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華陽ニュース
紙の市況(2022.1)詳細 1月31日更新分
【洋紙 国内の紙の市況/状況】
1.日本製紙連合会が2022年見通しを発表 |
日本製紙連合会は1月20日、紙・板紙の内需の2021年見込みと2022年見通しを発表しました。公式サイトの資料によると、
内需 | 国内出荷重量に輸入重量を加え、流通在庫の増減を加味したものを内需と規定。 |
紙・板紙総計の 2021年内需実績見込み |
前年比では1.6%のプラス、2019年比では8.1%のマイナスの見込み。 グラフィック用紙は前年比1.3%マイナス、2019年比17.3%マイナス、 パッケージング用紙は前年比4.1%プラス、2019年比2.0%マイナスの見込み。 |
紙・板紙総計の 2022年内需見通し |
2021年比0.7%のマイナス、2019年比8.7%のマイナスと予想。 グラフィック用紙は2021年比4.4%のマイナス、2019年比20.9%のマイナス パッケージング用紙は2021年比1.5%のプラス、2019年比0.6%のマイナスと予想。 |
プラス要因 | ・北京冬季オリンピック・パラリンピック、参院選、サッカーワールドカップ等のイベント ・景気の緩やかな回復基調やネット通販の拡大、衛生意識の高まり等の近年の社会の動き ・脱プラスチックによる紙化の動き 等 |
マイナス要因 | ・人口減少やデジタル化、省包装の動きなど、構造的要因の継続 ・コロナ感染再拡大・長期化のリスク |
構造的要因やコロナ禍以降のネット通販の拡大、衛生意識の高まりといった動きが継続し、グラフィック用紙はマイナス、パッケージング用紙と衛生用紙はプラスの傾向が2022年も続くと想定されています。
【板紙 国内の紙の市況/状況】
1.レンゴーがパッケージ関連の受賞等を発表 |
レンゴーは1月20日、「Pentawards2021」(ペントアワード)と「ワールドスターコンテスト2022」で同社が関わったパッケージがそれぞれ入選・受賞したと発表しました。同社の発表によると、
ペントアワード | 2007年から毎年開催される、パッケージデザインのみを対象とした世界的なコンペティション。 同社が関わったJA静岡市のみかんの段ボール輸送箱が、「Pentawards2021」の食品部門で入選。 |
ワールドスター コンテスト |
世界包装機構が主催する世界的なパッケージコンテスト。 同社が関わったマヨネーズの外装用段ボールケース、ボーロ菓子のパッケージ、エアコン部品の段ボール包装の3点がワールドスター賞を受賞。 |
ワールドスター賞を受賞した3点は「2021日本パッケージングコンテスト」でも入賞を果たしており、今般の「ワールドスター賞」の受賞により、世界でもその有用性が認められたことになると同社は表明しています。
【その他の市況/状況】
1.日本製紙クレシアが家庭紙製品の価格改定を発表 |
日本製紙クレシアは1月20日、家庭紙製品の価格改定を発表しました。
対象製品 | ティシュー トイレットペーパー ペーパータオル 等、家庭紙製品全品 |
改定幅 | 現行価格+10%以上 |
実施時期 | 2022年4月1日出荷分より |
1月11日の大王製紙に続く家庭紙大手の値上げ発表に、同業他社の動きにも注目が集まっています。
【印刷・製品関連】
1.紙の書籍が15年ぶりに前年比増 |
公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所は1月25日、2021年の紙+電子の出版市場規模を発表しました。同所のサイトに掲載された発表によると、
紙+電子の 出版市場 |
前年比3.6%増加。電子出版は前年比18.6%増加、紙の出版市場は前年比1.3%減少。出版市場全体に占める電子出版の割合が27.8%と、前年から3.5ポイント上昇。 |
電子出版 | 電子コミックが前年比20.3%増、電子書籍が同12.0%増。対して電子雑誌は同10.1%減。 コミックは映像化作品のヒットや韓国発の縦スクロールコミックの伸長などが寄与。書籍はセールやキャンペーン、作家の電子化解禁などが影響。 雑誌は読み放題サービスの会員減が続いている。 |
紙の出版 | 書籍は15年ぶりに前年比2.1%増とプラスに転じるも、雑誌が同5.4%減で全体としては前年比1.3%のマイナス。前年のリアル書店の休業の影響や巣ごもり需要の継続で上半期は前年比プラスで推移したが、コロナの感染状況が落ち着いた秋以降は書籍・雑誌とも前年比マイナスに。 書籍は児童書、文芸書、語学・資格書などが好調。動画投稿アプリで紹介された書籍がヒットするなど、Webと連動した動きもみられる。 |
電子出版市場に占める電子コミックの割合は88.2%となったとのことで、電子コミックの売上の伸びが著しい様子がうかがわれます。
※文中敬称略
※文章は2022年1月27日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。