このような環境下でどう生き残る(勝ち残る)か?正直なところ私にもよくわからない。結論として素材販売の流通として画期的な妙案は、ないということ。私が読んだ書物の中で「なるほど」と思ったことを書き留めている。その中から参考になればと思い紹介する。
@セブン&アイ・ホールディングス会長(イトーヨーカドー)鈴木敏文氏
新しいことに挑戦する人や組織であるための条件が二つ
a.過去の成功体験を捨てること
b.視野を広げて物事を見ること
例えば、かつての右肩上がりの時代に「売れなければ安くすれば売れた」。
という成功体験があると今の時代のように縮小する時代に入っても「高いから売れないんだ」と考えてしまう。価格を下げれば売れるという成功体験があると値下げしても売れない今のような時代に何をしてよいか分からなくなる。タンスの中がいっぱいだから一度タンスの中を開ける方法を考えればいい。
(タンスの中とは過去の経験・慣習・成功体験でいっぱいという意味)
もう一つの視野を広げて物事をみる。とは・・
タンスの中を空っぽにして今まで携わってきたこととは違うものをみる。というようなことを言われています。
Aアメリカの経済学者 ジェームズ・C・コリンズ
a.企業が凋落する5段階
第一段階:成功体験から生まれた自信過剰
第二段階:規律なき規模の追求
第三段階:リスクと危うさの否定
社内では警戒信号があちこち出てるのに「一時的な現象」とみなし無視すること
第四段階:救世主にすがる
第五段階:会社の存在価値が喪失するか消滅する
第四段階は、危機的な状況でありますがジェームズは「まだ立ち直るチャンスがある」と言っています。その鍵を握るのは人材(適材)であると。
b.そして「社員が適材であるための六つの条件」として
@会社の基本理念を共有している
A上から厳しく管理される必要がない
B「仕事」でなく「責任」を与えられていると自覚している
C「コミットメント」を守り大言壮語(たいげんそうご)しない
*「やる」といったことを確実に実行する
D会社と仕事に対して情熱をみせる
E「窓と鏡」の基準を満たしている
*成功したら仲間の功績に、失敗したら自分の責任にするほど成熟している
これだけの条件を有した社員は中々いないと思います。でもそうなろうとする努力は必要。
私が思う、より現実的な「流通が生き残るには」(当社のことを念頭におきながら)とは・・基本的なことを日々キッチリとやることしかなく、貴社にとっても当然、行われていることと思いますが
・自社の強み、弱みを再確認すること(同業に対し・取引先に対し)
・最適なコストをトップから新入社員までそれぞれの立場(業務)において把握できていることだと思います。
コスト管理とは「健康管理」と同じ。日ごろから食事に注意したり運動を心がけたり、十分な睡眠をとったりしていれば病気になりにくいし仮に病気になったとしても回復しやすい。というように常日頃心掛けることだと思います。 |