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様々な金融機関で目にされる銀行封筒、
その封筒に魅せられて約2万種を収集されたコレクターの方がいらっしゃいます。
4月22日の日本経済新聞より、コレクター・板橋宣之さんの記事を紹介させて頂きます。
地元の名所の絵をカラフルに刷る凝った封筒があれば、行名を入れただけの茶封筒もある。数カ月でデザインを変える銀行があれば、長年同じ型を守る信用金庫もある。
金融機関の個性を反映した封筒に魅せられ、6年前、43歳で活動を開始。同じ趣味の仲間10人とともに「封筒友の会」を私が発起人となって作り、日々収集に邁進している。
(略)
私が封筒を集めるのには、もう一つの理由がある。05年4月1日、ペイオフが全面解禁。その前後、金融機関の統廃合が相次いだ。私はなぜか無性に寂しくなり、消えゆく名前を残したいと強く思った。
「封筒を送ってください」。対象の金融機関に手紙を書いた。返信用の切手と封筒を添えて。当然だが、大抵は無視される。だが中には群馬のかんら信用金庫(現しののめ信用金庫)のように「どんな形でも名前が残るのはうれしい。
協力させてください」と親切に対応していただいたところもあった。心が震えた。
(略)
今、最も力を入れる『仕事』がある。金融機関の統廃合の歩みを一覧の図で表示し、各銀行の名前の下にコレクションの封筒を張ったパネルを作ることだ。地元で愛着のある埼玉りそな銀行をまず手がけた。最も難航した協和埼玉銀行の封筒を手に入れてパネルは完成。仲間に見せては喜んでいる。
夢はすべての都銀のパネルを完成させること。道のりは険しいが、コレクターのプライドに賭けてやりぬく覚悟だ。 |
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