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当社経営計画発表会ご来賓のお話 日本紙パルプ商事様(2017年・後編)

平成29年1月14日 当社経営計画発表会にて

170114_shikyou_jpsama 日本紙パルプ商事株式会社
上席執行役員中部支社長
手島 徹様
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(前回より続く)

3.国内需要動向について

 ここで、国内の需要動向について少しお話ししたいと思います。紙の需要動向については、広告宣伝費の増減も影響が大きいと考えられることから、広告宣伝費の媒体別推移で見てみたいと思います。
 まず、広告宣伝費全体ですが、昨年2月に発表された㈱電通による「2015年日本の広告費」によりますと、2015年の総広告費は6兆1,710億円で前年比100.3%となり、4年連続で前年実積を上回る結果となりました。2014年に総広告費が6年ぶりに6兆円を超え、その中でもインタ-ネット広告費が初めて1兆円を超えることになりましたが、時代の趨勢もありインタ-ネット広告費は2015年に前年比110.2%と2桁成長となり、プラス成長の原動力となりました。
 媒体別の広告費の中で、紙を使用する比率が高いものを見てみますと、

2014年度 2015年度 前年比
新聞広告費 6,057億円 5,679億円 93.8%
雑誌広告費 2,500億円 2,443億円 97.7%
折込広告 4,920億円 4,687億円 95.3%
DM 3,923億円 3,829億円 97.6%
フリーペーパー、フリーマガジン 2,316億円 2,303億円 99.4%

と、紙媒体広告の減少を裏付ける様な数値が発表されています。特に新聞広告・折込広告で顕著な減少を示していますが、新聞の購読部数の減少およびチラシの折込枚数の減少・用紙サイズの縮小が主要因となっているものと思われます。そして、広告媒体に占める紙の使用量についても、スマ-トフォンに代表される各種モバイルにとって代わられ、減少傾向が続くものと考えられます。
 一方、板紙の需要動向につきましては、日本包装技術協会がまとめた「平成27年日本の包装産業出荷統計」によりますと、2015年度の包装・容器出荷金額の総額は5兆7,889億円で前年比101.5%となっており、うち紙・板紙製品についても2兆3,525億円で前年比101.5%と伸長しております。また、全国段ボ-ル工業組合連合会によりますと、2016年の段ボ-ル需要は10月までの累計で前年比101.5%と堅調に推移しており、同連合会が2015年12月に公表した予測前年比101.2%を上回るペースとなっています。さらに2017年の段ボ-ル需要予測についても、同連合会は国内景気の回復基調が続くものと想定し、過去最高となる141億㎡・前年比101.0%との予測をしています。このようなことから、2017年の日本国内における紙・板紙の需要動向と致しましては、紙は減少傾向が続き、板紙は堅調に推移するものの、全体としては厳しい状況が続くものと思われます。

4.紙流通としてやるべきこと

 今後、日本の国内市場がどのように変化していくのか、変化にどのように対応していくかは、非常に大きな問題です。紙の減少傾向が続くと予想されるなか、新規商材の拡販活動に注力する事は勿論のこと、紙・板紙の新規用途開発に取り組む事が必要になって参ります。新しい何かを創造しうる企業として意識改革、組織作りが重要になってくると感じております。
 しかし、紙・板紙を主力商品として扱ってきた紙流通が、紙以外の新規商材を、今までお取引のない業界・会社に販売するケ-スも想定され、今まで以上に与信問題に注意を払う必要があると考えます。昨年も与信問題の話題に触れさせて頂いた様ですが、今回も少しお話しさせていただきます。まず国内全体の状況ですが、東京商工リサ-チによりますと2015年の負債総額1,000万円以上の全国企業倒産件数は8,812件で前年比90.6%と減少し、負債総額は約2兆1,100億円で前年比112.7%と増加となりました。金融機関が中小企業への支援を継続したことや景気の緩やかな回復により、企業業績が堅調であったことなどが要因となり、倒産件数は7年連続で前年を下回りましたが、負債総額は負債100億円以上の大型倒産が15件と一昨年の7件から増加したことによるものです。2016年は1月~11月までの実積で見ますと倒産件数は7,736件、負債総額は約1兆8,300億円となっています。
 また業種別で「紙・パルプ」及び「出版・印刷、同関連産業」限定で数字を見ますと、2015年は倒産件数が257件で前年比83.7%と大きく減少し、負債総額も291億1,300万円で前年比72.6%の減少となっており、2016年1月~11月では倒産件数で242件、負債総額は293億4,600万円となっています。岐阜県の数字を見ますと、2015年度が倒産件数4件で負債総額が8億1,500万円、2016年度1月~11月では倒産件数3件、負債総額1億8,000万円となっています。
 国内景気が回復基調にあり、多くの中小企業が金融機関から支援を受けられている現在の状況が続くようであれば、倒産によるリスクが急増することはないと思われます。しかし、景気回復の恩恵が中小企業も含めた全体に行き渡っていない現状において、本業の収益が上がらず、水面下で体力を失いつつある企業は決して少なくはないと考えています。倒産件数が減少し、安定している状況であるからこそ、与信問題に真剣に取り組み、会社として対応できる体制を整える事が重要です。

5.終わりに

 私たち紙流通企業は、現在、非常に難しい局面を迎えております。国内の洋紙市場の縮小傾向や市場の成熟度から見ても、厳しい状況が続くものと予想されます。しかし、中部地区は大手製造業を中心とした『ものづくり』で確固たる地位を築いており、非常に活力のある地域であると考えています。この地域だからこそ、紙の新しい用途開発や新規商材の拡販に取組めると思います。今まで以上に新しい何かを求めて前進し続ける、意欲にあふれた1年にしていきましょう。

以上、ご清聴ありがとうございました。

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