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紙の市況(2020.1)詳細 1月31日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.製紙連 2020年内需試算を発表

 日本製紙連合会は1月20日、2020年紙・板紙内需試算報告を発表しました。公式サイトに掲載された報告書から抜粋すると、

と、印刷・情報用紙などのグラフィック用紙は減少、パッケージング用紙は堅調と、近年の動向を踏襲する動きとなると予測されています。
 東京オリンピック・パラリンピックなどのイベント効果や訪日外国人増、脱プラスチックによる紙化など、需要増を期待できる要因はあるものの、電子化・省包装化などの大勢は変わらず、洋紙の需要減の動きを変えるには至らないと分析されているようです。


2.王子製紙 新聞用紙設備1機停機

 王子製紙は1月24日、新聞用紙抄紙機1機の停機を決定したと発表しました。

対象 苫小牧工場 N‐1号マシン
主要生産品種 新聞用紙
生産能力 年産12万トン
停機時期 2020年9月末予定
停機理由 今後も減少を続けると予想される新聞用紙の需要に対し、生産体制を最適化。

 現行生産品は同工場内の他のマシンへの移管を進め、お客様や関係各位に迷惑をかけることのないよう生産体制の再構築を進めると、同社は表明しています。


3.大王製紙 プラ素材代替の包装材を新発売

 大王製紙は1月28日、環境配慮型の包装用原紙を新発売したと発表しました。

名称 古紙配合率 特徴
「FS未晒再生紙100」 古紙パルプ100%で生産。 ショッピングバッグなどの用途として、プラ素材からの切り替えが可能な環境配慮型包装用原紙。
「FS未晒再生クラフト紙40」 古紙パルプ40%以上配合。

 海洋汚染など環境問題への関心は今後も高まるとみられており、同社は「世界中の人々へやさしい未来をつむぐ」という経営理念のもと、より優れた環境配慮型製品の展開を推進していくとしています。


【その他の市況/状況】

1.ティッシュペーパー 安売りが減少

 1月28日付の日本経済新聞紙上にて、ティッシュペーパーの特売回数が減少し、値上がりしていると報じられています。仕入れ価格の上昇だけではなく、消費者の購買スタイルの変化も影響しているとして、

・輸入紙販売大手が利益重視に戦略転換、安値販売を取り止め。
・国内製紙の設備火災などで需給が逼迫。
・物流費の高騰。
・保湿成分入りなど高付加価値品への転換。
・単身世帯や働く女性の増加で、チラシなどで安売り品を探して購入する消費者が減少。

等が要因として挙げられています。
 製品単価が安く、売上高に占める物流費の割合が他の日用品よりも高い家庭紙では、物流コストの上昇やトラック運転手の人手不足の影響はより深刻であるとして、物流危機がティッシュペーパーを安売り商品との位置づけから脱却させるかが注目されると記事では伝えています。


【印刷・製品関連】

1.製紙連 ラブレターコンテスト作品募集

 日本製紙連合会は1月15日、今年で10回目となる「ラブレターコンテスト」の作品を募集していると発表しました。

内容 片思い相手や恋人、家族など、大切な思いを伝えたい相手に対して綴ったラブレターを募集。応募作品の中から優秀作品を数点選出し、「バルミューダ」等の賞品を贈呈する。応募作品は日本製紙連合会のホームページや広告に掲載される場合もある。
目的 デジタルツールでのコミュニケーションに慣れた若い世代を中心に、「手紙を書く」体験を通じて、紙に書いて気持ちを伝えることの良さや効果を再認識してもらう。
応募期間 2020年1月15日~2月28日
その他 池袋や有楽町にて、期間限定のラブレター執筆体験イベントを開催予定。

 応募作品数は年々増加し、昨年は1万通を超える応募があったとのことで、2020年も「大切な思いをきちんと伝えたい」人の参加を呼び掛けています。


※文中敬称略
※文章は2020年1月29日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。