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紙の市況(2025.2)詳細 2月28日更新分

【板紙・パッケージに関する市況/状況】

1.北越コーポ、カップ原紙の値上げを発表

 日本製紙、中越パルプ工業に続き、2月20日、北越コーポレーションがカップ原紙の値上げを発表しました。

対象品種 カップ原紙
値上げ幅 現行製品価格の15%以上
実施時期 2025年4月1日出荷分より

 生活消費財の値上げに通じるカップ原紙や家庭紙などで値上げ発表が相次いでいます。
 

2.王子HD 「FOODEX JAPAN2025」にパッケージを出展

 王子ホールディングスは2月18日、3月11~14日に開催される「FOODEX JAPAN2025」への出展を発表しました。出展する製品は「パルプモールド製品」や「O‐hajiki」、シルビオシリーズ、「カルフレッシュ」で、「森から生まれた、食の安全につながるパッケージ」をテーマに、サステナブルな製品群を揃えたとのこと。同社はブースを訪問して環境に配慮したパッケージの進化を体験してほしいと呼びかけています。

 
【その他の市況/状況】

1.三菱製紙 家庭紙の値上げを発表

 三菱製紙は2月25日、家庭紙製品の値上げを発表しました。

対象製品 ティシュ、トイレットペーパー、ハンドタオル、キッチンタオル他家庭紙製品全般
改定幅 現行価格の+10%以上
実施時期 2025年4月21日出荷分より

 家庭紙については大王製紙、丸富製紙、王子ネピア、カミ商事、日本製紙クレシアなどがパルプ製品や再生紙製品の値上げを発表しています。

2.王子ネピア ティシュ・ハンドタオルの箱を小型化

 王子ネピアは2月25日、「ネピア プレミアムソフト」「ネピア ネピネピ(150組、200組)」「ネピア ネピeco」「ネピア 激吸収ハンドタオル」の箱サイズをリニューアルし、2025年3月より全国で順次販売開始すると発表しました。ティシュの枚数や厚みは変えずに箱の高さと奥行きを小さくする「コンパクト化」で

・省スペースで持ち運び、収納を便利に
・外装フィルムの使用量減少で約12%の省プラ化
・輸送トラックの1台当たりの積載率向上で、約21%、年間トラック156台分のCO₂排出量削減
・店頭での陳列・品出し回数の削減

になると試算を発表しています。
 同社はこのコンパクト化で、日々の暮らしがより便利になるだけでなく、商品選びを通じて、地球環境や社会課題解決に貢献できる商品となったと説明しています。
 

【ESG、SDGs等関連】

1.王子HD ムーミンとコラボして森の価値を発信

 王子HDは2月19日、ムーミンとコラボレーションして、森がくらしにもたらす価値を発信する「WITH FOREST PROJECT」を同日開始すると発表しました。自然と共に生きるのどかで美しい暮らしが描かれる「ムーミン」の物語は、森林を健全に育て、森林資源を活かした事業を150年以上続ける同社と共通の価値観を持つとして、このコラボレーションで全ての人に森を身近に感じてもらうことを目的に、森の価値を発信する取り組みを始めるとのこと。
 具体的な取り組みとしては

・王子の森の木材からつくられたムーミン像を銀座本社等で展示
・王子の森の木材を表紙に使用した「森と生きるハンドブック」をノベルティとして配布
・特設サイトの公開

を開始し、今後

・ムーミンの世界観を感じながら、森とくらしの深い結びつきを体験できる期間限定ポップアップイベント
・期間限定イベントの開催に合わせた交通広告展開
・ネピア ネピecoティシュムーミンデザインの数量限定発売

を予定しているとしています。

2.王子・北越、CDPで高評価獲得

 王子HDと北越コーポレーションは2月、企業や自治体の環境への取り組みを評価し開示を行う国際的な非営利団体、CDPによって、高評価を得たと発表しています。王子HDはフォレスト部門で3年連続のA、北越コーポレーションも同部門でA評価を獲得したとのこと。CDPは企業に送った質問書の回答によって企業の環境対策のスコア付けを行っており、最高レベルのAは環境問題の管理においてベストプラクティスを行っていることを示し、環境問題について自社の事業に沿った理解をしていて、その認識や実行したアクションについて説明できているレベルであるとされています。

【印刷、製品、その他関連】

1.芥川賞・直木賞作品の本文用紙はソリスト(N)

 中越パルプ工業は2月12日、1月15日に発表された第172回芥川賞2作品・直木賞1作品のうち、芥川賞の『ゲーテはすべてを言った』と直木賞の『藍を継ぐ海』の本文用紙に同社川内工場生産の『ソリスト(N)』が使用されていると発表しました。『ソリスト(N)』はクリーム色の嵩高書籍用紙で、軽くて柔らかいのが特徴とのこと。『ソリスト』という紙名には、出版社の方々にソリストになって自由に表現してほしいという願いが込められていると同社は意図を説明しています。 

※文中敬称略
※文章は2025年2月26日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。