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紙の市況 (2015.10)詳細  10月20日更新分

【洋紙 国内紙の市況/状況】

1.大王製紙 4~9月期業績見込みが報道

 10月14日付の日本経済新聞紙上にて、大王製紙の2015年4~9月期の連結業績見通しが報じられています。同社は5月12日発表の2015年3月期決算短信にて2015年4~9月期の業績予想を発表していますが、今回の報道はその従来予想を上回るものとされています。

売上高 営業利益 経常利益
平成27年4~9月期
連結業績予想
(大王製紙発表)
2,250億円
(+5.1%)
80億円
(△24.7%)
65億円
(△20.4%)
10月14日報道の
4~9月期連結業績見通し
2,300億円前後
(+7%)
従来予想より50億円増
100億円前後
従来予想より20億円増
前年同期(106億円)並み
85億円前後
従来予想より20億円増
前年同期(約82億円)並み

(カッコ内は前年同期比。△はマイナス。)

 好調の要因について同紙は

・国内外で紙おむつの販売が好調(中国を中心にアジアで乳幼児向け紙おむつの販売が拡大、中国では高価格品のシェア拡大も)
・段ボール原紙の生産能力増強、品質が向上し販売も拡大
・洋紙で、シェアが低い分野で営業を強化し、増収を確保
・円安による原燃料コストの増加を増収・効率化で吸収

としており、既存分野の堅実な営業活動とコストダウン、成長分野の想定以上の拡大が業績に反映されていると分析しています。
 同社はこの報道に対し「数字は同社が発表したものではなく、正式発表は11月11日を予定」との声明を発表しましたが、その声明の中でも、4~9月の業績が5月12日発表の予想を上回る見込みであると公表しています。通年の業績予想にもこの好調が反映されるかどうかに注目が集まりそうですが、中国景気の先行き不透明を理由に通期予想は変更しない可能性が高いと、日本経済新聞は同記事にて伝えています。
  
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2.王子HDの4~9月期業績見込みも好調報道

 王子ホールディングスの2015年4~9月期の連結業績見込みについても、10月17日付の日本経済新聞にて好調が報じられています。こちらも同社5月15日発表の2015年4~9月期の業績予想と比較すると、

売上高 営業利益 純利益
平成27年4~9月期
連結業績予想
(同社発表)
7,500億円
(+17.7%)
270億円
(+40.3%)
120億円
(+81.7%)
10月17日報道の
4~9月期連結業績見通し
7,500億円程度
(+17.7%)
従来予想程度
290億円程度
(+51%)
従来予想より20億円増
200億円程度
(+203%)
従来予想より80億円増

(カッコ内は前年同期比。△はマイナス。)

と、元々昨年同期比で増加予想だった業績予想をさらに上回る営業利益・純利益となりそうだと報じています。
 同紙は海外事業の拡大が全体の成長要因となっていると伝えており、

ブラジル パルプ製造子会社のセニブラ社の収益が、ブラジルレアル安等の要因による輸出採算改善で増加。
ニュージーランド 昨年買収したパルプ・段ボール会社の売上が貢献。
中国 原料から紙の一貫製造体制を構築、赤字が減少。
東南アジア 経済成長を背景に、約20の段ボール生産拠点の業績が好調。

と各拠点に好調要因があるほか、海外売上比率が30%近くまで上昇していると伝えています。
 国内では、

プラス要因 ・値上げで採算が改善。
・工場効率化によるコストダウン。
・中越パルプ工業を持分適用子会社にしたことで、「負ののれん」が純利益を60億円押し上げ。
マイナス要因 ・洋紙や段ボールの需要が減少。
・円安による原燃料のコスト増加。

と、増減両方の要因が相半ばする状況となっていますが、これまでも同社は2016年3月通期でも営業利益で前期比49.9%増を見込むなど積極的な数字を発表しており、同社が正式な業績発表日としている11月10日以降の第2半期決算発表会でどのような業績・対策が発表されるかに熱い視線が集まりそうです。
  
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3.王子HD ウェットパウダー状のCNFサンプル提供開始

 王子ホールディングスは9月28日、同社サイトにて、世界で初めてウェットパウダー状のセルロースナノファイバー(CNF)を開発し、10月よりサンプル提供を開始すると発表しました。
 

CNF 化粧品や食品、医薬品などに添加する増粘剤としての用途が期待されている。
他の増粘剤の多くはパウダー状だが、従来のCNFは製法上の制約から濃度1~2%程度の液体(スラリー状CNF)として供給されていた。
スラリー状CNFの
問題点
・取り扱いが難しい
・水を多く含むため、添加量が制限される
・輸送時、大量の水を運ぶことになり、環境負荷・コストが増大
今回の開発 世界で初めて、固形分含有量が20%以上のウェットパウダー状CNFを開発。
・簡単に水に分散させることができる
・スラリー状CNFと同等の、一般の増粘剤より高い増粘効果を保持
・輸送面の課題を解消し、環境負荷低減に貢献

 CNFは保水性、増粘性、粒子分散安定性に優れ、温度変化に伴う伸縮が小さく、防弾チョッキに使うアラミド繊維並みの変形のしにくさを有するなど、その様々に優れた特質から幅広い用途での活用が期待されています。同社はこのウェットパウダー状CNFの開発により、さらに用途が拡大し、CNFの早期実用化にも貢献できるとの考えを示し、今後もユーザーの要望を踏まえた魅力的な商品開発を進めていくと明言しています。

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4.王子HD 新しいショールームを開設

 王子ホールディングスは10月13日、自社のサイトにて、銀座の同社1号館に新しい製品ショールームを開設することを発表しました。

名称 王子銀座ワンストップギャラリー
所在地 東京都中央区銀座5-12-8 王子ホールディングス1号館1F
開設日 2015年10月13日より
開設時間 王子HD休日を除く、平日9:00~17:30
法人向けギャラリーのため、訪問には予約が必要
目的 王子グループ29社の製品を一堂に展示。
直接製品に触れ、用途を確認し、商談までできる、ワンストップショッピングの実現を目指す。

 今までの展示会に出展した製品を展示するほか、今後は同所での新製品発表会も企画しているとのことで、同社新製品の商談拠点の一つとしての活用が期待されています。

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5.東京五輪向け用紙に特種東海が意欲の報道

 
 2020年の東京五輪に向け、特種東海製紙が新商品を開発したと10月10日付の日本経済新聞にて報じられています。偽造が困難な透かし技術を応用したもので、人気プログラムでの偽造のリスクが考えられる五輪チケットなどに売り込む考えであるとのこと。同社は1964年の東京五輪の際もポスター用紙などを供給しており2020年でも受注を狙うと同記事は伝えていますが、紙への透かしには法的制限もあり、五輪関連受注を巡る同社の交渉の行方や他社の動きに今後も注目が集まりそうです。

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【洋紙の国外の市況/状況】

1.UPMキュンメネ 中国に年産36万トンの新ライン

 10月10日付の日本経済新聞紙上にて、UPMキュンメネが中国に抄紙ラインを新設中であると報じられています。コピー用紙やラベル用紙を抄造するラインとのことで今年11~12月頃稼働予定、現在年産90万トンの生産能力に、15~36万トンが上積みされる見込みであると伝えられています。同社社長はアジアでの紙需要が中長期的には増加すると見ているとしていますが、対日輸出も徐々に増やしていく方針とのことで、同社の動向が日本の紙市況にどう影響するか、注視が必要です。

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【板紙の国内の市況/状況】

1.レンゴー 売電開始

 レンゴーは10月16日、自社サイトにて、金津工場に蒸気タービンを新設し売電を開始したと発表しました。10月15日付の日本経済新聞紙上にて報じられた内容と総合すると、

概要 福井県・金津工場に蒸気タービンを新設。
発電能力は33,700kwだが、まず18,000kwを北陸電力に販売。
年間15億円程度の売り上げ見込み。
大坂の同社・淀川工場の電力としても託送する予定。

とのことで、同社は省資源・省エネルギーを念頭に、生産プロセスにおけるエネルギー消費の最適化に今後も取り組んでいくものとしています。
 また、製紙メーカーの多くが電力事業を成長戦略の一つに掲げていますが、長く自家発電で自社工場使用分の電力を賄ってきた歴史からか、進出を図る他業種に先んじて同事業を新たな収益源の一つに育てつつあるとも伝えられています。今後も新たな発電設備の拡充を計画しているメーカーもあり、販売代理店でも電力事業に参入している企業があることから、電力事業が業界共通の新収益源となるのかどうかにも注目が集まりそうです。

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2.レンゴー フィルムメーカーに資本参加

 レンゴーは10月15日、自社サイトにて、プラスチックフィルムメーカーへの資本参加を実施したことを発表しました。

社名 サン・トックス株式会社
(株式会社トクヤマグループ)
所在地 東京都港区赤坂
事業内容 プラスチックフィルムの製造・販売
関係 レンゴーの主要なフィルム仕入先
内容 同社の第三者割当増資をレンゴーが引き受け。同社へ20%の資本参加。

 この資本参加によりレンゴーは、原材料の安定調達の強化と調達リードタイムの短縮が図れるとして、お得意先に従来以上に迅速・安定的な商品供給ができ、顧客満足度の向上にもつながるものとしています。

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【その他の市況】

1.古紙9月末在庫増加

 古紙の9月末在庫が前年同月比で5%増、前月末比で23.6%増加したと報じられています。

・国慶節休業を前に中国メーカーの古紙調達が減少
・古紙の発生が比較的堅調

が要因とのこと。
 但し在庫率は適正水準の15%を下回る13.6%となっており、在庫不足が解消されたわけではないとの関係者の見方も記事では伝えられています。

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2.ティッシュペーパーの肌触りは摩擦係数低減

 大王製紙は10月14日、ティッシュペーパーの肌触りの評価は摩擦係数の平均値にのみ左右されるとの東北大学との共同研究の結果を、自社サイトにて発表しました。

研究目的 人口減少でティッシュペーパー市場の縮小が見込まれる中、より高品質な商品を開発する手立てとなる定量的な評価値を必要とするニーズに応えるため。
従来の評価 ティッシュペーパーの肌触りの評価を、柔らかさ・滑らかさ・好み・強度などの個々の評価の総和による官能評価試験で計測。
問題点 ・官能評価試験であるため、普遍的な数値化が難しく、過去のデータや製品間の比較が定量的にできない
・評価値を新製品開発に活かし難い
今回の研究と成果 人工皮膚と10種類の市販ティッシュのサンプルとの間の摩擦係数を測定。水分量や紙厚、乾燥強度などティッシュペーパーの機械的性質と摩擦係数との相関関係を明らかにした上で、摩擦係数と別途行った官能試験の評価値の関係を分析し、摩擦係数が増えるほど官能評価値が下がることをはっきりさせた。

 研究成果をもとに同社は、きめ細やかで「なめらか」な肌触りの新しい『エリエールティシュー』を開発、10月21日より全国で販売予定とのことで、研究を主導した東北大学大学院・堀切川教授は「このティシューが新時代を切り拓く突破口となり、ネクストスタンダードとなることを確信している」とのコメントを寄せています。

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【印刷・製品関連】

1.DIC 営業益2割増の報道

 10月15日付の日本経済新聞紙上にて、DICの2015年1~9月の連結営業利益が前年同期比2割強となったもようだと報じられています。樹脂部門が大幅増益となる一方、紙媒体向けインキ等は落ち込んでいるとのことで、

プラス要因 ・樹脂部門が幅広く好調(住宅塗料の原材料や接着剤など)
・特にスマホ基盤に用いる耐熱樹脂の需要が堅調
・産業用インクジェットプリンター向けインキも好調
・原油価格と連動する原料コストが低下
・欧米で工場の統廃合や余剰人員の削減を行い採算が改善
マイナス要因 ・紙媒体向けインキを初めとする汎用品の売上が落ち込み
・新興国の通貨安が影響

と、既存部門の売上・収益の減少以上に成長分野が伸びている現状が伝えられています。
 同社の製品はノーベル賞で話題の「スーパーカミオカンデ」にも超純水脱気装置として採用されているとのことで、同社の好業績に華を添える一つとなっているようです。

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2.山手線新車両の中吊り広告 継続に

 11月30日から営業運転を開始するJR東日本・山手線新車両で、廃止予定だった中吊り広告が継続される方針に変更されたことが報じられています。中吊り広告を廃止し、各所に設けられた液晶画面による電子看板に切り替える方針を昨年7月に発表していましたが、

広告出稿主 他の路線で中吊り広告を出している場合、山手線だけ中吊り広告を止めるのは難しい
利用者 すぐに変わってしまう液晶画面より、中吊り広告の方が見やすく、安心感がある

との意見が寄せられ、廃止方針が撤回されたとのことです。
 JR東日本の東京支社長からは、画面と中吊り各々の情報の相乗効果を期待するコメントが話されていますが、紙と電子の棲み分けや相乗効果が生まれるのか、一方がいずれは消滅するのか、今後の展開に注目が集まりそうです。

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※文中敬称略
※文章は2015年10月19日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。

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