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日本の伝統文化〜かるたA〜 前取締役管理部長 川瀬健男 |
昭和四十七年、大学を卒業し社会人となり、かるたの練習に打ち込む時間が殆どなくなりましたが、吉川英治氏の「宮本武蔵」を読んで開眼した私は、各地の公式試合で連戦連勝、その勢いのまま名人戦予選を勝ち抜き、昭和四十八年度名人戦の挑戦者になりました。名人戦は五本勝負で先に三勝した方の勝ち。一回戦、終盤迄ずうっとリードを許し非常に苦しい試合展開を逆転で勝利し、その後、二回戦、三回戦と勝ち、念願の名人位を獲得することができました。目標を達成できた喜びで胸が熱くなったことを今でも思い出します。その後、翌四十九年、五十年と名人位を防衛し、五十一年に敗れる迄、三年連続名人の座を守り、五十八年に再び名人位に返り咲き、通算四期名人位に就くことができました。翌年の防衛に失敗し、私の名人戦の歴史は終りを告げました。
その後は、名人戦・クィーン戦を初め、全国高等学校選手権大会などの審判長を務め、試合終了後は、講評を話しています。
地元岐阜県では、岐阜県かるた協会の会長として、協会の運営やかるた教室など、県内の競技かるたの普及と選手の育成に努めています。
次回は、岐阜県かるた協会の現況と展望を予定しています。 |
競技かるたは心・技・体のバランスのとれた力量を必要とするスポーツとして、近年、幅広い年齢層で競技者を増やしています。競技人口を100万とも200万とも言われているとか。小倉百人一首を使用するのが正式なものですが、最近、岐阜では、地域の方言を遊びながら習得できる「岐阜県方言カルタ」も出現、ルールに拘らずかるたを楽しむなら、こちらで遊んでみるのも良いかもしれませんね。
小倉百人一首競技かるた 第56期名人戦・第54期クィーン戦が2010年1月9日、滋賀県大津市の近江神宮で開催、NHK−BS2で生中継されます。川瀬は解説者として登場する予定です。是非お楽しみに!
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