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「紙のソムリエ」 水谷美昭です。
今年も暑い季節が近づいてきました。季節の変わり目にはお体には充分気をつけてください。
さて前回、前々回の紙、板紙の品種分類から引続き紙の基本知識を順次進めていきます。今回は『紙の連量と規格寸法』についてです。 |
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1.紙の規格(連量)について教えてください。 |
※紙は一定の寸法と枚数により重量(Kg)で表示します。それを連量(斤量)と言います。 |
紙(洋紙=薄紙)1,000枚⇒連(R)=レン。板紙(厚紙)100枚⇒ボード連(BR) |
枚数表示の例
上質紙 四六(4/6)判 〈55〉1,234枚⇒1R234枚(s) s:枚、シートの事
※紙の連量は紙の米坪(g/u)により決定されます。米坪(g/u)とは紙の1u(平米=へいべい)の重量のことです。
下記の表は上質紙の連量表です。 |
右列は寸法
下列は米坪量 |
四六判 |
B列本判 |
菊判 |
A列本判 |
52.3g/u |
45 |
43.5 |
31 |
28.5 |
64.0/u |
55 |
53 |
38 |
35 |
81.4/u |
70 |
67.5 |
48.5 |
44.5 |
104.7/u |
90 |
87 |
62.5 |
57.5 |
127.9/u |
110 |
106 |
76.5 |
70.5 |
157.0/u |
135 |
130.5 |
93.5 |
86.5 |
209.3/u |
180 |
(173.5) |
(125) |
115 |
※各寸法・米坪量の1連(レン)は1,000枚ですが実際の包装枚数は連量・寸法により500枚、250枚、125枚包装等各種有ります。
※連量は紙の米坪量と寸法により計算されます。上質四六判(寸法788o×1,091o)64.0g/uを例の取って計算式を表示します。
紙(洋紙)の連量=面積(u)×米坪量(g/u)×1000(枚)÷1,000(g⇒s換算)
=0.788(m)×1.091(m)×64(g/u)×1000(枚)÷1000=55.0213⇒55.0 |
(補足)
・面積は小数点4位を四捨五入して3位で留める。⇒0.788×1.091=859.708⇒859.708
・連量は小数点1位を2捨3入7捨8入して整数または0.5Kg単位とする。
⇒859.708×64=55.02⇒55
(2捨3入7捨8入の例)計算結果が
55.2⇒55.0、55.3⇒55.5、55.7⇒55.5、55.8⇒56.0となる
別寸や別米坪規格外等の紙のご要望がある場合には上記の計算をしていただければ連量計算が出来ます。
・その他の連量も同様に計算されますが、一部、複写用紙、軽量紙、薄葉紙等、特に米坪量の小さい紙には連量の端数処理の違う商品も有りますのでご注意下さい。 |
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2.紙の規格(規格寸法)について教えてください。 |
※製紙メーカーで抄造(紙を抄くこと)された紙は原則として巻取の状態ですが、その巻取を平判や小幅の巻取に加工します。
※下記に洋紙の平判と巻取及び板紙の代表的な規格寸法を表示します。 |
洋紙 (単位:o) |
A列本判 |
625×880 |
B列本判 |
765×1085 |
四六判 |
788×1091 |
菊判 |
636×939 |
H(ハトロン)判 |
900×1200 |
新聞紙判 |
813×546 |
板紙 (単位:p) |
L判 |
80×110 |
K判 |
64×94 ※65×95も有ります |
F判 |
65×78 |
S判 |
82×73 |
洋紙巻 (単位:o) |
B/T巻 |
765o(幅)×(1,085o流れ)×巻連数 |
A/Y巻 |
880o(幅)×(625o流れ)×巻連数 |
A/T巻 |
625o(幅)×(880o流れ)×巻連数 |
D巻 |
813o(幅)×(1,092o流れ)×巻連数 |
注:巻の流れ、巻連数についてはメーカー、商品によって違う規格の物が有ります。他にも商品により幅等の規格が有ります。
注:上記記号のうちBはB判、AはA判、DはD判及びTは紙の流れ目のタテ目、Yはヨコ目を表示しています。
※上記の他に日本工業規格紙の仕上寸法(JIS寸法)が有ります。 |
JIS寸法 (単位:o)例 |
B4 |
257×364 |
B5 |
182×257 |
A3 |
297×420 |
A4 |
210×297 |
※寸法については上記の洋紙寸法や日本工業規格寸法の他、断裁した場合の断裁寸法が有りますが、それについては後日改めて説明いたします。
◎上記に関する紙の基本事項に関するご質問等は当社セールまでお問い合わせ下さい。 |
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