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華陽ニュース
紙の市況(2022.3)詳細 3月10日更新分
【洋紙 国内の紙の市況/状況】
1.北越コーポ バイオマス発電事業に参画 |
北越コーポレーションは3月4日、バイオマス発電事業に参画することを発表しました。公式サイトの発表によると、
事業者 | 合同会社会津こもれび発電所 |
出資者 | 東京産業株式会社、株式会社東京エネシス、株式会社SHICHIJO、北越コーポの4社が出資。 北越コーポの出資比率は5%。 |
発電所建設予定地 | 福島県河沼郡会津坂下町松本工業団地内 |
発電出力 | 7,100kW |
使用燃料 | 木質チップ(未利用材、一般木材、建設廃材) |
売電先 | 東北電力ネットワーク株式会社 (FITによる20年間固定買い取り価格) |
営業運転開始 | 2024年12月予定 |
北越コーポレーションは燃料加工・調達支援を担うとのことで、地域や関係各所の理解・協力の下、計画を進めていくと表明しています。
【板紙 国内の紙の市況/状況】
1.日本製紙 白板紙で「エコレールマーク」商品認定取得 |
日本製紙は3月3日、白板紙の分野で「エコレールマーク」の商品認定を取得したと発表しました。
「エコレールマーク」は国土交通省が制定、鉄道貨物協会が運営する、単位あたり二酸化炭素排出量が少ない鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品を対象にした制度で、日本製紙は2021年8月に企業、及び洋紙を対象として認定を取得していましたが、今回それに白板紙が加わったとのこと。同社は「日本製紙グループ環境目標2030」を制定、温室効果ガス排出削減を目的として、鉄道や内航船舶など、トラックなどより環境負荷の低い輸送手段を活用するモーダルシフト輸送を推進しており、今後も、より環境負荷の低い物流体制の構築に取り組んでいくと表明しています。
【その他の市況/状況】
1.「ネピア ネピeco バイオマスマスク」新発売 |
王子ネピアは2月28日、マスク不織布に植物由来素材を80%使用したマスクを新発売すると発表しました。公式サイトの発表によると、
商品名 | 『ネピア ネピeco バイオマスマスク』 |
特徴 | マスクの不織布にサトウキビやトウモロコシなどの植物由来の素材を80%使用することで、マスク廃棄・焼却時に排出される二酸化炭素を、植物が成長する過程で吸収・固定する二酸化炭素と相殺する。 鼻まわりのワイヤーや通気性など、使用感にも配慮。 |
発売時期 | 2022年3月を予定。公式オンラインショップ「nepia銀座店」にて販売。 |
同社は今度も環境にやさしい素材を使用した商品づくりを通して、持続可能な社会に貢献できるよう、様々な取り組みを行っていくとしています。
2.花王 メリーズの値上げを発表 |
花王は3月4日、ベビー用紙おむつ「メリーズ」ブランドの「メリーズ さらさらエアスルー」「メリーズパンツ さらさらエアスルー」計8製品を2022年4月1日出荷分より値上げすると発表しました。改定幅は現行価格+約10%とのこと。店頭価格は販売店により異なるとしています。
原油、パームオイルとともにパルプの価格高騰などが値上げの要因としており、原材料価格の高騰の影響が日用消費財に次々に及んでいます。
【印刷・製品関連】
1.紙製花器 3月より販売開始 |
レンゴーは3月1日、同社などが開発した紙製花器が3月より全国の園芸・生花店などで販売される予定だと発表しました。同社、及び日比谷花壇の公式サイトの発表によると、
名称 | 「e‐pot(エポット)」 |
特徴 | すべて紙製の花器で、使い終わった後たたんでリサイクルできる。 レンゴー、松浦園芸、名古屋モウルドの3社が共同開発し、2021年日本パッケージングコンテスト贈答品包装部門賞を受賞。 |
日比谷花壇で採用 | 日比谷花壇が3本立ち胡蝶蘭の鉢としてエポットを採用し、2月16日より法人向けオンラインショッピングサイトで発売開始。エポットを日比谷花壇オリジナルの大理石調デザインに仕上げている。 紙製であるエポットを採用することで ・鉢の陶器部分をラッピング紙で包装する必要がなくなり、資源を削減 ・使用後リサイクルでき、従来不燃物して使用後の処理が問題視されていた鉢の問題の解決につながる ・陶器鉢の製造時に排出される二酸化炭素の排出量削減 ・陶器を使った重量物の運搬に伴う二酸化炭素を削減 等、環境負荷の低減に貢献し、また胡蝶蘭を贈り贈られる企業の環境問題に配慮した姿勢を示す一助ともなる。 |
今後の展開 | 3月中旬以降、全国の園芸・生花店向けで販売開始予定。 |
陶器鉢を段ボール製に切り替えることで、軽量化、リサイクルといった環境性能が向上し、また、防水加工なども施し、プレプリント・デジタル印刷によって美粧性にも優れているとして、レンゴーは今後も段ボールの様々な用途開発を進めていくとしています。
※文中敬称略
※文章は2022年3月8日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。