(1)紙の市況
(2)品種別販売実績表
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おかげさまで、ミスクレーム 5/10,000以内達成!
(2010年1月4日 日本経済新聞朝刊より)
【王子製紙】当期経常益60.5%増 通期では73.6%増見込む 王子製紙の平成22年3月期第2四半期業績(連結)は減収増益となった。売上高が前年同期比15.6%減の5709億4000万円と、世界経済低迷による急激な内需減少により大幅な減収に見舞われたが、固定費削減や原燃料価格の低下、市況の安定などにより営業利益は315億3700万円(同70.9%増)、経常利益も248億3800万円(60.5%増)の増益となったほか、四半期純利益は前年同期の2倍を超す89億5400万円(104.5%増)となった。 (略) 販売・市況要因の△211億円は、販売価格差異+52億円、生産・販売数量差△263億円によるもの。昨年の値上げ実現も今期の市況軟化で値上げ効果が52億円に止まった上、大幅減産で△263億円の生産・販売数量差が生じた。ただ、原燃料価格差では、チップで+49億円、古紙で+157億円、パルプ+24億円、重油+68億円、石炭+9億円、薬品他+13億円と、合計で+320億円の効果を得た上、コストダウンでは固定的費用削減(労務費・修繕費節減)で+107億円、設備投資効果+8億円、効率化等+11億円などトータルで+126億円を稼ぎ出したことが今回の増益を支えた。 (略) 紙は足下横ばいで推移するものの、春先以降悪化している白板紙など板紙分野での軟化が影響するとみている。(後略)
【北越紀州製紙】09年度EBITDA予想は過去最高に迫る292億円 北越紀州製紙の当期は、売上高が前年同期比9.9%減の851億2200万円、営業利益が同25.8%増の50億8400万円、経常利益が3.0%増の42億8600万円となるなど減収増益となった。四半期純利益は2.4%減の21億3100万円。 (略) 販売価格・品種では、洋紙で△6億円を占めるが、国内はむしろ+3億円で輸出の△9億円が強く影響している。板紙+10億円は、白板紙の値上げ効果分。原燃料価格の+61億円は、為替要因(107円/ドル→97円/ドル)を背景としたものだが、それ以外にも購入価格の下落が影響しており、チップの平均価格が約6%、ドバイ原油が56ドル/bl、古紙で平均9円/s、パルプ(N材)130ドル/tなど、それぞれダウンしている。(後略)
(紙業タイムス 2009.12-1(1427)号より)
(2009年12月25日 日本経済新聞朝刊より)
各社はティッシュペーパー(5箱パック)やトイレットペーパー(12ロール入り)について10円以上の価格の引き上げを目指していた。10月に入り、一時的にメーカーの出荷価格が上がり、ドラッグストアなどの特売回数が減る局面もあった。しかし、11月以降は再び店頭での価格競争が激しくなり、引きずられる形でメーカー側の値上げもほぼ帳消しとなった。 政府がデフレを宣言するなど、消費者の低価格志向は強まっている。「値上げを申し入れても小売側は全く取り合ってくれなかった」(卸会社)との声がある。流通には「メーカー側に販売数量を落としてでも価格を上げるといった強い姿勢は見られなかった」としてメーカーの値上げ姿勢の弱さを指摘する見方もある。 家庭紙の国内出荷は10月に前年同月比1.6%減と、4カ月ぶりに前年割れとなった。冬場は家庭紙の出荷が増える需要期に当たるが、「11月以降の需要は予想以上に悪い」(家庭紙メーカー)との声もある。 メーカーは値上げが浸透すれば、特売で見られたティッシュペーパー(160組、5箱)で198円、パルプ物トイレットペーパー(50〜55メートル、12ロール入り)で298円といった安値は姿を消すと予想した。 しかし、12月に入って年末商戦に向けた特売が増え、ティッシュペーパー(160組、5箱)で198円を下回る価格も散見され始めた。 中国の需要増加で輸入パルプなど主原料の価格が上昇している。メーカーには「年明け以降、価格を立て直さないと家庭紙事業の採算が一段と悪化する」(大手家庭紙)との危機感が強まっている。
(2009年12月10日 日本経済新聞朝刊より)