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【紙のソムリエ】番外編 シート先輩とコマキさんの紙に関する四方山話⑦紙のつくりかた

「おはようございます。お久しぶりです、シート先輩。」
「おはよう、コマキさん。えっと顔を合わせるのは2週間・・・3週間ぶり?」
「GWとか在宅勤務とか、いろいろ変則的でしたから。お元気でした?」
「元気は元気だったんだけど、誰にも会えなくて寂しかったな~・・・あ、でも、これ見て。」
「はがき?この絵は例の妖怪ですか?」
「姪が会えないからって送ってくれたんだ。しかも、このはがき、自分で作ったんだって。」

「牛乳パックからはがきをつくる方法は、日本製紙連合会のホームページで公開されていますよね。」
「あれは結構本格的な作り方だよね。繊維を煮たり、漂白したり、アイロンで乾かしたり・・・あれを見ると、紙の作り方って、小さいものでも本格的なものでも、和紙でも洋紙でも、基本は変わらないんだなあと思うよ。」
「比較してみると分かりやすいですよね。」

「和紙はネリを加えた流し漉きだし、代わりに洋紙には紙力増強剤や填料なんかが加えられていたり、細かい部分は違うけど、基本の工程は同じなんだなあって思うよね。」
「休校や分散登校で家にいるお子さんに、理科の一環としてはがきをつくってもらうのは良いかもしれませんね。」
「とはいえ、危ない工程もあるから絶対子供だけでやっちゃダメ!必ず大人の人と一緒にやってみて下さい。」

「『紙』を『かみ』って呼ぶのは、伝来当時の紙を非常に尊いものだと考えた表れだって、江戸時代の学者さんが唱えているんだって。」
「確かに幣とか紙衣とか、神事と関係が深い紙製品で今でも使われているものもありますね。」
「そんな紙を自分でつくって、叔父のためにお守りの絵を描く・・・うちの姪っ子が優しすぎてつらい・・・」
「・・・・・・」