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華陽ニュース
ニューノーマル関連情報2022.7
外出自粛や巣ごもり需要、衛生意識の高まりなど、新型コロナウイルスが変えた私たちの暮らしはコロナ禍が収束しても完全に元に戻ることはないのではないかとの可能性が指摘されています。一方、世界の環境や人権に対する関心は日に日に高まりを見せており、毎日のニュースでSDGsやESG、脱炭素、エシカル消費といったキーワードを目にしない日はないほどとなっています。
そういった、紙にも関連があるけれど紙だけにはとどまらない日々の動きを少しでもお伝えできればと、この欄を作成致しました。皆様の営業活動のお役に立てれば幸いです。
2022年5月に報道された、ESG・脱炭素他に関連する動きの抜粋
【政府・官公庁他】
政府 | 脱炭素目標の実現に向け20兆円規模の基金を新設。次世代送電網や水素やアンモニア供給設備、蓄電池の製造拡大、家庭向けの省エネ住宅やEV普及に必要な補助金などに活用される構想。財源はカーボンプライシングや電気料金の上乗せ分などを想定。 |
脱炭素社会への移行のための投資などに使途を限定した新たな国債の発行を検討。 | |
世界の主要企業が脱炭素製品の調達を約束する、米国と世界経済フォーラムの枠組み「ファースト・ムーバーズ・コアリション」に、日本も戦略パートナー国として参加すると発表。 | |
G7気候・エネルギー・環境担当閣僚が2035年までに電力部門の大部分を脱炭素化することで合意。排出減対策を取らない国内石炭火力発電所を廃止する方針も共同声明に盛り込み。 | 国土交通省 | 鉄道線路沿いの防災林や傾斜面を再生可能エネルギーの発電に生かす仕組みを検討。鉄道関連の遊休地を活用し、二酸化炭素排出量削減につなげるとともに、コロナ禍で利用者が減る鉄道産業の新たな収益源としたい考え。 |
2023年度をめどに防災や子育て支援など社会分野に特化した不動産の評価基準を設け、不動産分野にESG投資を呼び込む考え。このほど合計約80項目の評価項目をまとめ、今後指標の活用方法などを詰める。 | |
日本取引所グループ | 経済産業省と組んで、二酸化炭素排出量を取引する国内初の市場を設立する計画。9月に実証実験開始、2023年度に本格稼働させたい考え。企業の参加は任意のため、EUの仕組みと比べ実効性に課題。 |
豊橋市 | 太陽光パネルを載せた簡易車庫「ソーラーカーポート」を市営動植物公園や文化施設など3か所に導入する方針。年間約500トンの二酸化炭素排出量削減を見込む。2023年10月ごろに公募、事業者選定の計画。 |
【産業】
電力 | |
UPDATER 京都大学 |
再生可能エネルギー由来の電力と火力発電由来の電力などを周波数で区別して送り分ける技術の開発に成功。再生エネ由来の電力のみを送電したり、火力発電所でつくられた電力のみを安く販売するといった用途が可能になる。実証試験や国際標準化を進め、5年後の実用化を目指す。 |
日本卸電力取引所 | 再生可能エネルギー由来の電気がどこでつくられたかを示す「産地証明」の取引を、2023年度をめどに開始する計画。 |
化学・燃料 | |
IHI | 世界最大級のアンモニア用タンクを開発。2023年3月期にも開発完了を目指す。 |
出光興産 | 2025年までに徳山事業所を海外から輸入するアンモニアの受け入れ基地に改修。アンモニアの貯蔵にLPGタンクなど既存設備を活用。千葉事業所でも改修を実施し、2026年にも再生航空燃料の生産を開始する計画。 |
ENEOS | 仏トタルエナジーズを共同で、2025年をめどに根岸製油所で再生航空燃料の生産を開始する計画。閉鎖した清水製油所を水素の製造・供給基地に改修する構想も。 |
ENEOS Jパワー |
排出された二酸化炭素を回収して地中に埋める「CCS」について、事業化に向けた調査に入ることで合意したと発表。2030年までの国内での事業化を目指す。 |
INPEX | 島根県と山口県の沖合で天然ガスと石油の試掘調査を開始。国内で新規に海洋ガス田が開発されるのは30年以上ぶり。 |
自動車・運輸 | |
SUBARU | 2027年をめどに群馬県にEV専用工場を新設すると発表。既存工場もEV向けに改修する計画。 |
日産自動車 三菱自動車 |
共同開発した軽EVの生産を5月20日に開始。電池の搭載量を減らして価格を抑え、日常の足としての普及を狙う。 |
マツダ | EVの環境負荷の測定に関わる国際ルールをつくる団体、「モビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアチブ」への参加を表明。自動車の二酸化炭素排出量を追跡し、記録する技術の標準化などに取り組む団体。 |
TDK | 岩手県北上市にEV用電子部品の新工場を建設。完成すれば全社の生産能力が現在の約2倍に高まる。 |
日本製鉄 | 2023年度から二酸化炭素排出量が実質ゼロの鋼材の供給を始めると発表。EV部品用などに。 |
JFE | 2024年度に、二酸化炭素の排出量が少ない電炉を使って、自動車部品向けなどの高級鋼材の生産を開始する計画。 |
ANA | 航空の脱炭素戦略を横断的に取りまとめる組織を新設。航空再生燃料の調達に向けた戦略などを担う。 |
JR東日本 ENEOS |
水素ハイブリッド鉄道車両の実用化に向け、水素ステーションの設置で協力すると発表。駅周辺に拠点を設けるほか、JR東日本所有の鉄道向け発電所にENEOSが水素を提供する。 |
金融・保険 | |
山陰合同銀行 | 銀行で初めて、電力事業に参入。島根県や鳥取県など地元企業と協力し、耕作放棄地などに太陽光発電設備を設置して約600の公共設備などに電力を供給する考え。 |
みずほ銀行 | 「サステナブル・サプライチェーン・ファイナンス」と呼ぶ金融サービスを近く始める。大企業と下請けの中小企業の間に入って中小から売掛債権を譲り受け現金化。中小企業の早期の現金回収を実現するとともに、中小企業の脱炭素の取り組みを評価して手数料に反映させる。 |
みずほFG | 自社施設などからの温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標時期を2050年度から30年度に前倒しすると発表。 |
三井住友 海上火災保険 |
再生可能エネルギーの発電事業者が計画通りに電力を供給できなかった際に、送配電事業者に支払う義務がある費用を補償する保険を発売。4月から始まった新制度「FIP」に対応。 |
損保ジャパン | 温暖化ガスの排出が少ない運転を助言する、企業向けサービスを開始。専用スマホアプリでの運転手の運転のクセなどを把握して分析・評価、運転手や企業に確認を促す。 |
その他 | |
富士通 NECなど 電機・素材7社 |
連携して2030年度までにデータセンターの消費電力を4割減らすサーバー技術を開発。 |
大京 | 自社物件「ライオンズマンション」で、2023年秋以降完成予定の新築物件を対象に、EVの充電設備を標準で設置。 |
東急不動産 | 2022年内に保有する全施設で使用電力を再生可能エネルギー由来に切り替え。オフィスビルや商業施設、リゾートホテルなど。 |
大林組 | 一般的なコンクリート製品との比較で、製造時の二酸化炭素排出量を実質9割近く減らすコンクリートを実用化。日本製紙などと共同で、リグニンの粉末を活用する新製品を開発。 |
神戸製鋼所 | 製造時の二酸化炭素排出量を実質ゼロとした鋼材を2022年度中に発売すると発表。 |
エプコ | 抽選で5名に太陽光パネルを無償提供する株主優待制度を新設。 |
ヤマトHD | 配送に使うEVを2030年までに2万台導入すると発表。配送車両に占めるEVの割合を、現在の1%程度から約35%まで引き上げる。 |
丸井グループ | 渋谷マルイを木造商業施設に建て替えると発表。鉄骨で建て替える場合と比べ約2,000トンの二酸化炭素排出量を削減できると試算。電力も再生可能エネルギーを活用し、テナントにはサステナビリティーを意識した企業を誘致する。 |
イオン | 数十万社の取引先を含めたグループ全体で発生する温暖化ガス排出量を効率的に算定する取り組みを開始。2040年までに「スコープ3」で温暖化ガス排出ゼロ、の目標に向け、納入された商品などの温暖化ガス排出量を、より容易に、高精度で算出できるシステムを導入。 |
イオンモール | みずほ銀行などと組んで、全国のイオンモール約30施設向けに専用の再生可能エネルギー発電網を構築。 |
ヤマハ発動機 | 植物由来のバイオマス樹脂を使ったボート部品の量産を開始する計画。従来品に比べ約 25%、二酸化炭素排出量を抑制できると試算。 |
アルフレッサ | 医薬品の配送に、専用に開発した温度管理ができる配送用EVを導入する計画。このほど実証実験を開始。 |
リンナイ | 燃料として水素を使う家庭用給湯器を開発したと発表。 |
日本経済新聞 | 30日に「日経平均気候変動1.5℃目標指数」の算出・公表を開始。日経平均225銘柄のうち、売上高に占める化石燃料関連の比率が高かったり、ESGの視点から適さないと判断されたものを除いた204銘柄で算出。 |
※文中敬称略
※文章は2022年6月4日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。