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日本の伝統文化〜かるた(4)〜 前取締役管理部長 川瀬健男 |
1月9日(土)大津市近江神宮にて、
小倉百人一首競技かるた第56期名人戦・第54期クィーン戦が行われました。名人戦は挑戦者が1、2回戦を連勝し名人獲得に王手をかけ、3回戦を落としたものの挑戦者の2勝1敗で迎えた4回戦、あと一枚取れば挑戦者が勝ち、「新名人誕生」の場面を迎えました。私はNHK BS−2で生中継されているこの試合を解説していましたが、自陣の一枚を挑戦者が守れば勝ちと予想していました。その挑戦者の持ち札が読まれましたが、何とこの札を名人が取り、挑戦者が名人の札にお手付きをし、名人の逆転勝利となりました。ファイナルの5回戦も名人が勝ち、大逆転で名人の防衛となりました。挑戦者があと一枚取れば勝ちの局面で、冷静さを欠いたことが敗因だったと言えるでしょう。全体を通じ、近年稀に見る大激戦を制した名人は、さすがというしかありません。
勝負事は諦めたら負け、どんなに苦しい局面でも必ず勝つという強い信念を持つことが大切だと実感しました。又優位な局面でも、油断せず常に細心の注意を払い、集中力を持続する事が如何に大切かを改めて教えられました。
今回の名人戦・クィーン戦の結果は、中日新聞では写真入りで一面に掲載されていました。又NHK総合で土曜日の夜7:30から放送されている新番組『咲くやこの花』は、小倉百人一首を題材にした番組であり、名人戦の解説にゲストとしていっしょに出演していた女優の寺田有希さんも出演していますので、こちらも是非ご覧下さい。そして一人でも多くの方が競技かるたに興味を持って頂ければ幸いです。
私も岐阜県かるた協会の会長として、県内の普及活動に力を入れると共に、次代を担う強い選手を育成していきたいと考えています。
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