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【紙のソムリエ】シートくんとロール先輩の紙修行 50 新聞を読みましょう~サイズのいろいろ~


【今回のお話】
朝から難しい顔をして新聞を広げるシートくんですが・・・
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登場人物御紹介

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シートくん(先輩)
岐阜の印刷会社で働く、若手営業マン。知識と経験の不足を熱意でカバーすべく、今日も元気に紙修行中。
「先輩を見てると5月病になりませんね」と、後輩に言われて照れる5月。
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ロール先輩
何かと足りないシートくん(先輩)を優しく導く、工務の先輩社員。
「先輩を見てると5月病になりませんね」と後輩に言われて照れるシートくん(先輩)を見て、密かに首を振る5月。
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ブック部長
シートくんやロール先輩の仕事ぶりを温かく見守る営業部長。 130507_palet
パレットちゃん
いつも優しくて可愛い総務の先輩・・・?

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ある朝、シートくんが新聞を広げ、難しい顔で紙面をにらんでいます。「・・・何してるの?」ロール先輩の問い掛けに顔を上げ、「ブック部長が新入社員さんたちに新聞を読みなさいって言ってたのを聞いて。そう言えば僕も新聞を読む習慣って無いなと思って、今朝、コンビニで買ってきたんです。」得意げな顔でシートくんが答えます。(何で得意げ・・・?)首を傾げるロール先輩に、「そう言えば」とシートくんが向き直ります。

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「この前、トランプを作りたいっていうお客様と話をしてて、紙の全判のサイズの話になったんです。四六判なら何ミリ何ミリ、菊判なら何ミリ何ミリ、って話をしてたんですけど、どうもミリ寸法だとイメージが伝わらなくて。」
「一般のお客様にとって、紙に規格寸法があるっていうのもあまりなじみがないみたいだからね。」
「そうなんですよね。だからいつも、身近なもので例えようと思って、四六判なら畳1枚位って言うんですけど。」
「いや、畳って、900㎜X1800㎜くらいあるでしょ?さすがに大きすぎない?」
「でもイメージは伝わるみたいですよ。で、菊判は?って聞かれたんで、大体新聞を広げたくらいの大きさですよ、って言っちゃったんですけど、後で、新聞くらいなんですよね、って念押されちゃって。」
「なるほど。で、不安になってサイズを計ってみたとか?」
「そうなんです、良く分かりますね。で、会社に置いてある新聞を実際に計ってみたら、変な寸法だなって。菊判よりは一回り小さいし、かと言って、四六判の半才よりは若干大きいし。」
「新聞の規格サイズは印刷用紙のサイズとは若干違うからね。でも・・・」
「でも?」
「菊判の例えに新聞紙を引いてきたのは、的外れ、とは言えないと思うよ。」
「?」

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「元々新聞が冊子だったってことは知ってる?」
「そうなんですか?でも、時代劇に出てくる瓦版って1枚ものだったような・・・」
「瓦版は『新聞みたいなもの』ではあるんだけど内容がちょっと違うから、今の新聞の起源は幕末頃に発行されたものだと考えられているんだって。『日本初の新聞』っていうことになると、いろいろ解釈があるみたいで、日本語なのか外国語なのか、発行者が日本人か外国人か、官製か民間人によるものか、とかで違ってくるみたいなんだけど、今の通説としては、最初が長崎や横浜で発行された英字新聞、その後、オランダの新聞を幕府が翻訳して発行したものが日本で最初の日本語の新聞だとされているの。この頃、同じような外国の新聞を翻訳したものがいくつか出ているんだけど、多くが木版和綴じの冊子形式で、刊行も月に2回とか3回とか、毎日ではなかったみたい。」
「今みたいな新聞になったのはいつ頃なんですか?」
「1871年に発行された『横浜毎日新聞』が日本初の日本語の日刊紙だとされているの。1枚もの両面印刷の日刊紙で、最初は木の活字を使ってたんだけど、やがて洋紙に金属製の活字を使った活版印刷になっていった。その頃主流だったサイズが、ドイツやイギリスからの輸入紙のサイズで、697㎜X1000㎜、いわゆる三三判の4切で348㎜X500㎜っていうのが当時の新聞のサイズだったんだって。」
「今より大分小さいですね。」
「大きくなるのはもうちょっと後だね。新聞って、最初は平判で印刷してたんだって。でも、だんだん部数が増えてきて、平判印刷機の能力では対応しきれなくなって、明治の中頃に、巻取紙を使うフランス製の輪転印刷機を輸入することになった。で、この輪転機に合うサイズの紙をって話になった時に採用されたのが四六判。そこから発展して、ほぼ四六判半裁に近い813㎜X546㎜が、今に続く新聞紙のサイズになったって話。ただこれも、輪転機のサイズに紙を合わせたんだって話もあれば、その頃四六判が大量に抄紙されてたんで、紙のサイズに輪転機を合わせたんだって話もあって、はっきりとはしてないんだけどね。」

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「菊判はどこで新聞紙に絡んでくるんですか?」
「明治の中頃に、ある新聞社さんの要望で輸入されたって話だよ。その新聞社さんが三三判4切より大きくて、三三判半裁よりは小さい紙を探してて、要望にマッチしたのがアメリカの標準規格の25インチX37インチ、つまり636㎜X939㎜の紙だったって話。輸入した紙商さんが、新聞用紙としてだけじゃなく一般紙としても売ろうとして菊印っていう商標名を考えて、その菊印が普及する過程で菊判っていうサイズ名も定着したんだって話だね。」
「なんで菊なんですか?」
「その辺りはいろいろな説があって、論拠も伝聞の話だったりして、はっきりしたことは分からないみたい。ただ、話の一つに、新聞は新しい情報を『聞く』ものだから、そこから『菊』に転じたんだって話があって、なるほどねって思ったけどね。」

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「明治時代はね、四六判、菊判っていう名前は使われてても、厳密にその寸法が何ミリ何ミリとは決められていなかったんだって。今も明治時代に発行された新聞がいくつか残ってるんだけど、寸法がまちまちで、実寸からはその当時の四六判、菊判がどんな寸法だったか特定することは難しいって話もあるよ。」
「今はそんなことないんですよね?」
「新聞巻取紙の規格はちゃんとあるよ、1999年にJISからは廃止されちゃったけど。チラシを作る時に、よく、D巻って言葉を使うでしょ?あれがそう。巾813㎜で流れが1092㎜って規格が決まってて、そのサイズの巻取でチラシを作れば、新聞にぴったりはまるサイズのチラシが作れるってわけ。」
「ああ、そう言えば聞きますね。」
「もともと新聞巻取紙の規格としてA巻からE巻までの規格があるんだけど、A巻とかB巻とかは要注意かな。印刷用紙でA巻って言ったら巾625㎜のA縦巻きか880㎜のA横巻きになるけど、新聞巻取紙のA巻は巾1626㎜流れ546㎜、60連巻とか75連巻とかの、ずっと大きなものを指すことになるから。新聞印刷と商業印刷は分野が違うし、まず混同することはないだろうけど、ね。」

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「サイズの話じゃないけど、新聞用紙もどんどん進化してるんだよ。もともと52g/㎡が標準だったのが、どんどん軽量化して、今は40g/㎡くらいの超軽量紙が作られていたり、凸版印刷だったのがオフセット輪転印刷になって、カラーが綺麗に刷れるように紙の品質を改良していったり。」
「そんな新聞を読む人が減ってるのって、なんだかもったいない気がしますね。僕も新聞読んで進化します!」
勢い込んで再び新聞を読み始めるシートくんですが・・・
「・・・ところで、シートくん。今読んでる新聞の一番のお勧め記事って何かな?」
「一面はビシエドですね。昨日もホームラン2本打ったんですよ!」
「・・・うん。ビシエドさんは確かにすごいけどね・・・・・・」
多分ブック部長が読めって言ったのはその新聞じゃないと思うよ・・・とは口に出せず、密かに溜息を吐くロール先輩なのでした。

※2016年5月10日更新
※文中敬称略
※上記の文章を作成するに当たり、下記サイト等の記述を参考にさせて頂きました。

『明治期における菊判、四六判の普及過程:出版メディアの近代化の一様相』 北田聖子氏 大阪大学サイト
『幕末明治のメディア展』 早稲田大学図書館 WEB展覧会
『明治事物起源』 石井研堂氏 近代デジタルライブラリー
横浜開港資料館サイト「閲覧室でご覧になれる資料」ページ
日本製紙様、大王製紙様のサイトの新聞用紙に関するページ
その他、新聞用紙に関する記述のある各サイト様

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