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華陽ニュース

紙の市況(2019.12)詳細 12月27日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.王子HD 紙容器事業で合弁会社

 王子ホールディングスは12月23日、紙容器関連事業の発展を目的として、石塚硝子株式会社と合弁基本合意書を締結したと発表しました。同社サイトの発表によると、

内容・目的 世界的な環境意識の高まりを背景に、各種容器等製造の石塚硝子と合弁会社を設立。ラミネート原紙を王子HDが供給し、石塚硝子が紙容器製造を行う。
紙容器関連事業の基盤強化、新製品開発、新領域への進出、将来的には海外での事業拡大も視野に入れる。
合弁会社事業内容 紙容器の製造・販売及び紙容器に係る充填機械の販売・メンテナンス
事業開始日 2020年9月21日予定

 合弁会社は兵庫県に製造拠点を置き、年間売上高70億円程度を目指す計画であると発表されています。


【板紙 国内の紙の市況/状況】

1.レンゴー「ワールドスター賞」4点受賞

 レンゴーは12月20日、世界包装機構主催の「ワールドスターコンテスト2020」において、当社が携わったパッケージ4点がワールドスター賞を受賞したと発表しました。同社サイトの記事によると、

ワールドスターコンテスト 世界包装機構が主催する、世界的なパッケージコンテスト。使いやすさやデザイン、環境への配慮などの観点から審査され、優れたパッケージ技術を世界に知らせて普及することを目的とする。
受賞作4点
Nagashima Resort
すごろくカステララスク
ナガシマリゾートのお土産パッケージ。箱を広げるとナガシマリゾートの乗り物や景色がマスに展開されたすごろく盤になる。ミシン目から手で切り取って組み立てるだけでサイコロやコマができる。
井村屋株式会社との共同開発品。
「三ツ矢サイダー」ライスインキ印刷
バイオマスラベル
「三ツ矢サイダー」のラベル。原料の一部が米ぬかで、環境負荷低減効果の高い「ライスインキ」を印刷インキに使用。ラベル全体で植物由来原料使用率80%以上を実現。
アサヒ飲料株式会社との共同開発品。
ヱビスビールギフトBOX
金魚/ヱビスビール&ヱビスザホップ
2018アソートセット
持ち手部分を風呂敷の結び目に見立て、一筆箋のデザインを内側に施して、日本ならではの細やかな心遣いを表現したヱビスビール6缶入りギフトケース。
テクスチャやイラストの工夫で売り場での季節訴求を狙う。
サッポロビール株式会社との共同開発品。
電気ノイズ除去フィルタの
包装改善
製品基盤を段ボールの下敷きと中敷きの工夫で固定し、基板上の電子部品を段ボールが避けつつ守りながら、包装材使用量の大幅に削減したパッケージ。包装コストと環境負荷の低減を実現。
ダイキン工業株式会社との共同開発品。

 4点は2019年日本パッケージングコンテストでも入賞を果たしている作品であり、今回の受賞により世界でもその有用性が認められたと、同社は表明しています。


【その他の市況/状況】

1.家庭紙 11月店頭は横ばい

 12月21日付の日本経済新聞紙上にて、11月の家庭紙の店頭価格が横ばいとなったと報じられています。東京紙商家庭紙同業会のまとめによるとのこと。大手メーカー製ティッシュペーパーの店頭価格が前月と同じになったと記事では紹介されています。


【印刷・製品関連】

1.石井食品 おせちの容器にLIMEX

 チキンハンバーグやミートボールで有名な石井食品が、「イシイのおせち料理2020」のトレーにTBMのLIMEXを採用したと、12月22日付の日本経済新聞紙上にて報じられています。同記事や、石井食品のニュースリリースによると、

LIMEX
(ライメックス)
株式会社TBMが製造・販売する、石灰石を主原料とした新素材。石油由来成分やパルプを使わず、紙の抄造時のような大量の水を使用しないことから環境負荷が低いとして、紙やプラスチックの代替使用が提案されている。
石井食品の取り組み これまで食品への保存料などの無添加や食物アレルギーに対応する原材料の見直しなど、商品の中身の改良を実施してきた。
次の重要課題は事業を通じたSDGsへの貢献だとして、包装資材の見直しなどを進めている。
TBMとの協業 2019年7月 名刺やアニュアルレポートの原紙にLIMEXを採用。
2019年10月 環境負荷低減を目指し共同研究開発を行う基本合意を締結。
2019年12月 おせちのトレーにLIMEXを採用。
今後、カタログやお品書きなどにもLIMEXシートを活用する計画。
2021年にミートボールやチキンハンバーグなどの軟包装資材もLIMEX製に切り替えることを目標とし、共同研究開発を継続。

 同社は食品包材での環境負荷低減を実現し、その動きを食品業界全体に広げる意図があると、記事では指摘されています。


※文中敬称略
※文章は2019年12月25日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。