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紙の市況(2023.1)詳細 1月10日更新分

【紙に関する市況/状況】

1.コート紙・上質紙が上昇率上位品目に

 12月29日付の日本経済新聞紙上にて、産業素材や燃料、農産物など主要商品100品目の2022年末の取引価格の前年末騰落率ランキングが掲載されました。杉小幅板が21年末比73.5%高で上昇率1位、ニッケル地金が同64.9%高で2位となるなか、コート紙が21年末比32.2%高で8位、上質紙が同32.0%高で9位にランクインしています。石炭価格の急騰などを理由に製紙各社が提示した値上げを需要家がのみ、円安や海上運賃の高騰で割安な輸入紙の調達も難しくなっていると、記事では値上げの状況について触れています。


【板紙・パッケージに関する市況/状況】

1.レンゴー副社長の談話掲載

 1月6日付の日本経済新聞紙上にて、2023年の段ボール原紙の市況に関するレンゴー副社長の談話が掲載されました。値上げや需要について、

・石炭・石油などエネルギー価格の上昇、円安、温暖化ガス排出削減対策費、人件費などのコスト上昇が値上げの理由
・現時点で3度目の値上げは考えていない
・内需は2023年も堅調に推移と想定。物流資材需要の回復、通販関連が堅調、値上げの影響を受けた食品・飲料関係も2022年11月以降改善。
・外需は東南アジアが堅調。中国の需要回復は4月ごろと想定。

等の考えが披露されています。
 日本経済新聞担当記者の見方として、物価高で消費者の生活防衛意識が高まり内需が鈍化、段ボール原紙の荷動きに影響する可能性も記事では指摘されています。


【その他の市況/状況】

1.北米産パルプ価格が下落

 12月27日付の日本経済新聞紙上にて、北米産パルプの11月積み対日価格が下落したと報じられています。前月積み比で3%安とのこと。対日価格は中国の価格動向に左右されるとして、

・11月まではゼロコロナ政策の影響で紙の需要が低迷。
・ゼロコロナ政策の緩和後パルプ価格に下げ止まり傾向が見られたものの、北京などで感染が急拡大する足元の状況から、価格が上昇に転じるかは不透明。

といった中国の状況が記事では伝えられています。


【印刷・製品関連】

1.大日本印刷 新たな印刷表現に挑戦と発表

 大日本印刷株式会社は12月26日、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで展示中の作品の制作において、新たな印刷表現に挑戦したと発表しました。公式サイトのニュースリリースによると、

対象作品 『ギンザ・グラフィック・ギャラリー第392回企画展 宇野亞喜良 万華鏡』の展示作品。同作品は2023年1月31日までギンザ・グラフィック・ギャラリーで展示されるほか、数量限定で併設のミュージアムショップにて販売される。
新たな印刷表現 シルクスクリーン印刷、ホログラム、レンズフィルムなどの特殊印刷を応用した新たな印刷表現、と発表。

 同社の新たな印刷表現への挑戦については、2023年3月から同社が運用する施設「市谷の杜 本と活字館」において、制作過程も含めた紹介企画展を開催する予定であると、同社は発表しています。


※文中敬称略
※文章は2023年1月6日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。