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紙の市況 (2015.9)詳細  9月30日更新分

【洋紙 国内紙の市況/状況】

1.日本製紙 4~9月期見通し報道

 9月26日付の日本経済新聞紙上にて、日本製紙の2015年4~9月期の連結業績見通しが報じられています。8月5日に同社が公表している4~6月期の連結業績と比較すると、

売上高 営業利益 経常利益 四半期純利益
平成27年4~6月期
連結業績
251,901百万円
(△1.3%)
4,304百万円
(△31.4%)
10,725百万円
(+77.7%)
12,633百万円
(+295.5%)
9月26日報道の
4~9月期連結業績見通し
約5,100億円前後
(△1%)
従来予想より100億円減
約90億円前後
(△30%)
従来予想より30億円減
約150億円前後
従来予想より100億円増

(カッコ内は前年同期比。△はマイナス。)

と、営業的には引き続き厳しい状況が続いている様子が窺われます。
 売上高・営業利益の苦戦と、純利益の大幅増について、同報道ではその要因を、

 

売上高・営業利益は
減少
・文書の電子化が予想以上に進み、主力の洋紙販売が想定以上に落ち込む
・円安による原燃料コストの増加
・紙の消費量減⇒古紙の発生量減⇒古紙単価が上昇傾向
純利益は大幅増 資産構成の見直しを推進。
理文造紙の株式売却により特別損益や為替差益が発生。

としており、11月の4~9月期決算発表では通期の営業利益を引き下げる可能性があると続けています。
 
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2.情報用紙国内出荷が10万トン割れ

 9月24日に日本製紙連合会の8月の紙・板紙需給速報が発表されましたが、情報用紙の国内出荷が27年ぶりに10万トンを割ったとのことで、9月25日付の日本経済新聞紙上に取り上げられています。2012年以降の情報用紙の国内出荷の推移を日本製紙連合会発表の速報より拾うと、

150930_news01

となり、確かに今年8月までは10万トンを割ってはいないものの、月により上下がある様子が窺われます。
 情報用紙の国内出荷が低調である要因について、同記事では、

・輸入コピー紙の増加
・IT化進展により需要が盛り上がらない

などを上げていますが、情報用紙の今年1~8月の国内出荷量の前年同期比が97.5%であるのに対し、板紙を含まない紙の国内出荷量の前年同期比が97.2%と、情報用紙のみが突出して低調な状態にあるとも言えず、板紙の国内出荷が堅調であるのに対し、印刷・情報・新聞・包装等の紙の内需が依然低迷を続けている状況が窺われる結果となっています。

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【洋紙の国外の市況/状況】

1.日本製印刷用紙の輸出価格が下落

 日本製の印刷用紙の輸出価格が下落していると報じられています。内需低迷分を補う手段として輸出が増えているためとのことで、

日本製紙 4~9月で印刷用紙を前年同期比45%増の9万トン輸出する見込み。
北越紀州製紙 1~6月で上質コート紙を前年同期比10%増の6万5千トン輸出。
三菱製紙 7月より本格的な輸出を開始。9月は千トン超の見込み。

と、タイやベトナムなど東南アジア向けを中心に活発に行われているとのことですが、日本勢同士の競争から価格が下落し、一部では中国品を下回る安値が見られる例もあるとのことです。
 想定以上の価格下落で輸出を見合わせるメーカーもあり、

・価格下落がさらなる採算悪化につながる
・輸出価格下落が国内価格にも反映される

などを心配する向きもあると記事では伝えています。

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2.王子HDがマレーシアのラベル印刷会社を買収

 王子ホールディングスは9月25日、マレーシアにあるラベル印刷会社の株式を取得する契約を締結したと発表しました。

対象 Hyper‐Region Labels Sch Bhd(以下、HRL社)
所在地 マレーシア南部 ジョホール・バル
事業内容 ラベル、紙器、パンフレット等の印刷・加工・販売
契約内容 HRL社及び関連会社の発行済み株式の60%を、2016年3月期中に約11億円で王子HDが取得。

 同社は東南アジアにおいて、粘着ラベルの原紙製造を行う「OJI LABEL(THILAND)Ltd.(OLT社)」を既に設立稼働していますが、

①HRL社が所有する、特に偽造防止ラベルなど特殊ラベル分野における卓越した印刷技術は多くの会社に支持・採用されており、それを取り込むことで王子HDの粘着ラベル事業を川上から川下へと拡大させる。
②マレーシアにおける王子HDのパッケージング事業とHRL社のラベル事業を組み合わせることで、原紙からパッケージ・ラベルまでをトータルに提供するパッケージング事業へと拡大できる。
③OLT社の粘着原紙事業とHRL社のラベル印刷事業を組み合わせることで、エンドユーザーへのタイムリーな製品提供が可能になる。

などをHRL社買収のメリットとして上げています。

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【板紙の国外の市況/状況】

1.ベトナムで中国・台湾の2社がパッケージ事業増強

 ベトナムにおいて中国・台湾のそれぞれの会社がパッケージ事業を増強する記事が報じられています。

玖龍紙業
(中国)
2016年末までにベトナム・Binh Duong州の工場で、年産50万トンのクラフトライナー(段ボール原紙)1ラインを新設・稼働予定。
正隆股份
(台湾)
ベトナムに年産45万トンの新しい再生段ボール工場と2つの製函工場を建設する計画を発表。

 同国では王子HDも2016年1月に新工場の稼働を予定しており、東南アジア地域のパッケージ需要の高まりを背景に今後も各国の盛んな設備投資が行われるものと予想されます。

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【その他の市況】

1.8月家庭紙国内出荷増

 8月の家庭紙の国内出荷が、トイレットペーパーは前年同月比2.2%増、ティッシュペーパーは前年同月比1.6%増となったと報じられています。再生物・パルプ物それぞれでメーカーは価格上昇に動いていますが、消費意欲減退にはつながっていない模様です。円安を背景に、輸入家庭紙の増加が一段落していることが影響していると記事では伝えています。

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【印刷・製品関連】

1.富士フイルムが低臭気インクジェットプリンターを発売

 9月24日付の日本経済新聞紙上にて、富士フイルムが軟包装印刷向けのインクジェットプリンターを年内に発売すると報じられています。同社の4月24日付の『お知らせ』によると、同社の『低臭気UVインクジェット技術』が実用化第一弾として採用されたのは、富士特殊紙業のシステム”FUJIMO(フジモ)”だとのことで、

富士フイルムの『低臭気UVインクジェット技術』 ①同社が新開発したUVインクと、窒素で満たした装置内でUV照射する技術により、大幅な低臭気化・生産性向上を実現
②同社独自の『下塗り技術』により、インクの滲みを押さえ、高い文字・画像品質を実現
”FUJIMO” 富士フイルムの『低臭気UVインクジェット技術』を採用した、富士特殊紙業のデジタル・グラビアハイブリッド方式の印刷ユニット。
富士フイルム・ミヤコシ共同開発のインクジェットデジタル印刷ユニットと、オリエント総業の水性グラビア塗布ユニットを組み合わせることで実現。
コロナ処理後のフィルムにプレコートを施し半硬化、低臭気UVインクで印刷した後、窒素パージで完全硬化させることで、臭気を伴う硬化剤の使用を抑制し、低臭気を実現する。

との仕様になっていると発表されています。
 同様のシステムはミヤコシが『IGAS2015』に出展したスリーブ式オフセット印刷機『MHL18A‐3000』にも採用されていますが、日経の記事によれば年内には同方式を採用したインクジェットプリンターが新しく発売されるとのことで、今後の情報に注目が集まりそうです。

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2.オーミケンシがパルプから食品素材開発

 オーミケンシがセルロースとグルコマンナンから出来た高食物繊維食品『cell‐eat(セルイート)』を開発したと、同社のサイトにて公表しています。同社サイトの内容や、9月19日付の日本経済新聞の記事によると、

セルロース 従来から、増粘、乳化安定、熱安定性、などの機能が評価され、食品添加物として利用されていたが、苦みが強く、単体では食品に向かなかった。
グルコマンナン コンニャク芋などに多く含まれる成分。従来からダイエット食品として利用されていたが、食感や形の調整が難しかった。
セルイート セルロースとグルコマンナンから作られた低カロリー食品。
①セルロースを低温で溶解、苦みを抑えた。
②様々な形に成型しやすく、雑菌も繁殖しにくいため長期保存性もある。
③様々な栄養素と複合可能で、ニーズに合わせた食品づくりができる。
等の利点がある。

 今後は食品メーカーや飲食店と共同で商品開発を進めると記事では伝えていますが、紡績大手が開発するセルロースの新用途であり、木材やパルプ、セルロース、セルロースナノファイバーなどが持つ未開発の機能に今後も注目が集まりそうです。

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※文中敬称略
※文章は2015年9月28日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。

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