ニューノーマルにこの一品⑦使い捨てプラスチック削減に貢献する紙

2021.08.25

【ニューノーマルにこの一品】

　「ニューノーマル」という言葉は新型コロナウイルス下での生活や仕事の新しい様式を表す言葉として使われていますが、近年、私たちの生活や考え方に影響を与え、変えてきたものには、海洋汚染の深刻化による脱プラの動きや、ＳＤＧｓ、ＥＳＧ、ダイバーシティ等、さまざまなものがあります。
　その、様々なもので形作られる「ニューノーマル」に、紙で貢献できる製品とは、の観点から、弊社取扱製品をご紹介いたします。

⑦使い捨てプラスチック削減に貢献する紙

　今年（２０２１年）６月、「プラスチック資源循環促進法」が成立し（施行は２０２２年４月から）、使い捨てプラスチックの削減、プラスチック包材のリサイクル・再利用などがさらに進む環境が整いつつあります。
　製紙各社は従来より、使い捨てプラスチックの削減に貢献する紙素材を各種提案してきていますが、社会のニーズの高まりに応じ、新製品も提案されていますのでまとめさせていただきました。

シールドプラス	日本製紙が開発したバリア性紙基材。長年培った塗工技術を駆使し、紙基材にバリア層をコーティングすることにより、酸素バリア性、水蒸気バリア性、フレーバーバリア性を付与した、環境適合性の高いバリア素材。食品、雑貨、トイレタリー、化粧品等の包装に使用でき、クッキーなどの食品、入浴剤等で採用実績がある。
ラミナ	日本製紙が開発したヒートシール紙。プラスチックを用いずに紙だけでパッケージができ環境適合性が高い。ラミネート工程の省力によりリードタイムの大幅短縮が可能に。食品・化粧品・日用雑貨など、さまざまな包装用途で検討可能。ラインナップは、茶（クラフト）、白（片艶）、薄茶（片艶）の展開あり。
エリプラペーパー	大王製紙が開発した、高密度厚紙。お菓子等に使われるプラスチック製のピックやナイフ、マドラー等の代替として提案されている。耐水・耐油性を塗布し食品の持ち帰り容器等に使える「エリプラ＋（プラス）」や、これらの原紙を使用した紙製品ラインナップ「エリプラ　プレミア　シリーズ」も開発・展開されている。
ヒートシール耐油紙	大王製紙が開発した、耐油性とヒートシール性を併せ持つ紙素材。同社によると、同社製のラミネート紙と比較してプラスチックの使用量を３０％以下にできるとのこと。原紙での提供。
パンセ	北越コーポレーションが開発した、ポリエチレンラミネート紙代替素材。紙基材＋コーティング膜の構成で、水や油、水蒸気をバリアし、ラミネート紙と同等のヒートシール性を実現する。紙コップやトレー、食品の包材としての用途が提案されている。
バリコート	三菱製紙が開発した生分解性バリアコート紙。ヒートシール機能を付与しフィルム貼り合わせが不要な一次包装用ハイバリア紙（水蒸気および酸素バリア機能等）からヒートシール機能のみに特化した二次包装用等をラインナップ。フルリサイクル可能なモノマテリアル製品として２０１９年より欧州で大手食品会社の一次包装に順次使用されている。
ＴＴ‐ＢＡＲＲＩＥＲ　ＤＥＬＩ	特種東海製紙が開発した、食品のテイクアウトに着目し、機能性と意匠性の両立を実現した紙素材。サクサク感を保つ「クリスピー」、油分等を逃さない「ジューシー」、食材によって色味を選べるシリーズ等、全１０種類がラインナップされている。
プラレスペーパーＣｏＣ	リンテックが開発した、高耐水性を有する印刷用紙。屋外で使用される地図や包材、植物用のタグ等、従来プラスチック製品などが使われていた用途で採用され、プラスチック使用量の削減に貢献する。また、森林認証にも対応した紙となる。

（※各社の製品名は登録商標、あるいは、商標出願済です）

　その他、各社とも様々な用途で使い捨てプラスチックの削減に貢献する紙素材を開発・提案しています。
　ぜひ一度ご相談、ご検討下さい。