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華陽ニュース

紙の市況(2024.2)詳細 2月20日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.王子製紙 苫小牧工場の火災の設備を停機

 王子ホールディングスは2月16日、王子製紙苫小牧工場N‐2号マシンを停機すると発表しました。

対象設備 王子製紙 苫小牧工場 N‐2号マシン
主要生産品種 新聞用紙、印刷用紙
生産能力 93千トン/年

 需要が継続的に減少している新聞・印刷用紙の生産体制最適化の一環と同社は停機の理由を説明していますが、当該マシンは昨年10月に発生した火災の影響で既に停止中で、同マシンでの生産品は同工場内の他のマシンへ生産移管済みであるとしています。


2.製紙8社 2024年3月期第3四半期業績を発表

 2月14日までに、製紙8社の2024年3月期第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績が発表されました。各社の公式サイトに掲載された決算短信によると、

全般に価格改定が奏功したと分析されています。

また

日本製紙 2024年3月期通期の業績予想を修正。黒字転換する予想は変わらないが、売上高・営業利益・経常利益を前回発表予想より下方修正。
三菱製紙 2023年8月30日の八戸工場のボイラー事故の復旧費用、ドイツ連結子会社の2工場の事業売却や事業構造改革などに伴う特別退職金・減損損失などを第3四半期において特別損失に計上。投資有価証券売却益の計上や固定資産譲渡益計上見込みなどから、2024年3月期通期の予想は変更せず。

が併せて発表されています。


3.大王製紙と北越コーポレーションが提携検討開始を発表

 大王製紙と北越コーポレーションは2月13日、業務提携に向けて具体的な検討を開始することで合意したと発表しました。紙パルプ業界を取り巻く厳しい経営環境の下、主に「生産技術」「原材料購買」「製品物流」の3分野で提携することを検討するとのことで、OEMや木材チップ調達、物流網や物流倉庫などといった点が具体的な検討点として挙げられています。2月14日付の日本経済新聞は検討開始を報じ、株主に相乗効果をアピールする狙いもあるとの見方を提示しています。


【板紙・パッケージに関する市況/状況】

1.王子HD 液体紙容器のリサイクルについて日本テトラパックと共同で取り組み

 王子ホールディングスは2月8日、アルミ付き紙容器の回収、段ボールへのリサイクルのシステム構築に向け、日本テトラパック株式会社と共同での取り組みを本格的に開始したと発表しました。
 従来よりポリラミ加工されたチルド向け紙容器及び紙コップから段ボールへのリサイクルのシステムは構築していましたが、今回、使用後あるいはテトラパックなどの製造工場で損紙となったアルミ付き紙容器を回収して紙繊維、ポリエチレン・アルミ層へ分離し、紙繊維部分を段ボールとしてマテリアルリサイクルするシステムを国内で初めて確立したとのこと。
 既に2023年7月から一部エリアでの実証実験を開始していましたが、今後順次エリアを拡大し、全国規模でのシステム構築による循環型経済の実現に向けて取り組みを本格化させていくと、同社は取り組みの意義について説明しています。


【その他の市況/状況】

1.王子・三菱も家庭紙値上げ

 王子ネピアは2月9日、三菱製紙は2月16日に、それぞれ家庭紙の価格改定を発表しました。

王子ネピア
対象品種 ティシュ、トイレットロールなど家庭紙製品全品
改定幅 現行価格より10%以上
改定時期 2024年4月22日出荷分より
三菱製紙
対象品種 ティシュ、トイレットペーパー、ハンドタオル、キッチンタオル他
家庭紙製品全般
改定幅 現行価格の+10%以上
改定時期 2024年4月22日出荷分より

 既に大王製紙、日本製紙は家庭紙の値上げを発表済みであり、大手製紙メーカーによる国内家庭紙の値上げ発表が出そろっています。


【ESG、SDGs等関連】

1.北越 CDP気候変動でAマイナス、フォレストでB評価を獲得

 北越コーポレーションは2月13日、「CDP気候変動」でAマイナス、「CDPフォレスト」でBの評価を獲得したと発表しました。国際的な環境NGOである英国のCDPが毎年グローバル企業の「気候変動」「水セキュリティ(水資源保護)」「フォレスト(森林保全)」に関する開示や取り組みを評価するもので、北越コーポレーションの発表によれば「Aマイナス」はリーダーシップレベル、「B」はAマイナスに次ぐマネジメントレベルに位置するとのこと。今後も同社は社会課題の解決と企業としての成長を両立させ、サステナビリティ活動を積極的かつ能動的に推進していくと表明しています。


【印刷、製品、その他関連】

1.大日本印刷 プラスチックを使用しない環境配慮型の配送伝票

 大日本印刷は1月29日、プラスチックを使用しない環境配慮型の配送伝票を開発したと発表しました。公式サイトに掲載された発表によると、

内容 宅配業者等が使用する配送伝票で、一部の製品ラインアップで使われているプラスチックシートを紙に切り替えた環境配慮型製品を開発。2024年1月より本格販売を開始。
背景 2個口以上を同一の届け先に発送する場合に使用されている複数口伝票では、剥がす際の破れを防ぐためにプラスチックシートが使用されていた。同社は紙や接着剤の種類等の材料構成を最適化、製造工程も見直すことで現行品と同等の強度の高い紙への切り替えを実現、温室効果ガス排出量の削減が期待できる環境配慮の複数口伝票の開発に成功した。
実例 2023年10月よりヤマト運輸の複数口伝票で採用。サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量を現行品から約40%削減。

 同社は今後もプラスチックの使用量を削減した事務用印刷物や証券印刷物の開発を推進し、環境配慮型の製品のラインアップを拡充していくと表明しています。


※文中敬称略
※文章は2024年2月19日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。