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華陽ニュース

紙の市況(2022.1)詳細 1月20日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.リンテックが価格改定を発表

 リンテック株式会社は1月12日、製品価格の改定を発表しました。

対象製品 ファンシーペーパー
高級印刷用紙
特殊機能紙
改定幅 現行価格+15%以上
実施時期 2022年3月1日出荷分より

 同社は原料価格や諸資材価格の高騰や物流経費の上昇を理由に挙げ、価格改定に理解を求めています。


2.中越パルプが価格改定を発表

 中越パルプ工業株式会社は1月7日、包装用紙の価格改定を発表しました。

対象製品 未晒クラフト紙(重包装、軽包装、半晒クラフト)
晒クラフト紙(両更、片艶)
純白ロール紙
改定幅 現行価格+15%以上
実施時期 2022年2月21日出荷分より

 同社は原料価格や諸資材価格の高騰や物流経費の上昇、カーボンニュートラルへの対策費用を理由に挙げ、価格改定に理解を求めています。


3.日本製紙 CO₂吸収が多い苗木

 1月18日付の日本経済新聞紙上にて、日本製紙が二酸化炭素の吸収量が多い苗木の生産に乗り出すと報じられています。記事によると、

内容 従来より二酸化炭素の吸収量が5割多いスギやヒノキの苗木の生産を、大分県や静岡県など国内7拠点で開始する計画。森林総合研究所などから種を購入し、産地に植えられる大きさにまで育成する。育成した苗木は社有林に植えるほか、従来と同程度の価格で森林業者に販売する予定。
苗木の種類 特定苗木(エリートツリー苗)。成長が速く、その分、同じ期間で取り込む二酸化炭素の量が多くなる。
規模 まず2024年度に60万本の苗木を生産し、2025年春に出荷を始める予定。2030年には出荷を1,000万本に拡大する計画。

 林野庁は、森林を今後も二酸化炭素の吸収源とするため、国産木材の利用促進と植え替えを進める目的で、苗の生産を2030年に1億本、うちエリートツリー苗の生産を3,000万本とする目標を掲げていますが、日本製紙の生産への参入は既存業者が対応できない分を補い、苗の供給不足解消にもつながるとみられると記事では分析しています。


【板紙 国内の紙の市況/状況】

1.日本製紙のSchoolPOPが南日本酪農協同で採用

 日本製紙は1月13日、同社のストローレス学乳容器SchoolPOPが南日本酪農協同が供給する学校給食用牛乳の容器として採用されたと発表しました。同社の発表によると、

対象 鹿児島県の薩摩半島の一部地域、大隅半島地域、宮崎県の県西地域の合計580校
実施時期 2022年4月より供給開始
採用理由 ・ストローレスによる環境負荷低減
・北九州市での採用実績と安定した評価
・ストロー飲用を継続する部分的な事例にも対応可

 SchoolPOPの採用実績は2021年1月の高知県を皮切りに全国で6件目、九州地区では3件目になると同社は発表しています。

※SchoolPOPは同社の登録商標です。


【その他の市況/状況】

1.大王製紙が家庭紙製品の価格改定を発表

 大王製紙は1月11日、家庭紙製品の価格改定を発表しました。

対象製品 ティシュー
トイレットペーパー
キッチンタオル 等、家庭紙製品全品
改定幅 現行価格+15%以上
実施時期 2022年3月22日出荷分より

 同社は原燃料価格や荷資材費の高騰、物流コストの上昇、環境対策費用を理由に挙げ、価格改定に理解を求めています。


【印刷・製品関連】

1.木製カトラリーの導入相次ぐ

 使い捨てプラスチックの削減を目的として、店舗で提供する食器やカトラリーなどを木製に切り替える動きが相次ぎ報じられています。記事によると

マクドナルド 2022年2月から一部店舗でプラスチック製に代え木製食器と紙製ストローを導入。全国導入も検討。
ライフ 4月から全約290店舗で木製スプーンと紙製ストローをプラスチック製の代替として順次導入。年間27トン程度のプラスチックが削減できると想定。
ヤオコー 4月から約180店全店で試食用のスプーン、フォーク、デザート用のスプーンを木製に切り替え。年間約60トン程度のプラスチック削減につなげる狙い。ビニール袋入りの割りばしも紙袋入りに変更。
いなげや イートインコーナーで飲料を買った場合のストローをマドラーを紙製ストローと木製マドラーに切り替えることを検討。

 4月の「プラスチック資源循環促進法」の施行を前に飲食店、スーパー、コンビニエンスストアなどが対応を進めており、ストロー以外のカトラリーに関しては木製への切り替えが相次ぎ報道されています。


※文中敬称略
※文章は2022年1月18日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。