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ニューノーマルにこの一品40 気候変動対応③大王製紙

【ニューノーマルにこの一品】

 「ニューノーマル」という言葉は新型コロナウイルス下での生活や仕事の新しい様式を表す言葉として使われていますが、近年、私たちの生活や考え方に影響を与え、変えてきたものには、海洋汚染の深刻化による脱プラの動きや、SDGs、ESG、ダイバーシティ等、さまざまなものがあります。
 その、様々なもので形作られる「ニューノーマル」に、紙で貢献できる製品とは、の観点からの取組みをご紹介いたします。

40 気候変動対応③大王製紙

 大王グループは1993年に「DAIO地球環境憲章」を制定(同社によると製紙業界で最も早い制定)。2021年には「大王グループ サステナビリティ・ビジョン」を策定してこれまでの取り組みと連携させ、地球環境への貢献を経営に織り込んだ推進体制で積極的な取り組みを続けています。
 同社が推進する多岐にわたる取り組みのなかから、気候変動対応に関連する部分を抜粋してご紹介致します。

大王グループ
サステナビリティ・ビジョン
経営理念「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」そのものが自社の存在意義であると定義。
「やさしい未来」の実現のため
1.衛生=人々の健康を守る
2.人生=人生の質を向上させる
3.再生=地球を再生する
の「3つの生きる」を成し遂げるべきビジョンとし、重要課題を
D=Dedicated ものづくりへのこだわり
A=Attentive 地域社会とのきずな
I=Integrated 安全で働きがいのある企業風土
O=Organic 地球環境への貢献
に分類している。
「Organic 地球環境への貢献」の重要課題のひとつとして「気候変動への対応」が挙げられている。
気候変動への対応 2030年に「化石由来の二酸化炭素排出量46%削減(対2013年度)」、2050年に「カーボンニュートラルの実現」と目標設定。「DAIO地球環境憲章」と連携させて、「地球温暖化対策の推進」を掲げる。
具体的な取り組みとして
①再生可能エネルギーの利用など燃料転換の実施
②省エネルギーの推進
③吸収源(植林の適正管理、植林面積の拡大)
をロードマップの項目に挙げる。
排出量削減の取り組み ・バイオマス燃料への転換
・廃棄物燃料の有効利用
・低炭素燃料への転換
などを具体的な取り組みとして挙げている。
既に
・高効率黒液回収ボイラー稼働(三島工場、2020年7月)
・製紙排水を利用したバイオガス発生設備稼働(三島工場、2020年10月)
・石灰を焼成して再利用する設備で重油の一部をバイオガス・天然ガスで代替する燃料転換を実現(三島工場、2021年10月)
・石灰を焼成して再利用する設備で、重油を都市ガスで代替しバイオガスとの混焼とする燃料転換を実現(可児工場、2020年6月)
・太陽光発電設備の設置
 (2013年3月~ 大津板紙石山物流センター
  2014年11月~ いわき大王製紙
  2017年1月~ エリエールプロダクト福島工場
  2023年2月~ ダイオーペーパープロダクツ 島田事業所
  2023年4月~ 大王製紙川之江工場・可児工場
  2024年4月~ 大王製紙三島臨海工場)
を実施済み。
ブラックペレットの開発 丸太から製材する過程で発生する樹皮やおがくずなどを原料とするブラックペレットの開発に取り組み、化石燃料への代替で二酸化炭素排出量削減を目指している。2026年度に石炭ボイラーでの混抄の実証試験を開始、最終的には三島工場の石炭ボイラーの1缶すべての燃料をブラックペレットで賄う計画。
その他 2021年5月に「大王グループ サステナビリティ・ビジョン」を策定するとともに、気候関連情報開示タスクフォース提言への賛同を表明。提言に沿った気候変動関連のリスク・機会評価を行い、経営戦略やリスク管理などに反映させ、情報開示の充実を進めている。

 同社は2021年6月、丸住製紙、日本政策投資銀行とともに「四国中央市カーボンニュートラル協議会」を設立。2023年3月には愛媛製紙を含めた4社で四国中央エリアのカーボンニュートラル実現に向けたロードマップを策定・公表し、企業や金融機関、教育機関、行政を結んでともに地域のカーボンニュートラルの実現を目指す活動にも取り組んでいます。 

※上記は2024年3月22日時点で公表されている「大王グループ サステナビリティ・ビジョン」「DAIO地球環境憲章」「統合レポート」「ニュースリリース」を参考に華陽紙業にて抜粋・編集しており、その後新たに発表・実施された対策を含んでいない場合があります。

※文章中、敬称略