KAYO NEWS
華陽ニュース
紙の市況(2025.11)詳細 11月30日更新分
【洋紙 国内の紙の市況/状況】
| 1.中越パルプも価格改定発表 |
中越パルプ工業は11月19日、印刷・情報用紙の値上げを発表しました。
| 対象品種 | 印刷・情報用紙 |
| 改定幅 | 現行価格より+10%以上 |
| 実施時期 | 2026年2月1日出荷分より |
原燃料の高止まりや労務費等の向上、設備の老朽化等を主因として、同社は価格改定に理解を求めています。
| 2.特種東海、「もみがみ」の生産一時停止を発表 |
特種東海製紙は11月19日、「もみがみ」の生産を一時停止すると発表しました。同社岐阜工場の閉鎖に伴い同品種の三島工場への転抄を進めていましたが、不具合が発生し、同日時点で転抄の目途が立っていないとのこと。同社は三島工場での生産が可能になるまでに1年程度かかる可能性があるとし、現在庫分をもって供給が一時停止することに理解を求めています。
【その他の市況/状況】
| 1.L‐BKP10月積み対日価格が上昇 |
11月20日付の日本経済新聞紙上にて、南米産L‐BKPの10月積み対日価格が前月比2%上昇したと報じられています。2か月連続の上昇とのこと。採算が悪化した南米のパルプメーカーが価格を修正していることが要因で、アジア市況に大きな影響を及ぼす中国の紙需要は上向いてはいないと記事では伝えられています。
| 2.家庭紙の10月店頭価格が横ばい |
11月20日付の日本経済新聞紙上にて、家庭紙の10月の店頭価格が前月比横ばいとなったと報じられています。東京紙商家庭紙同業会のまとめによるもので、主要品種全てで前月比横ばいとなるのが3か月連続していると記事では伝えられています。
| 3.古紙輸出入札価格が下落 |
11月26日付の日本経済新聞紙上にて、11月積みの古紙輸出入札価格が前月比6%下落したと報じられています。関東製紙原料直納商工組合によるもので、台湾向け段ボール古紙が対象とのこと。中国で輸入古紙パルプの規制が強化されたこと、中国や東南アジア諸国で段ボール原紙の需要低迷が続いていることなどが市況低下の要因と記事では分析しています。
【印刷、製品、その他関連】
| 1.日本紙パルプ商事 「手書き価値研究会」の調査結果を公開 |
日本紙パルプ商事は11月19日、同社が参画する「手書き価値研究会」が2025年3~8月に実施した「筆記と読書の関係性を科学的に検証する調査」の結果を同社サイトにて公開しました。全国の18~29歳の学生1,062名を対象にしたもので、講義内容や日常的な予定を紙や電子機器などでどのように記録するか、日常的に本や新聞・雑誌を読むかといった、デジタル時代における「書くこと」「読むこと」の習慣の変化や影響を調査したものとのこと。項目ごとに紙・電子いずれの機器を用いるかが調査され、報告されていますが、紙・電子いずれでも講義内容を記録しない人が全体の10%、予定を記入しない人が全体の24%、本(マンガなど多様な項目を含む)・雑誌・新聞を読まない人が全体の20%となっており、媒体に関係なく「書く」「読む」習慣がない人が一定数存在することも分かる結果となっています。
※文中敬称略
※文章は2025年11月26日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。