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華陽ニュース
紙の市況(2020.3)詳細 3月31日更新分
【洋紙 国内の紙の市況/状況】
1.日本製紙 紙ストローに関するお詫びを掲載 |
日本製紙は3月25日、同社がインドネシアで生産する紙ストロー「NPナチュラ™」にスチール製たわしの破片が混入していたとして、同一生産ロットの回収を実施した旨とお詫びを掲載しました。公式サイトの発表によると、
対象製品 | 紙ストロー「NPナチュラ™」 |
対象ロット | 2020年2月生産分 |
理由 | インドネシアの工場で、設備洗浄時に使用したスチール製たわしの破片(約1ミリ)が混入したと判明したため。 |
破片混入率 | 対象製品ロット中、本数ベースで0.001%未満と推定。 |
混入の恐れがある納入先 | イオンモール株式会社、イオンリテール株式会社傘下の58店舗。 対象店舗は公式サイトで公表。 |
その他 | 現在のところ、お客様からの健康被害のお申し出はなし。 |
日本製紙はお客様、お取引先様、関係者の皆様に深くお詫びして、品質管理の徹底や再発防止に努めていくとしています。
【板紙 国内の紙の市況/状況】
1.日本製紙 板紙パッケージ部門譲受のための融資契約を締結 |
日本製紙は3月26日、みずほ銀行から1,250億円を借り入れるブリッジローン契約を締結したと発表しました。オーストラリアに本社を置くオーロラ社からオーストラリア・ニュージーランド市場で展開する板紙パッケージ部門を譲受する資金のためで、譲受の目的等は2019年10月10日付で公開しています。いずれ中長期の資金への借り換えを実施する予定とのことで、本借入による2020年3月期通期の連結業績への影響は軽微との判断を示しています。
【その他の市況/状況】
1.日本製紙 読売新聞社と古紙リサイクルに関する契約を締結 |
日本製紙は3月25日、読売新聞社から直接古紙を購入する契約を締結したと発表しました。読売新聞が回収した古紙を直接購入することで、新聞用紙の原料である新聞古紙を長期的かつ安定的に循環させるクローズド・ループに参画するとしています。
このクローズド・ループシステムは、新たなリサイクルの輪を構築し、紙リサイクルシステムの維持拡大につながるものであるとして、同社は今後も持続可能な循環型社会の実現に向けて取り組んでいくとしています。
【印刷・製品関連】
1.交通広告 電子看板で拡大の可能性 |
3月26日付の日本経済新聞紙上にて、タクシーや鉄道などの電子看板を利用する広告が増えていると報じられています。記事によると、
内容 | 電車の網棚の上やタクシーの助手席の後ろなど、従来ポスターやチラシでの広告が掲載されていた部分に電子看板を設置。法人向けサービスを手掛ける新興企業などの出稿が増えている。 |
利点 | 平均乗車時間に照らして配信する広告の本数を決め、間にニュースなどを挟んでお客様の目を引く、 従来よりも情報量が多くなり、また、時間帯や曜日に合わせて流す広告を変える 等の工夫で、見てもらいやすくし、広告収入を増やしやすいなどの利点もある。 |
とのことで、電通の調べでは、2019年の交通広告費は2010年比7%増加したと報じています。
今後の交通広告費のさらなる発展の契機として、記事は、
『MaaS』
マース。Mobility as a Serviceの頭文字を取った造語。マイカー以外の交通手段を全て、新たな「移動」という一つのサービスとして捉え、情報技術の活用などで予約や決済などを一括化する概念。
の台頭に注目が集まっているとし、ある推計では2023年の電子看板の広告市場が2019年比6割弱増となるとの見込みが示されていると伝えています。
※文中敬称略
※文章は2020年3月27日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。