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紙や印刷の用語集

紙や印刷に関する用語をご紹介致します。
毎月更新のKAYO NEWS『紙クロスワード』でご紹介した用語から始め、順次追加していきますので、ご参考になれば幸いです。

目次

あ行

か行

さ行

た行

な行

は行

ま行

や行

ら行

わ行


間紙・合紙(あいし)

 紙や印刷物などの間に緩衝材として入れる紙

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アッティクス

 共和制ローマ時代の知識人。私財を投じて出版業を営んだといわれています。

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アバカ

 バショウ科の多年生植物。いわゆる『マニラ麻』。その葉脈繊維が日本の紙幣の主原料。

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 古紙を原料パルプに戻すには印刷インキを取り除く『脱墨』という工程が必要になります。
 脱墨のための薬剤を投入し、泡立てることで、泡にインキが付着して浮き上がり、その泡を取り除くことで再生パルプを得ることができます。

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初水(うぶみず)

 和紙を手漉きするとき、最初に紙料液を簀の上に少量汲み上げ、簀の上に均一に、簀の面全体に広がるように動かして基礎となる薄い膜を形成します。
 この最初に汲み上げる紙料液を初水といいます。

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ウロン酸

 糖酸の一種で、ペクチンと同様、非木材パルプで細胞壁の接着剤としての役割を果たすもの。

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A判(えーばん)

 現在の洋紙の規格寸法のひとつ。625ミリX880ミリ。

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エスパルト草

 北アフリカや南スペインで育つ固くて強いイネ科の植物。イギリスやヨーロッパで紙の原料となった非木材繊維の原料植物。

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江戸時代

 江戸時代、紙の消費者は武家層から一般庶民へと広がりました。火事の際には井戸に放り込み、鎮火後引き上げて使えるほどに丈夫な大福帳などの用紙として商家で使われたとの話が残ります。

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お札のデザイン変更

 2024年7月に20年ぶりにお札のデザインが変更され、新1万円札には紙業界とも関係が深い渋沢栄一氏の肖像が採用されました。

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カオリン

 印刷用紙の塗工用顔料のひとつ。光沢、平滑性、白色度などを上げるために用いられています。

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過酸化水素

 パルプの漂白のために使われる薬剤

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カス上げ

 シールを印刷して納品する際、シールが剥がしやすいように周囲の余分な部分を取り除くこと。『カス取り』ともいいます。

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かみがやつり

 パピルス草の和名。茎の皮を剥ぎ、テープ状に切って縦横に並べ、表面を滑らかに仕上げることでパピルス紙となります。

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紙衾(かみぶすま)

 紙でつくった服、紙衣(かみこ)にワラを入れた布団

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唐紙

 版木の上に雲母粉などと糊を混ぜたものを塗って、その上に紙を置いてこすることで模様をつける技法、あるいはその技法を用いた料紙。

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カレンダー

①乾燥した紙を鉄製のロールの間を通してプレスし、厚さを均一にしたり表面を滑らかにしたりする装置
②日付や曜日などを表すアイテム。当社でもお取り扱いできます。是非お問い合わせ下さい。

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川上御前

 6世紀初め、福井県今立町(現:越前市)に現れて「この地は清らかな水と原料に恵まれているので紙を漉けばよい」とお告げし、紙の製法を伝授したといわれている謎の姫。紙祖神として同地の岡太神社に祀られています。

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管理された森林

 森を育て、適切に伐採することで、環境保護と産業活動を両立させる「持続可能な森林経営」を実現するため、製紙産業は適切に管理された森林から木質資源調達を行っています。

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雁皮(がんぴ)

 和紙の代表的な原料植物のひとつ。楮よりも繊維が細くて短く、絹のような光沢のある緻密で滑らかな紙を漉き上げることができ、その品質の高さから「紙の王」と称されたこともありました。

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キケロ

 共和制ローマ時代の政治家、思想家、文筆家。アッティクスあての手紙が編纂され、書簡集として残されています。

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クラフトパルプ法

 木材チップを加熱した薬品で煮てバラバラにし、パルプ化する方法。KP法。

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楮(こうぞ)

 和紙の代表的な原料植物のひとつ。三大原料のなかでは最も古くから、最も多く使われていて、丈夫で特有の光沢のある紙を漉くことができます。

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黒液(こくえき)

 化学パルプ法で、木材チップを薬液で煮てパルプを取り出した後の廃液。回収されて非化石燃料のひとつとして使用され、さらに燃焼後に残った薬品も回収されて再利用されます。

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碁罫紙

 囲碁の対局の手順を記録する用紙

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サクションボックス

 抄かれた後、軽く脱水された湿紙からさらに水分を抜くために使用される、真空ポンプを使った脱水装置。

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サトウキビ

 砂糖を搾った後の茎から生産される「バガスパルプ」は、ワラ、竹とともに、非木材の世界の三大製紙原料のひとつとされています。
 バガスを生産している海外では、砂糖工場と製紙工場が隣接しています。

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酸性

 にじみ止めのために硫酸バンドが使われていた時代の紙は弱酸性で、硫酸バンド由来の成分によって劣化しやすくなっていました。現在では薬液の見直しが行われて弱アルカリ性の状態で紙をつくるようになり、薬液による劣化の課題が解決されています。

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紙管(しかん)

 紙やフィルム、繊維などを巻く軸として使われる紙製の筒。建築家の坂茂さんは建築材料として紙管を用いたシェルター、パーティションなどを発表しています。

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しこくてんれい

 特殊な繊維を羽根のように抄き込んだ、リンテックの高級印刷用紙。
 越前和紙の大礼紙と似た風合いを持っていますが、『大礼紙』は登録商標であるため「てんれい」という名称となっています。

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悉皆(屋、士)

 着物に関するトータルコーディネーターで、アフターケアも行ってくれる専門家。
 着物の保護に使われる「たとう紙」など、着物と紙も深い関係にあります。

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樹種

 紙の原料となる木材チップには木材から建築資材等を取った後の残材や建物を解体したときに出る廃材、間伐材、植林材など、様々な樹種が使用されます。それぞれパルプ化のしやすさやパルプになったときの特徴などが違うため、紙の品質を安定させるためには複数の樹種を適切に混ぜて使うことが必要とされています。

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上質紙

 晒クラフトパルプ100%を原料とする非塗工上級印刷用紙。高品質で汎用性が高く、出版や商業印刷など幅広い用途で使用されています。

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白皮(しろかわ)

 楮の皮の一番内側の部分。楮の表皮は黒皮(くろかわ)、甘皮(あまかわ)、白皮の3層からできており、白皮だけを製紙原料として使う例が多いですが、あえて甘皮を残して、より丈夫な紙とする、石州半紙のような例もあります。

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四六判(しろくばん)

 現在の洋紙の規格寸法のひとつ。788ミリX1091ミリ。

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すかし

 紙を漉く網に金属で型を付け、あえて紙料の濃淡をつくることで、光に透かしたときに模様ができるようにした技法、あるいはその模様。13世紀ごろにイタリアで漉かれた透かし入りの紙が残っています。

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スラー

 印刷したときに網点の縁が不鮮明になったり、網点が尾を引いたようになる現象。紙と版やブランケットが離れるときにずれるために起こる現象として、印刷機の振動やインキのタック、圧胴と版胴の表面速度があっていないなどのときに発生しやすいと考えられています。

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草紙・草子

 紙を冊子の形に綴じたもの。

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損紙(そんし)

 印刷時などに発生する、使えなくなってしまった紙。

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檀紙(だんし)

 細かい縮緬のような皺が入った紙。元は檀(まゆみ)の繊維を原料として特有の乾燥法で漉かれていた陸奥国の紙を指す言葉でしたが、平安時代には原料は楮に変わり、今では東北以外でも漉かれています。

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千代紙

 花や柄など様々な模様を色刷りした紙。折り紙や和紙人形などの工芸品、箱の装飾として貼る紙などに使用されています。

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面(ツラ)を合わせる

 印刷やデザインで、文字や画像の端を合わせること

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トロロアオイ

 和紙を漉くときのネリの原料として、江戸時代ごろから使われるようになった植物。

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ドウサ

 膠とミョウバンを水で溶いたもの。滲み止めや装飾を接着する目的で和紙に塗布されることを「ドウサ引き」と呼びます。

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ドット

 印刷物を構成する網点の別称。
 印刷物は青、赤、黄、黒の小さな点=ドットを組み合わせることで、画像や色を表現しています。

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ドライダウン

 インキが乾燥するにつれ、印刷直後と比較してインキ濃度や光沢が低下する現象。紙質によって差があり、一般的にグロス系のコート紙よりダル・マット系のコート紙の方がドライダウンが大きくなります。

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ドンキン

 イギリスの製紙業者。1826年に乾燥のための円筒(シリンダー)を抄紙機に取りつけ、乾燥した紙を連続してつくり上げることができる抄紙機を完成させました。

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曇徴(どんちょう)

 高句麗の僧。『日本書紀』推古天皇18(西暦610)年に「紙の製法が巧みで、てんがい(水力で動かす石臼)もつくった」人物として記されています。

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中芯原紙

 段ボールの中層の波形の部分に加工される原紙。

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荷札

 荷物の運搬のためにつけられる札。タグに針金などを通し荷物に付けられるようにした札を「エフ」と呼び、荷札の意味で使われることがあります。

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バイオマス

 再生可能な有機物資源で、化石資源を除いたもの。
 木質資源や古紙、黒液など、製紙メーカーでは多くのバイオマス原料を循環させて活用しています。

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バイオマスリファイナリー

 石油由来の物質に代わり、バイオマス原料から素材や化学品、燃料などを製造すること、その技術。
 多くの製紙メーカーが減プラや脱炭素に貢献するため、開発を続けています。

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バナナペーパー

 ザンビアで生産されたオーガニックバナナの茎の繊維に古紙や森林認証パルプを加えてつくられた、エシカルな紙。環境問題や途上国の貧困問題の解決などに貢献することを目指しています。

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武士階級

 播磨で漉かれていた楮紙「杉原紙」は鎌倉時代から主に武士階級で重用されていました。

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ブルーイング

 紙の見た目の白さを上げるため、青系の染料を加える加工。青味づけ。

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ペーパーレス化

 会議資料などを紙からデジタルに変更し、紙の使用量を減らす動き。

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ポリエステル紙

 PETを原料としてつくられる紙。耐熱性、耐酸性、耐水性、耐油性などを活かして、さまざまな産業の現場で使われています。

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ポンペイ

 噴火で火山灰に埋もれたイタリアの古代都市。
 この遺跡から発掘された、炭化したパピルスの一部がAIを使って解読されたと報道されました。

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マサゴオペーク

 1964年の東京オリンピックのポスター紙として採用された高級印刷用紙。特種東海製紙岐阜工場の前身、真砂製紙で製造されました。特種東海製紙岐阜工場は2024年3月閉鎖。

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三井寺(みいでら)

 滋賀県大津市にあるお寺。「もろともに あはれとおもへ ~」の作者、前大僧正行尊や、紫式部の父が出家したお寺としても知られています。

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未晒紙

 パルプを漂白せずにつくる茶色の紙。包装用紙に使われることが多い紙です。

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ミシン(目)

 ハサミを使わずに手で紙を切り取ることができるように入れられる、点線状の切込み

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三椏(みつまた)

 和紙の代表的な原料植物のひとつ。雁皮に似た繊維の木で江戸時代ごろから紙の原料として使われ始め、雁皮より栽培が容易であったことから日本の紙幣の原料として採用されています。

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ムクノキ

 温暖な地域に分布する落葉樹。葉に固い毛がありざらついているため、乾燥させたものを紙ヤスリの代用として使っていたそうです。

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モアレ

 多色刷りをしたときなどに、規則正しく並んだ点や線が干渉しあって想定外の新しい模様が見えてしまう現象。
本来は軽減させる対象ですが、あえて発生したモアレをデザインに使用している例もあります。

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毛細管現象

 細い管の内部の親水性などによって、外部から力が加えられなくても液体が管の内部を上昇したり下降したりする現象。紙は元の繊維が親水性が高く、繊維と繊維の間に空隙がある構造なので、この毛細管現象によりインキや水などの液体が染み込みやすくなっています。

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有機フッ素化合物

 炭素とフッ素の結合を持つ有機化合物。PFAS。
 自然界で分解されにくいことから人体や環境への影響が懸念されており、各製紙メーカーから有機フッ素化合物を使わない耐油紙が発売されています。

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落水紙

 漉いた紙に水滴を落とし、開いた穴を模様とする和紙。

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リムス

 製造残渣を紙の原料として再利用する、大王製紙のシステム。もみ殻を混抄した「Remsスタンダード‐FS」が製品化されており、同社は残渣が発生する企業からのお問い合わせを呼び掛けています。

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連量(れんりょう)

 紙の単位当たりの重量。紙(薄いもの)は1,000枚、板紙(厚いもの)は100枚当たりの重量を『連量』と呼んでいます。紙は1枚がとても薄いので、厚さを表すのに連量を用いたり、取引を連量で行ったりします。

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ロジンサイズ

 水性インキのにじみ止めのために使われる、松脂を原料とした薬液。以前は繊維に定着させるために硫酸バンドが使われていましたが、硫酸バンドを使用すると紙が酸性になり劣化が早くなるため、現在は中性のサイズ剤が使われています。

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ロベール

 連続抄紙機の原型を開発したフランスの人。1798年に長網式抄紙機の小型模型をつくって特許を得ました。

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ワイヤーパート

 抄紙機で、紙料を吹き付けて湿紙をつくる工程。紙料が吹き付けられた段階では水分が99%の状態ですが、このワイヤーパートを走る間に水分が80%程度まで脱水され、乾燥パートに送り出されます。

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