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華陽ニュース
紙の市況(2025.7)詳細 7月10日更新分
【板紙・パッケージに関する市況/状況】
1.王子マテリア 白板紙などの値上げを発表 |
王子マテリアは6月27日、白板紙などの価格改定を発表しました。
対象品種 | 白板紙(全品種) 色板紙 チップボール |
値上げ幅 | 現行価格より+10%以上 |
実施時期 | 2025年10月1日出荷分より |
同社は原燃料価格の高止まり、諸資材の上昇、薬品価格や物流費の高騰、人件費の増加を理由に挙げ、値上げに理解を求めています。
2.北越コーポ コート白ボールの値上げを発表 |
北越コーポレーションは7月1日、コート白ボールの価格改定を発表しました。
対象品種 | コート白ボール |
値上げ幅 | 現行価格の10%以上 |
実施時期 | 2025年10月1日出荷分より |
同社は昨年10月1日からは白板紙(特殊白板紙、高級白板紙)、キャスト紙、今年4月1日からはカップ原紙を値上げと発表しており、板紙関連での価格改定を進めています。
3.レンゴー 段ボール原紙等の値上げを発表 |
レンゴーは7月3日、段ボール原紙等の価格改定を発表しました。
対象品種 | 段ボール原紙 紙管原紙 チップボール |
段ボール製品 紙器製品 |
値上げ幅 | 現行価格より10円/kg以上 | 原紙価格改定分に、段ボール工場、紙器工場での コスト上昇分を加え、個別に提示 |
実施時期 | 2025年10月1日納品分より |
同社は今年1月1日納品分よりのコート白ボール全品種の価格改定を発表しており、板紙製品では今年2度目の価格改定となります。
4.レンゴー 「越前和紙の里 紙の文化博物館」のイベントに出展 |
レンゴーは7月1日、福井県越前市にある「越前和紙の里 紙の文化博物館」の特別企画展『越前和紙の地からつながる環境素材展‐もうひとつの紙々‐』に出展すると発表しました。展示会は7月2日~9月15日(休館日は毎週火曜日)の開催で、同社は1901年に前身の会社が設立されて以降の武生工場の歴史と、持続可能な環境素材として再注目されているセロファン、ビスコパール、REBIOSなどセルロース製品の展示を行うとのこと。同社は多くの皆様の来場をと呼び掛けています。
【その他の市況/状況】
1.5月末の古紙在庫が前月比増 |
7月3日付の日本経済新聞紙上にて、関東製紙原料直納商工組合まとめによる5月末の古紙在庫(32社分)が前月末比で0.4%増となったと報じられています。増加は2か月ぶりで、在庫率も15%を上回ったとのこと。増加の要因は段ボール原紙在庫増で、段ボール原紙生産の停滞感による出荷の減少が影響したものと記事では分析されています。
【印刷、製品、その他関連】
1.日本人作家のミステリーが英ミステリー翻訳部門賞を受賞 |
7月5日付の日本経済新聞その他メディアで王谷晶さんの『ババガヤの夜』がイギリスの文学賞「ダガー賞」の翻訳部門の受賞作に選ばれたと報じられています。ダガー賞は英国推理作家協会が犯罪小説やスリラー、サスペンスを含む優れたミステリー小説に贈る賞で、日本人が同賞を受賞するのは初めてとのこと。先日「The British Book Awards 2025」のDebut Fiction部門受賞が報じられた柚木麻子さんの『BUTTER』もダガー賞翻訳部門の最終候補にノミネートされたとのことで、日本人作家の国外での活躍の報道が続いています。
※文中敬称略
※文章は2025年7月8日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。