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ニューノーマルにこの一品24 山陽製紙様の『Sumideco Paper』

【ニューノーマルにこの一品】

 「ニューノーマル」という言葉は新型コロナウイルス下での生活や仕事の新しい様式を表す言葉として使われていますが、近年、私たちの生活や考え方に影響を与え、変えてきたものには、海洋汚染の深刻化による脱プラの動きや、SDGs、ESG、ダイバーシティ等、さまざまなものがあります。
 その、様々なもので形作られる「ニューノーマル」に、紙で貢献できる製品とは、の観点からの取組みをご紹介いたします。

24 山陽製紙様の『Sumideco Paper』

 独自の技術を生かして産業廃棄物となってしまうような原料に新しい活躍の場を与え、循環型社会に貢献する事業を早くから実現しておられる山陽製紙様。同社の名前をさらに有名にしたきっかけともいえる『Sumideco Paper』をご紹介致します。

『Sumideco Paper』 廃棄物を炭化し『炭』を再生紙に抄き込み、『炭の機能』を持たせた紙。
炭の持つ
・脱臭・消臭機能
・除湿・調湿機能
・防カビ・抗菌機能
・エチレンガス吸着機能
を生かし、またアイデア次第で様々に加工できることから、靴の消臭シートやブックカバー、折り紙などに活用されている。
開発の背景 紀州の南高梅の種を炭化させた梅炭パウダーを紙に抄き込めないか、との依頼が同社に舞い込んだのが約20年前の2003年4月。試行錯誤してつくり上げたサンプルが高評価を得、本格的な開発がスタートしたものの、さまざまな課題をクリアして製法を確立したのは4年半後の2007年10月となった。
以来15年、改良や用途開発を重ね、現在では多くの加工製品が誕生している。

 社会がまだ環境対応紙にさほど注目していなかった時代から、試行錯誤と改良を重ね、着々と実績を積み重ねてこられた同社。現在では、梅の種以外にもビール粕やコーヒー粕などの産業廃棄物を炭として再資源化し紙へ抄き込んだ「Sumideco Paper」を世界中に広めるべく、研鑽を重ねておられます。

※文章中、敬称略