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華陽ニュース

不定期配信 江戸ネタ 15

今年の大河ドラマ「べらぼう」の舞台、江戸。文化の担い手が特権階級から町民へと広がり、政治に与える経済の影響が拡大するこの時代には、様々な文化や風習が新しく生まれ、現代へとつながっているものもあります。
江戸時代の出版や紙、風習や様々な出来事などについて、小ネタをご紹介致します。

15 「大本・中本と半紙本・小本」

 江戸時代の本の大きさとしてよく出てくるのが「大本」「中本」「半紙本」「小本」。これは美濃紙(9寸2分X1尺3寸7分、約27センチX約39センチ)と半紙(8寸X1尺1寸、約24センチX約33センチ)の大きさを基にした寸法で、美濃紙を2つ折りにしたのが「大本(約27センチX約19センチ)」、それをさらに半分にしたのが「中本(約19センチX約13センチ)」、半紙を2つ折りにしたのが「半紙本(約24センチX約16センチ)」、それをさらに半分にしたのが「小本(約16センチX約12センチ)」となっています。
 大きさ順に並べると、「大本」「半紙本」「中本」「小本」の順になりますが、江戸時代の本はサイズと内容が連動していた場合が多く、学術書などは「大本」、談義本やシリアスな内容の読本は「半紙本」、黄表紙や人情本など庶民向けの軽い読み物は「中本」、遊里に関連した洒落本などは「小本」として出版されている例が多いようです。