシステムの更なる普及に自信をのぞかせています。

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5.大王の株価が下落

 9月2日の株式市場で、大王製紙の株価が前日比18%安と、当日の東証1部でのトップの値下がり率を記録したと報じられました。前日の1日、同社は海外市場で300億円の転換社債(CB)を発行する計画を発表しましたが、ゼロ・クーポンであり、転換価格も前日終値1%高と他のCBより低く抑えられたことから、他より速く転換が進み株式が増えると判断した投資家が売り急いだものと伝えられています。
 ただ、この資金調達の使途は、

①国内衛生用品生産設備の拡充、倉庫新設・拡張等
②段ボール事業生産設備の増強、設備更新等
③三島工場黒液発電所プラント建設資金の一部
④三島工場・可児工場の設備更新等
⑤残金を第16回無担保普通社債の償還資金の一部に充当

と、主に紙おむつや段ボールなど成長分野への設備投資に充てる積極的なものであるため、前向きに評価できるとの声もあり、同社の成長戦略とそのための資金計画には今後も注目が集まりそうです。

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【洋紙の国外の市況/状況】

1.印刷用紙のアジア向け価格が下落

 印刷用紙のアジア向け輸出価格が下落していると報じられています。香港向けの上質コート紙の中心値が前月比で3~4%下落しており、スポット値ではさらに安いものもみられるとのこと。背景には、

円安や国内需要低迷により、輸出拡大で収益確保を狙う日本メーカー同士の価格競争

があるとのこと。
 香港では、人民元の切り下げが影響して、地元ではなく中国本土から紙を買う動きが出ているとの情報もあり、輸出に活路を見出す日本製紙メーカーの願いとは裏腹に、アジア諸国でも厳しい状況が続きそうです。

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【板紙の国内の市況/状況】

1.日本製紙 白板紙の値上げを再要請

 9月1日の日本経済新聞紙上にて、日本製紙が白板紙の値上げの再要請を決めたと報じられています。

実施時期 2015年10~11月頃
値上げ幅 10%以上
理由 高止まりしている原料・輸送コストの転嫁のため

 同社や王子マテリアなど、白板紙大手各社は昨年10月に値上げを要請しましたが、各社販売シェアの確保に動き、値上げが浸透しなかったとのこと。一部赤字の品種もあり、このままでは生産が維持できなくなるとして、仕切り直して値上げに取り組むことにしたと、紙上では伝えています。

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【板紙の国外の市況/状況】

1.王子HD ミャンマーの段ボール工場竣工式

 9月1日の日本経済新聞紙上にて、王子ホールディングスが8月31日、ミャンマーの段ボール工場の竣工式を行ったことが報じられました。同社は東南アジアやインドで展開するパッケージング事業の拠点としてミャンマーへの投資を積極的に進めており、

ヤンゴン
ミンガラドン工業団地内
段ボール製品の製造を行う新工場を建設。5月より操業開始。このほど竣工式を執り行う。
日経の記事によれば、世界の製紙大手が同国に本格的な製造拠点を設けるのは初めてとのこと。
ミャンマー南部
モン州モーラミャイン地域
住友林業の子会社、同国の家具製造会社と合弁で昨年12月に現地法人を設立。
今年10月には、ゴム植林木を主原料とした製材品の製造・販売を開始する予定。
ヤンゴン
ティラワ工業団地内
同国の高級品、輸出向けの包装需要に対応することを主目的として新工場を建設、2016年4月営業開始予定。段ボールやフィルムなどパッケージング関連が主製品。日経の記事によれば、ラベルや感熱紙も生産する方針とのこと。

と、計画を進めています。
 同社はミャンマー以外にもベトナム、マレーシア、タイ、カンボジア、インドなどに製造拠点を設けており、重要施策に位置付ける海外でのパッケージング事業を今後も一層推進していくものと思われます。

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【その他の市況】

1.パルプ対日価格が横ばい

 パルプの8月積み対日価格が前月比横ばいで決着したと報じられています。7月積みは前月比5%ダウンとなっていましたが、8月は大手パルプメーカーが据え置きを要求し、製紙メーカーがそれを受け入れたとのこと。背景には、

9~10月にはパルプメーカーが定期修理のための設備休止を予定しており、需給が引き締まるとの観測
150910_yazirushi04
中国の需要が上向かなければ、価格は下がるとの見方

と、強弱両方の要因があり、9月積みの価格も据え置きとなるかどうかは判然としない状況です。

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【印刷・製品関連】

1.凸版印刷のAR付き容器が採用

 凸版印刷は8月27日、同社が開発・販売している紙製飲料容器『カートカン』が大阪で保育園や介護施設を運営する社会福祉法人、博光福祉会のオリジナルリンゴジュースの容器として採用されたと発表しました。
 同社の『カートカン』は、

・間伐材を含む国産材を30%以上使用しており、日本の森林整備に貢献
・飲んだ後は紙としてリサイクルできる
・森林資源の有効利用で2006年「エコプロダクツ部門農林水産大臣賞」を受賞

と、環境配慮商品としての側面を持っており、これにARマーカーを付けることで、

・環境に配慮している企業であるとアピールできる
・ARマーカーを読み取ることで仕事の内容などを動画で紹介でき、公式サイトへの誘導も可能

と、企業の認知向上、ブランド力強化に役立つとしています。
 博光福祉会のリンゴジュースは園児や入居者の他、採用活動で来社した学生にも配布されるとのことで、同社は同様にAR付『カートカン』を利用した企業宣伝・販促活動支援を多方面に展開、関連受注を含め2018年度にはこの事業で10億円の売上を目指すものとしています。

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※文中敬称略
※文章は2015年9月8日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。

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