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華陽ニュース

紙の市況(2022.5)詳細 5月10日更新分

【洋紙 国内の紙の市況/状況】

1.日経42種4月末 「紙・板紙」2か月連続上昇

 4月29日付の日本経済新聞紙上にて、日経商品指数42種の4月末値が発表されました。企業間取引価格を基に1970年を100として指数化した日経商品指数42種の「紙・板紙」の4月末値は174.171、3月に引き続き2か月連続で上昇し、前月比では2.7%、前年同月比では15.2%高となっています。
 原燃料高や環境対策費用などを要因とするメーカーの値上げが印刷・情報用紙、段ボール原紙ほか板紙などで浸透しつつあり、指数の上昇に反映されています。


2.大王製紙 対象製品売上の一部を2回目の寄付

 大王製紙は4月26日、「NewOAペーパー typeH 新型コロナウイルス助け合いの輪+(プラス)」について、2回目の寄付を行ったと発表しました。

活動 同社は「NewOAペーパー typeH 新型コロナウイルス助け合いの輪+(プラス)」の売上金額の2%を日本ユニセフ協会「新型コロナウイルス緊急募金」へ寄付する活動を実施。
2回目 2021年10月1日~2022年3月31日までの同社売上金額の2%、340万円余りを寄付。2021年2~9月分を対象として行った1回目と合わせ、累計560万円余りの寄付を実施。

 同社は引き続き「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」という経営理念の実現に向け、事業活動を通じた支援を継続していくとしています。


3.日本製紙CNF・包装用紙 フジパンの製品に採用

 日本製紙は4月27日、同社開発のCNF「セレンピア」と包装用紙「白銀」がフジパン株式会社の製品「ずんだホイップコッペ」に採用されたと発表しました。木質バイオマス由来のセルロースナノファイバーをパンの生地に、その包装に片艶クラフト紙「白銀」を採用して紙化することで、使い捨てプラスチックの使用量削減が図られているとのこと。「セレンピア」と「白銀」を採用した「ずんだホイップコッペ」は5月1日から東北・関東地区のスーパーマーケット、ドラッグストアで販売されると記事では伝えられています。


【その他の市況/状況】

1.古紙在庫が4か月連続マイナス

 5月3日の日本経済新聞紙上にて、3月末の古紙在庫が前年同月末比19.6%の減少となったと報じられています。マイナスは4か月連続とのこと。出荷に対する在庫率も適正とされる水準を若干下回っており、チラシや雑誌などの発生が少なかったとする古紙問屋の方の声が紹介されています。


2.三菱製紙「アレルスイープマスク」リニューアル

 三菱製紙は5月9日、特殊フィルターを搭載し、ウイルス・細菌・アレル物質の抑制効果が確認されている同社の不織布マスク「アレルスイープマスク」をリニューアルし発売したと発表しました。特殊フィルターの機能はそのままに4層構造から3層構造にし、軽やかな付け心地とお求めやすさを実現したとのこと。
 不織布やノーズフィッターなどずべ手の材料が国産品で、同社高砂工場で製造した純国産のマスクとのことで、耳が痛くなりにくい耳ひもの採用など、長時間の着用でも一層安心してご利用頂ける高機能マスクとなっていると、同社はリニューアルした「アレルスイープマスク」の快適さ、利便性を説明しています。


【印刷・製品関連】

1.伊藤忠商事 環境配慮型の紙製包材を共同開発

 伊藤忠商事は5月2日、味の素、東洋インキなどと共同で、環境配慮型の紙製包材を開発したと発表しました。同社の公式サイトの発表や、4月29日付の日本経済新聞の記事などによると、

「ラクティプス」 フランスのバイオ系スタートアップ企業、Lactips社が、牛乳に含まれるたんぱく質「カゼイン」を主成分として開発・製造している自然由来の生分解性樹脂。生分解性、水溶性、ガスバリア性、ヒートシール性に優れ、従来のプラスチックと同様に様々な工程で加工が可能。
今回開発した
紙製包材
ヒートシール剤に「ラクティプス」を使用することで石油由来プラスチックの使用量を削減した、環境配慮型の紙製包材。
味の素の「パルスイートスリムアップシュガー」<スティック20本入袋>のパッケージの外袋に採用され、2022年4月中旬の出荷分より順次リニューアルされている。

 ラクティプスの原料であるカゼインは、生乳から乳製品を製造・加工する際に発生し、廃棄されることも多い副産物だとのことで、ラクティプスの活用はプラスチック使用量の削減とともに廃棄物の削減にも貢献することが期待されるとして、伊藤忠商事は食品、日用品などの包材開発に加え、その他幅広い用途でのさらなる展開を目指し商品検討を進めていくと表明しています。 


※文中敬称略
※文章は2022年5月9日現在、新聞記事などを基に華陽紙業にて編集しております。実際の動向についてはお客様にて総合的にご判断頂きますよう、お願い申し上げます。