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紙の市況 (2015.5)詳細  5月10日更新分

【洋紙 国内紙の市況/状況】

1.王子HD 営業利益減との報道

 日本経済新聞紙上にて、王子ホールディングスの2015年3月期連結決算の見込みが報じられています。5月3日の報道によると、

売上高 1兆3,300億円前後 前期比ほぼ横ばい、2月6日発表の予想より100億円減
営業利益 470億円程度 前期比24%減、2月6日発表の予想より30億円減

とのことで、営業利益に関しては、

昨年7月発表の予測 昨年10月発表の予測 今年2月発表の予測 今回の報道
700億円 580億円 500億円 470億円

と、消費増税後の駆け込み需要の反動や原燃料価格の上昇など、2015年3月期の経営環境が非常に厳しく変遷した様子が窺えるものとなっています。
 2016年3月期の営業利益については、昨年買収したニュージーランド・CHHPP社の業績が寄与して700億円程度と増益になると伝えられており、海外売上高比率も王子ホールディングスの計画通り3割弱程度になると報じられています。これらの報道は王子ホールディングスの正式発表ではなく、業績の詳細については5月15日の同社の正式発表を待つ必要がありますが、昨年5月の2014年3月期の決算説明会において同社は、海外売上高比率を2020年度には50%と予想する経営戦略を発表しており、今後も海外事業やパッケージング、機能材、生活消費財といった分野への注力が継続されるものと思われます。

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2.三菱製紙 業績予想を修正

 三菱製紙は4月30日、2015年3月期の連結業績予想について、修正を発表しました。昨年10月31日に発表した予想と比較すると、

項目 前回予想 今回予想 要因
売上高 2,150億円 2,150億円
営業利益 15億円 10億円 欧州市場の感熱紙競争激化の影響が従来見込みより大
経常利益 1億円 外貨建て債券の評価差を計上
当期純利益 25億円の損失 43億円の損失 繰延税金資産の取り崩し

とのことで、欧州市場の競争が収益を圧迫し、自己資本の一部として資産計上されている繰延税金資産についても見直しが必要となった状況が窺われます。
 2015年3月期の連結業績と2016年3月期の連結業績予想の正式発表は5月14日に予定されていますが、最終損益に関しては2011年3月期以来の赤字となるものと思われます。

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3.日本製紙 株式売却損を特別損失に計上

 日本製紙は4月30日、四国コカ・コーラボトリング株をコカ・コーラウエストに譲渡する契約を締結したのに伴い、株式売却損を2016年3月期第一四半期に特別損失として計上する見込みであると発表しました。

売却対象 四国コカ・コーラボトリング株式会社の全株式
株式譲渡実行日 2015年5月18日予定
損益計上 株式譲渡実行以前に四国コカ・コーラボトリングより日本製紙に約88億円を配当。
日本製紙は株式売却損約164億円を2016年3月期第1四半期に計上。

 日本製紙の2015年3月期の連結決算は5月15日に発表予定ですが、その際合わせて2016年3月期の連結業績予想も発表されて予定となっています。

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4.ザ・パック 新工場を建設

 包装材大手のザ・パックが2019年に新工場を建設する予定であると報じられています。

背景 ①百貨店などで富裕層や訪日外国人による高額品の売れ行きが好調なことを背景に、百貨店やアパレル向け高級紙袋の需要増に対応
②関西の主力2工場の老朽化に対応し、生産を新工場に集約
立地候補 大阪府などで最終選定中
投資額 200億円(売上高の2割超)
同社の状況 2015年12月期に過去最高売上高を更新する見通し。
有利子負債がゼロ。

 同社は2011年にも埼玉県日高市に新工場を建設・稼働していますが、好調な業績を反映し、2019年の新工場は国内最大の生産拠点となる見通しであると報じられています。

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5.キリンビールが包装資材を削減

 キリンビールがビールや缶チューハイの包装資材を軽量化すると報じられています。

概要 ①缶24本入りの箱の形状を改良、1箱あたりの紙の使用量を2割削減
②6缶パックの包装デザインを変更、従来よりも軽量化
実施計画 「一番搾り」「氷結」などを対象に新包装を6月以降段階的に採用
目的 包装資材の製造・輸送に関わるCO2の排出量を1割削減

 キリンビールはこの対策により年間5,300トンのCO2削減が可能と見ているとのことで、同様の対策が他社にも広がるか、今後に注目が集まりそうです。

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【洋紙の国外の市況/状況】

1.王子HD 南通工場に関する新聞報道を否定

 5月2日、日本経済新聞は1面で、王子ホールディングスが中国・江蘇省、南通工場の能力増強投資を中止し、代わりにその用地にネピアブランドの紙おむつ工場を建設すると報じました。報道によると、

南通工場のこれまでの経緯 ①2003年に王子HDが約2千億円を投資して紙パルプ一貫工場を建設することを発表。投資額は当時の日本の素材メーカーの中国投資として最大。
②中国当局の外資規制、排水問題、地元住民の反対などを克服し、2014年に一貫生産を開始。この時点で1,500億円を投資。
③500億円を更に投資し、パルプと洋紙を合わせた年産能力を1.7倍に引き上げる第2期工事を計画。
今回の報道 ①パルプ・洋紙の能力増強となる第2期工事を中止。
②空いた用地に数十億円を投資し、紙おむつ工場を建設、中国の紙おむつ市場に新規参入。
日経の中国紙市場分析 ①ここに来て、印刷用紙・段ボールの需要が伸び悩み。若者を中心に紙離れの傾向。
②紙おむつ市場は成長。富裕層を中心に堅実な荷動き。

とのことで、王子HDのみならず、日系製紙企業全般が、中国戦略を見直す時期に来ているとの論調となっています。
 これに対し、王子HDは5月7日発表の文書で報道を否定、

「今回報道のありました紙おむつ工場の建設につきましては、当社において決定した事実なく、江蘇省の製紙工場の今後の設備増強につきましては未定です。」
(王子ホールディングスのサイトに掲載された『一部報道について』より)

としています。
 ただ、同じ文書において同社は、海外紙おむつ事業は重要な成長分野であり、一層の需要拡大が見込まれる中国・東南アジアを中心に事業展開を進めているとしており、今後の事業や投資計画についてより一層の注目が集まるものと思われます。

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【板紙の国内の市況/状況】

1.レンゴー 子会社の新工場建設を発表

 レンゴーは5月1日、同社の子会社であるセッツカートンが新東京工場の建設に着手したと発表しました。

名称 セッツカートン 新東京工場
所在地 埼玉県川口市
経緯 埼玉県八潮市の東京工場が老朽化。敷地が狭いことから代替地に新工場を建設し移転することを決定。
スケジュール 4月30日に地鎮祭を執行済み。2016年8月完成予定。

 新工場は太陽光発電設備などを導入した環境配慮型の最新鋭工場となるとのことで、関東地区の新拠点として同社グループ段ボール事業の中核の一つとなることが期待されています。

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【板紙の国外の市況/状況】

1.レンゴー ベトナム工場の設備増強

 レンゴーは4月30日、ベトナムの合弁会社であるビナクラフトペーパー社が新しい段ボール原紙抄紙機の建設を決定したと発表しました。

ビナクラフトペーパー社 レンゴーが30%、タイのサイアムクラフト社が70%を出資して設立した、ベトナム最大の段ボール原紙メーカー。
計画概要 約150億円を投資し、現在年産24万トン程度の生産能力を50万トン弱に引き上げる計画。
新設備稼働時期 2017年第2四半期中を予定

 ベトナムの段ボール原紙の需要は今後も年率6~10%の高い伸びが続くと同社は見ており、この設備増強でビナクラフトペーパー社のマーケットリーダーとしての地位を固めたいとの思惑があるものと思われます。

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【その他の市況】

1.古紙価格 若干の上昇

 古紙の5月積み価格が若干上昇していると報じられています。段ボール古紙で4月積み比3%高、雑誌古紙が同1%高とのこと。中国の製紙大手で在庫を積み増す動き、とも伝えられていますが、中国の紙需要は低調が続いているとの報道もあり、今後の価格については弱含みで推移するのではないかとの見方もあるようです。

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2.ティッシュペーパーで国産低価格品

 国内大手家庭紙メーカーがティッシュペーパーの低価格品を品揃えしていると報じられています。枚数を減らして単価を下げた新ブランドで、輸入紙のシェア拡大に歯止めを掛けたい狙いがあるとのこと。国内各社は円安による輸入原料のコスト増を転嫁するため製品単価値上げに取り組んできましたが浸透はしておらず、低価格品の台頭が値下げ圧力に働くのではないかと心配する向きもあると報じられています。

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【印刷・製品関連】

1.ベネッセ 「脱DM」と会員数減少

 ベネッセの「脱DM」戦略が、現在のところは上手く機能していないことが報じられています。ばらまき型のDMによる勧誘を止め、学習相談などが気軽にできるリアルな店舗「エリアベネッセ」や近隣の学習塾などとの連携で顧客密着を高める方針を継続中ですが、2015年4月現在の「進研ゼミ」などの会員数は271万人で、2014年4月に比べ94万人、約25%減少したとのこと。同社は今後も従来型のDMは復活させない方針ですが、会員数減少が予想以上に大きいとの見方もあり、「脱DM」方針を貫くことができるかどうか、注目が集まっています。

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2.凸版印刷 新書体を提供開始

 凸版印刷は4月20日、同社の「凸版文久体®」シリーズの第三弾として「凸版文久見出し明朝EB」を5月上旬より提供開始すると発表しました。

名称 見出し用明朝体「凸版文久見出し明朝EB」
特徴 ①ひらがな・・・筆書きのような丸みのある文字。重力で少し下膨れたようなデザインで、柔らかく優しい印象。
②カタカナ・・・滑らかなシルエットで、動きやスピード感を演出。
③漢字・・・整えすぎていない武骨なシルエットで、力強い印象。
④英数字・・・明快なコントラストと適度に曲線を与えたデザインで、大きいサイズでも優しい印象。

 同社は今後も「凸版文久見出しゴシックEB」などの開発で2016年春までに全5書体を提供、多くの読者により読みやすい環境を提供することを目指すとしています。

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※文中敬称略
※文章は2015年5月7日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。

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