1. HOME
  2. KAYO NEWS
  3. 【紙のソムリエ】番外編 シート先輩とコマキさんの紙に関する四方山話32 排気対策

KAYO NEWS

華陽ニュース

【紙のソムリエ】番外編 シート先輩とコマキさんの紙に関する四方山話32 排気対策

「おはよう、コマキさん。どうしたの、空を見上げて。」
「おはようございます、シート先輩。雨の匂いがするな、と思っていました。」
「ああ、降りそうだよね。」
「雨の匂いとか日なたの匂いとか、自然の匂いが感じ取れるのは良いな、と思います。空気が澄んでいる証拠のような気がして。」
「空気が澄んでいる、か。現代社会ではそれも、いろいろな産業の努力があっての成果だよね。」

「いろいろな産業というと、製紙産業も排気対策をしているということですね?」
「製紙産業の排気については

・燃料(石炭、石油など)を燃焼する際に発生する硫黄酸化物、窒素酸化物、煤塵等
・チップをパルプ化する際に生じる臭気

への対策が重要だとされているね。日本製紙連合会さんや各製紙メーカーさんのサイトによると

専用設備の設置 排煙脱硫装置、排煙脱硝装置、集塵機、湿式スクラバー等の設置・増強
方法の管理・改善 燃料や燃焼方法、燃焼温度の管理・改善
臭気対策 原因の特定、漏洩防止、捕集、濃縮・焼却等の装置の設置、定期的な測定など

といった対策が実行されている。煤煙中の化学物質などの排出に関しては厳しい法令や、地域によっては条例も制定されているから、法規制遵守はもちろんだけど、メーカーさんのなかには法規制以上に厳しい自主管理値を設定して、自主管理値を超えたら操業停止、っていう厳しい姿勢でのぞまれているところもあるよ。」

「とはいえ、においは人によって感じ方が違う部分もあるから、完璧にはまだ遠い状況と言えるかもしれない。」
「その日の天候によっても、今日はにおいが強いな、と感じることもありますね。」
「だから、においや排気に限らず、いろいろなメーカーさんが環境負荷低減のために管理や監視、改善といった対策を継続していらっしゃるんだよ。」
「どんなことでも『改善し続ける』ということが必要なのですね。」
「改善、継続、かあ・・・新入社員の頃、ロール先輩にしょっちゅう言われていたような・・・」
「そうなのですね。成果はどうですか?」
「・・・・・・」