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紙の市況(2026.5)詳細 5月20日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.製紙8社 業績発表

 5月15日までに製紙メーカー8社が2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月1日)の業績を発表しました。各社サイトに掲載された決算短信によると

 合わせて公表された2027年3月期の連結業績予想で王子ホールディングスは連結純利益が通期で前期比37%減となるとしており、原燃料価格の上昇に対する製品価格の転嫁を進めるが前期に計上した不動産や株の売却益の反動が出ると、5月16日付の日本経済新聞にて報じられています。
 

【板紙・パッケージに関する市況/状況】

1.日本製紙 液体用紙容器の値上げを発表

 日本製紙は5月12日、液体用紙容器の値上げを発表しました。

対象品種 液体用紙容器及び副資材全品
値上げ幅 10%以上
実施時期 2026年7月1日納入分より

 中東情勢の緊迫化に伴い原材料価格が大幅に上昇したためとしており、他の品目への影響も懸念されます。
 
 
【その他の市況/状況】

1.大王製紙 家庭紙の値上げを発表

 エリエールブランドを展開する大王製紙は5月15日、家庭用・業務用紙製品と紙加工品の値上げを発表しました。

対象品種 家庭用・業務用製品 全品
値上げ幅 現行価格より15%以上
実施時期 2026年8月1日納品分より

 これまでの原燃料価格の状況に加え、中東情勢により原材料や資材の調達価格上昇、供給面での不透明感の強まりから、コスト上昇が自助努力のみで吸収できる範囲を超えたとして、同社は値上げに理解を求めています。

2.4月積み古紙輸出価格が上昇

 5月9日付の日本経済新聞紙上にて、関東製紙原料直納商工組合の4月積み輸出入札価格が3月積み比7%上昇したと報じられています。段ボール古紙が対象で、中東情勢の混迷から海上運賃が上昇したことを反映したものと記事では伝えられています。
 

3.使用済み紙コップから布製品

 王子ホールディングスは5月11日、使用済み紙コップから取り出したパルプを原料とする紙糸「OJO⁺PC」を生産し、布製品にアップサイクルする取り組みを開始したと発表しました。王子エフテックス、王子ファイバーとの協働による取り組みで、王子エフテックスが使用済み紙コップを紙糸OJO⁺原紙にリサイクル、その原紙から王子ファイバーが紙糸「OJO⁺PC」を撚糸し、布製品にアップサイクルすることで付加価値向上を図るとのこと。この取り組みはリサイクル困難とされてきた素材を再生可能にしていくことを目的として王子HDが2025年9月に立ち上げた新ブランド「Renewa」の一環とのことで、王子グループは引き続き、資源の循環利用や環境配慮型素材・製品の開発を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。
  

【印刷、製品、その他関連】

1.興和 一部製品のプラ包材代替に「ストーンシート」採用

 興和は5月7日、「キューピーコーワ」シリーズの一部製品の容器をプラスチック代替品「STONE‐SHEET(ストーンシート)」製に切り替えると発表しました。ストーンシートはアースクリエイト社開発、樹脂に炭酸カルシウムを混ぜたプラスチック代替素材で、空き容器は可燃ごみとして扱えるほか、石油由来原料を減らし、二酸化炭素排出量を抑える効果も見込めるとのこと。興和は同時に容器内のプラ製緩衝材を廃止、外箱の紙使用量の削減、説明文書の同封の廃止で、サステナブルな社会の実現へ貢献すると表明しています。
 

2.食品パッケージ 白黒化検討の動き

 5月11日、カルビーが一部食品のパッケージをカラーから白黒に変更する予定であると各メディアにて報じられました。中東情勢の影響で原油価格が高騰し、印刷インキの溶剤や樹脂の品薄状態が続いて特にパッケージ用途のカラーインキの入手が困難になっているため、と12日付の日本経済新聞は背景を説明しており、同様の状況下にある食品メーカーは多いとのこと。同紙によれば伊藤ハムもパッケージの白黒化について言及しているとのことで、今後パッケージ印刷の簡素化が進むかどうかに注目が集まりそうです。
 

※文中敬称略
※文章は2026年5月18日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。